HiperSockets の概念および接続

HiperSockets™ は、System z® ハードウェア機構の 1 つであり、追加または外部のハードウェア装置 (例えばチャネル・アダプターや LAN など) を使用せずに、同一の中央演算処理装置複合システム (CPC) 内での LPAR 間の高性能内部通信を提供します。 プロセッサーが HiperSockets をサポートし、CHPID が HCD (IOCP) で構成されていると、次の 2 つの理由で TCP/IP 接続の発生が可能です。

• IPCONFIG (IPv4) または IPCONFIG6 (IPv6) ステートメントで DYNAMICXCF が構成されている。
• ユーザー定義の HiperSockets (MPCIPA) DEVICE および LINK (IPv4) または INTERFACE (IPv4 または IPv6) が構成され、開始されている。

そのため、次の 2 つのタイプの HiperSockets 装置があります。

• DYNAMICXCF HiperSockets 装置またはインターフェース (TRLE IUTIQDIO および MPC グループのサブチャネル装置)

  PORTNAME は IUTIQDxx です。ここで xx は、VTAM® が使用する IQD CHPID です (例えば、IQD CHPID x'FD' を使用している場合は IUTIQDFD)。

• ユーザー定義の HiperSockets 装置、MPC グループのサブチャネル装置と以下のいずれかの定義とで構成されるインターフェース。
  • INTERFACE (IPv6) および DEVICE/LINK (IPv4) の TRLE IUTIQDxx
  • INTERFACE (IPv4) の TRLE IUTIQ4xx

  PORTNAME はこれらの TRLE には適用されません。

HiperSockets が DEVICE および LINK 定義を指定して構成されている場合、z/OS® TCP/IP スタックには HiperSockets CHPID へ接続が 1 つしかありません。 この接続は、IPv4 用の DEVICE、LINK、および HOME ステートメントの組み合わせ、IPv6 用の INTERFACE ステートメント、またはその両方を使用して定義します。この単一の接続は、VTAM がこの HiperSockets CHPID を表すために作成した TRLE 定義からの 1 つの DATAPATH 装置を使用します。 IPv4 と IPv6 のトラフィックは両方とも、この 1 つの接続と DATAPATH 装置を共用します。DATAPATH 装置および TRLE について詳しくは、「z/OS Communications Server: SNA ネットワーク・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

INTERFACE ステートメントを使用して IPv4 用に HiperSockets CHPID を構成し、さらに同じ HiperSockets CHPID を IPv6 用に構成すると、z/OS TCP/IP スタックには OSA-Express 機構への 2 つの接続が存在することになり、2 つの DATAPATH 装置が必要になります。