mkps コマンド

目的

追加ページング・スペースを追加します。

構文

追加ページング・スペースに論理ボリュームを追加する

mkps [ -t lv | [ps_helper psname] ] [ -a ] [ -n ] [-c ChksumSize]-s LogicalPartitions VolumeGroup [ PhysicalVolume ]

NFS サーバー上で余分のページング・スペースを追加する

mkps [ -a ] [ -n ] -t nfs ServerHostName ServerFileName

説明

mkps コマンドは、追加ページング・スペースを追加します。 ページング・スペースは、使用する前に swapon コマンドを使用してアクティブにしてください。 VolumeGroup パラメーターは、これから作成するページング・スペース用の論理ボリューム内にボリューム・グループを指定します。 PhysicalVolume パラメーターは、論理ボリュームが作成される VolumeGroup の物理ボリュームを指定します。

注: デフォルトの UDP (ユーザー・データグラム・プロトコル) や NFSv2 プロトコルではなく、NFS (ネットワーク・ファイル・システム) v4 を使用するときは、2 GB より大きいページング・スペースが可能です。NFSv2 スワップでは、NFSv2 プロトコルの制限により、最大 2 GB のスワップ・ファイルしか処理できません。

mkps コマンドの 2 番目の形式では、ServerHostName パラメーターは、ServerFileName が存在する NFS サーバーを指定します。 ServerFileName は、システムの NFS ページングに使用されるファイルを指定します。 ServerFileName ファイルは、必ず存在しなければならず、また、ページング用ファイルを使用するクライアントに正しくエクスポートされなければなりません。

NFS ページング・スペースを追加する場合、クライアントは UDP を使用してサーバーへの接触を試み、次に TCP を使用して接触を試みます。そのページング・スペースにアクセスする場合、サーバーに接触するには、最初に成功したメソッドが使用されます。

-t フラグが指定されている場合、引数は、サード・パーティーのヘルパー実行プログラムであると想定されます。ヘルパー実行可能プログラムが /sbin/helpers/pagespace パスにある場合は、すべての引数を渡し、-m フラグを指定して mkps コマンドによって作成されます。ヘルパー実行可能プログラムがゼロを戻すと、エントリーが /etc/swapspaces パスに追加されます。この場合、psname が / で始まっている場合は、デバイス・エントリーの絶対パスとみなされます。そうでない場合は、psname の前に /dev が付加されます。ヘルパー実行可能ファイルは、デバイスを作成してページングを可能にし、ODM にエントリーを追加する作業を行う必要があります。ヘルパー・プログラムが /sbin/helpers/pagespace ディレクトリーにない場合、mkps コマンドは使用方法エラーを表示します。ヘルパー実行可能ファイルは、成功した場合は 0 で、失敗に終わった場合は非ゼロで終了する必要があります。

このコマンドは、System Management Interface Tool (SMIT) smit mkps 高速パスを使用して実行することができます。

フラグ

項目 説明
-a ページング・スペースがそれ以降の再始動時に構成されることを指定します。
-c ページング・スペースに使用するチェックサムのサイズをビット単位で指定します。有効なオプションは、0 (チェックサム使用不可)、8、16、および 32 です。-c を指定しない場合は、デフォルトとして 0 が使用されます。
-n ページング・スペースを即座にアクティブにします。
-s LogicalPartitions 論理区画で作成されるページング・スペースと論理ボリュームのサイズを指定します。
-t 作成するページング・スペースのタイプを指定します。 次の変数のいずれか 1 つが必要です。
lv
論理ボリューム・タイプのページング・スペースがシステムに作成されることを指定します。
nfs
NFS タイプのページング・スペースがシステムに作成されることを指定します。
ps_helper
サード・パーティー・デバイスのヘルパー・プログラムの名前。
psname
ページング・スペースのデバイス・エントリーの名前。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. 4 つの論理区画を持ち、即座にアクティブ化され、また、それ以降のシステム再始動時は常にアクティブ化されるボリューム・グループ myvg 内にページング・スペースを作成するには、次のように入力します。
    mkps  -a  -n  -s4 myvg
  2. ホスト swapserve/export/swap/swapclient ファイルをエクスポートしている NFS サーバー swapserve 上に NFS ページング・スペースを作成するには、 次のように入力します。
    mkps -t nfs swapserve /export/swap/swapclient
  3. ヘルパー実行可能プログラム foo を使用してページング・スペース myps を作成するには、次のように入力します。
    mkps -t foo /dev/myps -s1 myvg mydisk

ファイル

項目 説明
/etc/swapspaces ページング・スペース・デバイスおよびその属性を指定します。