ファイルシステムの管理

ファイルシステムは完全なディレクトリー構造であり、 ルート・ディレクトリーおよびその下のサブディレクトリーとファイルを収めています。

ファイルシステムは 1 つの論理ボリューム内に収められます。 最も重要なシステム管理タスクの一部は、ファイルシステムを対象としたものです。 代表的なものを次に示します。

  • 論理ボリューム上でのファイルシステムに対するスペースの割り振り
  • ファイルシステムの作成
  • ファイルシステムのスペースがシステム・ユーザーに使用できるようにする設定
  • ファイルシステムのスペース使用のモニター
  • システム障害時にデータが損失しないようにファイルシステムのバックアップをとる。
  • ある時点におけるファイルシステムの整合性のとれたブロック・レベルのイメージをキャプチャーするために、スナップショットを作成する。
  • ファイルシステムの整合状態を維持する。

以下に、ファイルシステムの管理に役立つシステム管理コマンドをリストします。

項目 説明
backup ファイルシステムのフル・バックアップ、または増分バックアップをとります。
chfs -a splitcopy マウント済み JFS ファイルシステムのオンライン・バックアップを作成します。
dd あるデバイスから別のデバイスに直接データをコピーして、ファイルシステムのバックアップをとります。
df ファイルシステムの使用スペースと未使用スペースのサイズを報告します。
fsck ファイルシステムを検査し、不整合を修復します。
mkfs 指定された論理ボリュームに、指定されたサイズのファイルシステムを作成します。
mount ファイルシステム内のファイルとディレクトリーにアクセスできるように、システム全体の命名構造にファイルシステムを結び付けます。
restore ファイルをバックアップから復元します。
snapshot JFS2 ファイルシステムのスナップショットを作成します。
umount システム全体の命名構造からファイルシステムを除去し、ファイルシステム内のファイルとディレクトリーにアクセスできないようにします。