意図的なハイブリッドクラウドの導入は、トランスフォーメーションの成功とイノベーションの継続につながります。この目的を念頭に置いて、IBMの最高情報責任者(CIO)は、ビジネス・コストと支出の最適化を包括的に分析する取り組みを開始しました。この取り組みは、ハイブリッドクラウド環境の変革に向けてIT予算を再配分することを目的としていました。以前は、CIOがコストの課題に直面すると、財務的観点から意思決定を行っていました。あらゆることにまんべんなく同様の手法を当てはめるピーナツバター・アプローチをとることで、組織には全体像を把握することなくビジネス上の意思決定を下すという危険性がありました。
CIO組織は、イニシアチブ、目標、および主な成果にリソースがどのように整合しているかを完全に可視化するために、複数のデータソースとツールを当てにしていました。組織は台帳データを取得して非常に高い精度で結び付けることはできていたものの、財務、IT、およびビジネスの全体のビューを可視化するには至りませんでした。正しい意思決定を行うためにCIOは、座礁資産や優先度の低いアプリケーションに投資するのではなく、アプリケーションのモダナイゼーションなど優先度の高いイニシアチブに投資するための情報と詳細が必要でした。
この課題には、25億米ドルのITスタック全体に関する洞察を得て、以下の課題に対処するためのソリューションが必要でした。
1 アプリケーションのTCOには、ソフトウェアのライセンスと費用、開発とサポートのための人件費、インフラストラクチャー、インフラストラクチャーの労働サポート、データセンターのリース料が含まれます。
CIO組織は、IBM® Apptioを選択し、IBMのハイブリッドクラウド環境を変革してテクノロジー・ビジネス・マネジメント(TBM)モデルをデプロイしました。この取り組みは、2021年にPoC(概念実証)から始まりました。このスコープには、CIOハイブリッドクラウド・プラットフォーム組織に主に焦点を当てた米国でのApptio Costing(旧称 ApptioOne)(ibm.com外部へのリンク)の実装が含まれていました。当初のスコープには、15億米ドルのITコストが充てられていました。PoCの結果から、スコープを拡大して残りの10億米ドルのITコストを算入することが正当化され、CIO ITコストの全体像を把握できるようになりました。
IBMは、2023年8月にApptioを買収しました。その結果、CIOは、2021年にスタートしたApptioイニシアチブを拡大してApptio統合スイートを採用し、クライアント・ゼロになることでエンタープライズ環境におけるその効果を見せるまたとない機会を得ました。Apptio統合スイートには、既存のApptio Costingモデルで利用できるTargetprocess(ibm.com外部へのリンク)とApptio Planning(ibm.com外部へのリンク)の機能が含まれていました。
Apptioイニシアチブの拡張により、アプリケーションの実際のコストとリアルタイムのビジネス・インサイトに基づくデータ駆動型の意思決定をサポートすることで、コストの透明性が高まり、CIO組織がアプリケーションのTCO2を可視化できるようになりました。
2アプリケーションのTCOには、ソフトウェアのライセンスと費用、開発とサポートのための人件費、インフラストラクチャー、インフラストラクチャーの労働サポート、データセンターのリース料が含まれます。
Apptio Costingは、既存の各々の情報(総勘定元帳、ベンダー・データ、人事データなど)に対する洞察を提供することでアプリケーションのTCOを確認し、滞留しているコストやITコストの無駄が特定され、生産性を向上させるためのITベンチマークも実行されました。そこから、IT支出を分析、最適化、計画するためのコストの透明性とデータがもたらされました。
Targetprocessからは、エンタープライズ・アジャイル・プランニングの見方と、ポートフォリオおよびリソース管理を実行する能力が提供されました。リソースがどのようにイニシアチブ、目標、主な成果と整合しているかを可視化することで、戦略計画が促進されました。さらに、イニシアチブに関連するコストと価値を理解するのにも役立ちました。
Apptio Planningは、主に財務チームとビジネス・オペレーション・チームが使用する情報となる、統合された労働資源の計画立案と予算編成のビューを提供しました。
これらの製品の背後には、異なるビューをつなげて見通すための視点を与え、それらのビューの間で共通言語を作成するフレームワークとなるTBMが基盤にあります。財務、IT、およびビジネスの各ビューによって、部門を超えたチームが各事業単位に関連する情報を取得し、それぞれコスト・プール、タワー、ソリューションごとにデータを表示するのに役立ちます。
Apptio統合スイートによってコストと消費の透明性が実現されたことで、重要な最適化の機会を特定できるようになりました。 Apptioによるトランスフォーメーションの過程では、次の洞察も得られました。
洞察とアプリケーションのTCOデータは、CIOのポートフォリオを合理化し、アプリケーションの重要性、消費量、支出についてより多くの情報に基づいた意思決定を行うのに役立っています。また、トランスフォーメーション・イニシアチブへの再投資やパフォーマンスの最適化目標の確立にも役立ちました。
3アプリケーションのTCOには、ソフトウェアのライセンスと費用、開発とサポートのための人件費、インフラストラクチャー、インフラストラクチャーの労働サポート、データセンターのリース料が含まれます。
最高情報責任者(CIO)組織は、IBMの社内ITストラテジーを主導し、IBM従業員が日々の業務に使用するITソリューションの提供、保護、モダナイズ、およびサポートを担当します。CIO(最高情報責任者)ストラテジーには、企業全体でITへのアクセスを容易にし、問題解決を加速し、IBMのイノベーション・エンジンとして機能してビジネスの成長を促す適応型ITプラットフォームの構築が含まれます。
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