HiperSockets 接続の変更 [TCP/IP 装置とリンクおよび VTAM HiperSockets MPC グループ (IUTIQDIO)]

アクティブな TCP/IP スタックを中断せずに、HiperSockets™ 装置 (MPC グループ) に対して幾つかの変更を加えることができます。

z/OS® は、HiperSockets CHPID およびサブチャネル装置に対する動的入出力をサポートしているので、既に IPL 済みの LPAR でのサブチャネル装置の追加または取り外しを行うことができます。

TCP/IP は、DYNAMICXCF HiperSockets 装置 (IUTIQDIO) を対象とした STOP および START コマンドをサポートしています。ただしこれらのコマンドがサポートされるのは、スタックの初期化時に (内部の) 開始 (活動化) が正しく実行されている場合のみです。TCP/IP は、ユーザー定義の HiperSockets 装置 (IUTIQDxx) についても、STOP および START コマンドをサポートしています。ユーザー定義の HiperSockets 装置は MPCIPA 装置としてサポートされるので、STOP および START 関数は他の MPCIPA 装置の場合とまったく同じ働きをします。

VTAM® は、IQDCHPID 開始オプションの初期設定を変更するために使用できる、MODIFY VTAMOPTS コマンドをサポートします。

したがって、VTAM またはアクティブ TCP/IP スタックを再始動せずに、DYNAMICXCF HiperSockets MPC グループ (IUTIQDIO) に対して幾つかの変更を加えることが可能です。加えることのできる変更の例を、以下に示します (STOP/START 装置が必須):

DYNAMICXCF に使用される特定の IQD CHPID の変更 (例えば、x'FC' CHPID から x'FD' CHPID への移動)。
サブチャネル装置の追加または取り外し (例えば、現行の IQD CHPID から)。
TCP/IP MTU を変更する IQD MFS の変更 (例えば、現行 IQD CHPID を 16k から 64k に増やす)。

VTAM は開始オプション IQDCHPID への変更をサポートしていますが (そして変更はただちに表示されますが)、現在の使用法および加えた変更 (変更前と変更後の内容) によって結果が異なる場合があります。以下に例を示します。

ANY (または CHPID) から NONE に変更した場合は、現在の使用には影響はありませんが、DYNAMICXCF HiperSockets 装置の以後の活動化はブロックされます。
NONE から ANY (または CHPID) に変更すると、現在の使用には何の影響もありませんが、その後アクティブにできるようになります。
CHPID_X から CHPID_Y に変更すると、現在の使用には何の影響もありません。
注: VTAM は、IUTIQDIO MPC グループを構築する場合にのみ CHPID 値を使用します。
アクティブ MPC グループの CHPID を変更するには、以下のステップを実行します。
1. 変更対象の TCP/IP IUTIQDIO 装置および IQDIOINTF6 インターフェースを停止する必要があります。
2. 必要なすべての HCD/IOCDS 変更を行います。
3. 新しいサブチャネル装置がオンラインに変更されたことを確認します。
4. MPC グループが非アクティブにされたことを確認します (使用されないと、約 2 分後にタイムアウトになります)。
5. IQDCHPID = CHPID を (新しい CHPID に) 変更します。
6. TCP/IP IUTIQDIO 装置および IQDIOINTF6 インターフェースを再始動します。

HiperSockets 通信を使用するには、プロセッサーが必要なハードウェア・サポートを備えていなければなりません。プロセッサーが HiperSockets 通信をサポートしていない場合は、この開始オプションに対する変更は受け入れられず、IQDCHPID オプションは表示されません (***NA*** と表示されます)。