構文
mount [ -f ] [ -n node ] [ -o options ] [ -p ] [ -r ] [ -v vfsname ] [ -F AltFSfile ]
[ -t type |
[ device | node:directory ] directory |
all | -a ] [-V [generic_options] special_mount_points ]
説明
mount コマンドは、オペレーティング・システムに命令を与えて、指定された位置 (マウント・ポイント) でファイルシステムを使用できるようにします。
さらに、mount コマンドを使用して、マウントされたディレクトリーとファイルで構成される別のファイル・ツリーをビルドすることができます。
mount コマンドは、 directory パラメーターによって指定されたディレクトリーに、device または node:directory パラメーターを使用することにより、デバイスとして表記されるファイルシステムをマウントします。mount コマンドが
終了すると、指定されたディレクトリーは、新しくマウントされたファイルシステムのルート・ディレクトリーとなります。
ユーザーは、root 権限を持っている場合、あるいはシステム・グループのメンバーに属し、マウント・ポイントに対する書き込みアクセスが許可されている場合にのみ、ファイルまたはディレクトリー・マウントを発行することができます。
ファイルまたはディレクトリーはシンボリック・リンクです。
mount コマンドは、実効ユーザー ID ではなく実ユーザー ID を使用して、そのユーザーが適切なアクセス権を持っているかどうかを判断します。システム・グループのメンバーは、マウント・ポイントへの書き込みアクセス権を持ち、デバイス・マウントが /etc/file systems ファイルで指定されていれば、デバイス・マウントを発行することができます。
root ユーザー権限を持つユーザーは、任意の mount コマンドを発行することができます。
デバイスがシステム・グループに属し適切なアクセス権を持っている場合は、そのデバイスをマウントすることができます。デバイスをマウントするとき、mount コマンドはブロック・デバイス名として device パラメーターを使用し、ファイルシステムをマウントするディレクトリーとして directory パラメーターを使用します。
mount コマンドをフラグなしで入力すると、このコマンドはマウント済みのファイルシステムについて次の情報を表示します。
- ノード (リモート・マウントの場合)
- マウントされたオブジェクト
- マウント・ポイント
- 仮想ファイルシステムのタイプ
- マウントされた時刻
- マウント・オプション
directory または node:directory パラメーターのみを指定すると、 mount コマンドは、それがファイルシステム、ディレクトリー、またはファイルが通常マウントされる、(/etc/file systems ファイルに定義されている) ディレクトリーまたはファイルの名前であると取ります。
mount コマンドは関連するデバイス、ディレクトリー、またはファイルを探し、マウントします。
この方法は、ディレクトリーまたはファイルに通常マウントするものを覚えておく必要がないので、mount コマンドを使用する上で最も便利です。
ユーザーはデバイスだけを指定することもできます。
この場合、コマンドは、/etc/file systems ファイルからマウント・ポイントを取得します。
/etc/file systems ファイルには、各マウント可能なファイルシステム、ディレクトリー、またはファイルのスタンザが入っています。
このスタンザには、少なくともファイルシステム名と、ファイルが存在するデバイス名またはディレクトリー名を指定します。
スタンザに mount 属性が含まれている場合、mount コマンドは関連付けられた値を使用します。 これは、mount 属性の 5 つの値 (automatic、 true、false、removable、および readonly) を認識します。
mount all コマンドを使うと、mount=true 属性を持つすべてのファイルシステムを通常の場所にマウントできます。
このコマンドは、
一般にシステムの初期化時に使用されます。このようなマウント操作を自動マウント操作と呼びます。
デフォルトで、mount コマンドはファイルシステムのマウント後に wlmcntrl コマンドを実行して、カーネル内の現行割り当て規則をリフレッシュします。
状況によっては (例えば、多数のファイルシステムが一度にマウントされる場合や、ワークロード・マネージャー構成にアクセス不能なリモート・マウントに関する規則が存在する場合など)、マウント後に wlmcntrl を自動的に呼び出すことは望ましくない場合があります。
この動作を指定変更する場合は、環境変数 MOUNT_WLMCNTRL_SELFMANAGE を任意の値に設定します。これにより、マウント操作中に wlmcntrl コマンドが呼び出されることがなくなります。
カーネル内の現行割り当て規則をリフレッシュするには、wlmcntrl -u -d ""
を手動で実行する必要があります。詳細については、wlmcntrl コマンドを参照してください。
注:
- cdromd CD および DVD
automount デーモンが使用可能な場合、これらのデバイスは、
/etc/cdromd.conf
ファイルに指定されているように自動的にマウントされます。
自動的にマウントされた CD または DVD をアンマウントするには、cdumount または
cdeject コマンドを使用します。
CD/DVD automount デーモンを使用不可にするには、stopsrc -s cdromd
を使用します。
- CacheFS の場合、ローカルにキャッシュされるリモート・ファイルシステムがエクスポートされるとき、ローカル・システムのルート ID がリモート・ホストの
nobody
(または、匿名ユーザーとしてリモート・ホストが使用する ID) に再マップされないようにする必要があります。 例えば、CacheFS のホスト B にマウントされるファイルシステム /F をホスト A がエクスポートする場合、ホスト A 上の /etc/exports には次のようなエントリーが必要です。
/F -rw,root=B
または
/F -ro,root=B
上記のどちらであるかは、ローカル CacheFS マウントに使用されるマウント・オプションに依存します。
- 読み取り専用論理ボリュームへの JFS ファイルシステムのマウントは、サポートされません。
- Trusted AIX® システムに EAv1 の JFS2 ファイルシステムをマウントすると、ファイルシステムが EAv2 に変換されます。
JFS2 ファイルシステムでの mount の使用
mount コマンドを使用して、ディレクトリー・ツリーとして JFS2 ファイルシステム
のスナップショットにアクセスすることもできます。device 上のスナップショットは、directory に読み取り専用としてマウントされます。スナップショットは
一度しかマウントできません。スナップショットが含まれている JFS2 ファイルシステムをマウントすると、
スナップショットが活動化します。
このコマンドは、System Management Interface Tool (SMIT) smit mount 高速パスを使用して実行することができます。
注: mount コマンドは、リブートの前にアンマウントされなかった
ジャーナル・ファイルシステム (JFS) または拡張ジャーナル・ファイルシステム (JFS2) を検出すると、
あらゆる JFS または JFS2 ログ・レコードの再生を行います。
互換性のある JFS ファイルシステムを以前のリリースの AIX オペレーティング・システムを実行しているシステムに移動する場合、そのファイルシステムは移動前に完全にアンマウントされていなければなりません。
アンマウントに失敗すると、まず最初に互換性のない JFS ログ・デバイスが作成される可能性があります。
移動の結果、不明ログ・デバイスが発生した場合、新しいリリースのオペレーティング・システムを実行しているシステムにファイルシステムを戻し、fsck をそのファイルシステム上で実行します。
フラグ
項目 |
説明 |
-a |
/etc/file systems ファイル内に true マウント属性を含むスタンザを持つすべてのファイルシステムをマウントします。
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all |
-a フラグと同じです。
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-f |
システムの初期化時に強制的にマウントを要求して、ルート・ファイルシステム上にマウントすることを可能にします。
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-F AltFSfile |
/etc/file システム・ファイルを除く代替ファイルシステムのファイルにマウントします。 |
-n node |
マウントされるディレクトリーがどのリモート・ノード上にあるかを指定します。
ノードをコロンで区切られた IPv6 アドレスとして指定することができます。この指定を node:directory の形式で行う場合は、コロンで区切られた IPv6 アドレスを大括弧で囲む必要があります。 |
-p |
ファイルシステムを取り外し可能なファイルシステムとしてマウントします。
そのファイルシステムにオープン・ファイルがある間は、マウントされた取り外し可能なファイルシステムは、普通にマウントされたファイルシステムと同じように機能します。
ただし、オープン・ファイルがなければ (ファイルシステム上に現行ディレクトリーを持つ処理がなければ)、ファイルシステム内のすべてのファイルシステム・ディスク・バッファーはメディアに書き込まれ、オペレーティング・システムは、そのファイルシステムの構造を記憶しません。
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-r |
ファイルシステムを、/etc/file systems ファイル内での以前の仕様または以前のコマンド・ライン・オプションに関係なく、読み取り専用のファイルシステムとしてマウントします。
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-t type |
/etc/file systems ファイル内のマウントされていないスタンザのうち、type=type 属性を持つスタンザをすべてマウントします。type パラメーターは、グループの名前を指定します。
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-v vfsname
|
ファイルシステムが /etc/vfs ファイル内の vfsname パラメーターによって定義されることを指定します。
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ファイルシステム固有のオプション
項目 |
説明 |
-o options
|
オプションを指定します。
コマンド・ラインに入力するオプションは、コンマのみで区切ってください。
次のファイルシステム固有のオプションは、すべての仮想ファイルシステムのタイプに有効なわけではありません。
- atime
- アクセス時間の更新をオンにします。atime も noatime も指定されていない場合、デフォルト値は atime です。
- bsy
- マウントするディレクトリーが処理を行っている現在の作業ディレクトリーであれば、マウント操作を防止します。
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|
- cio
- 並行リーダーおよびライターにマウントされるファイルシステムを指定します。
このファイルシステム内のファイル上での入出力は、ファイルが open()
システム・コール内で指定された O_CIO でオープンされたかのように動作します。 このオプションを使用すれば、CIO 以外のあらゆる方法のアクセスが防止されます。
cio オプションを使ってマウントされたファイルシステムに対して、キャッシュ付き入出力を使用することは不可能です。
つまり、cio オプションを使ってマウントされたファイルシステム上のいずれかのファイルに対して mmap() や shmat() のようなマッピング・コマンドを使用すると、EINVAL とともに失敗します。 この副次作用の 1 つは、ローダーが mmap() を使用する可能性があるため、cio でマウントされたファイルシステムから抽出するバイナリーを実行できないことです。
注: cio オプションを使用してファイル・システムをマウントするとき、すべてのアプリケーションはファイルのシリアライゼーションを管理する必要があります。クォータには独自のシリアライゼーション・コードがあるため、クォータは cio オプションによってサポートされません。
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|
- dev
- このマウントからデバイスをオープンできるように指定します。dev も nodev も指定されていない場合、デフォルト値は dev です。
- dio
- ファイルシステムにおける入出力が、すべてのファイルが open() システム・コールで
指定された O_DIRECT でオープンされたかのように作動することを指定します。
注: -odio フラグまたは -ocio フラグを使用すると、
あるワークロードではパフォーマンスの向上に役立ちますが、
これらのフラグを使用すると、
これらのファイルシステムのファイルのキャッシングが行われなくなることに注意してください。
これらのファイルシステムについては先読みが使用不可になるので、
大容量の順次読み取りでは、パフォーマンスが下がります。
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- fmode=octal
- ファイルおよびディレクトリーのモードを指定します。デフォルトは 755 です。
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- gid=gid
- マウントされているファイルに割り当てられている GID を指定します。デフォルトは
bin です。
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- log=lvname
- 次のファイルシステム操作をログに記録するファイルシステム・ロギング論理ボリューム名の絶対パス名を指定します。
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- log=NULL
- JFS2 ファイルシステムのロギングをオフにします。JFS2 はメタデータの整合性のためのログに依存するため、システムが JFS2 メタデータの操作時に異常停止した場合は、ファイルシステムをリブート時に整合性のある状態までリカバリーすることはできません。このような場合は、ファイルシステムを再作成する必要があります。
重要: データ損失の恐れがあるため、このフラグは注意して使用してください。
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- maxpout=value
- このファイルシステム上のファイルの、スレッドをスリープにすべきページアウト・レベルを指定します。 maxpout を指定した場合は、minpout も指定する必要があります。
値は負数であってはならず、
minpout より大きくなければなりません。
デフォルトは、カーネル maxpout レベルです。
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- minpout=value
- このファイルシステム上のファイルの、スレッドを作動可能にすべきページアウト・レベルを指定します。 minpout を指定した場合は、maxpout も指定する必要があります。
値は負数であってはなりません。
デフォルトは、カーネル minpout レベルです。
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- noatime
- アクセス時間の更新をオフにします。このオプションを使用すると、多くのファイルが頻繁に読み取られるが、めったに更新されないファイルシステムでのパフォーマンスが改善されます。このオプションを使用した場合、ファイルの最終アクセス時刻は判別できません。atime も noatime も指定されていない場合、デフォルト値は atime です。
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- nocase
- 大文字小文字のマッピングをオフにします。これは、ISO 9660:1998/HSG 標準を使用した CD-ROM の場合に便利です。
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- nodev
- このマウントからデバイスをオープンできないように指定します。
このオプションは、失敗すると ENXIO の値を戻します。
dev も nodev も指定されていない場合、デフォルト値は dev です。
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- noguard
- mountguard の現在の設定に関係なく、ファイルシステムをマウントします。このオプションが指定されていない場合、mountguard 設定により、PowerHA® または他のクラスター環境において、サポートされない同時マウントが行われないようにファイルシステムが保護されます。
chfs コマンドまたは crfs コマンドによって mountguard が使用可能に設定されている場合、ファイルシステムが別のノードまたはシステムにマウントされていると思われる場合、そのファイルシステムはマウントできません。
noguard オプションを指定すると、mountguard 設定が一時的に無効になります。
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- norbr
- 読み取り時に後で解放する機能をもたないファイルシステムをマウントします。 後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルト値は norbrw です。
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- norbrw
- 読み取り時に後で解放する機能と書き込み時に後で解放する機能の両方をもたないファイルシステムをマウントします。
後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルト値は norbrw です。
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- norbw
- 書き込み時に後で解放する機能をもたないファイルシステムをマウントします。 後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルト値は norbrw です。
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- nosuid
- このマウント方法による setuid と setgid プログラムの実行を許可しないように指定します。
このオプションは、失敗すると EPERM の値を戻します。
suid も nosuid も指定されていない場合、デフォルト値は suid です。
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- rbr
- 読み取り時に後で解放する機能をもつファイルシステムをマウントします。この
ファイルシステムでファイルの順次読み取りが検出されると、ページが内部バッファーにコピーされたら、
ファイルに使用された実メモリー・ページが解放されます。
後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルトは norbrw です。
注: rbr を指定すると、pdtentry 構造の
_devflags フィールドに D_RB_READ フラグが設定されます。
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|
- rbw
- 書き込み時に後で解放する機能をもつファイルシステムをマウントします。この
ファイルシステムでファイルの順次書き込みが検出されると、ページがディスクに書き込まれたら、
ファイルに使用された実メモリー・ページが解放されます。
後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルトは norbrw です。
注: rbw を指定すると、
D_RB_WRITE フラグが設定されます。
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|
- rbrw
- 読み取り時に後で解放する機能と書き込み時に後で解放する機能の両方をもつファイルシステムをマウントします。
後で解放するオプションがいずれも指定されていない場合、デフォルトは norbrw です。
注: rbrw を指定すると、
D_RB_READ フラグと D_RB_WRITE
フラグの両方が設定されます。
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- remount
- マウントされているファイルシステムのマウント・オプションを変更します。JFS2 ファイルシステムの場合、remount オプションと共に以下のマウント・オプションを指定すると、マウントされているファイルシステムの設定を変更できます。指定されていないマウント・オプションについては、ファイルシステムの、それに対応する現行設定に変更は行われません。
atime、noatime、dev、nodev、maxpout、minpout、rbr、norbr、rbw、norbw、rbrw、norbrw、rw、ro、rox、suid、nosuid。
注:
- 外部スナップショット・マウント・ファイルシステムは、読み取り/書き込みファイルシステムには再マウントできません。
- rw および ro の remount オプションを、データ管理アプリケーション・プログラミング・インターフェース (DMAPI) によって管理されているファイルシステムで使用することはできません。
NFS では、3 つのタイプのマウント要求があります。
- duplicate mount
- mount コマンドに指定されているノード、オブジェクト、マウント・ポイント、およびオプションが既存のマウントと同じ場合、mount コマンドは正常なマウントに関する情報を戻しますが、新規マウントは作成されません。
- new mount
- remount オプションが指定されていない場合、mount コマンドは新規マウントを作成します。mount コマンドに指定されているノード、オブジェクト、マウント・ポイント、および定数オプションが既存のマウントと異なる場合は、remount オプションが指定されないと、mount コマンドは失敗します。
- remount
- ノード、オブジェクト、およびマウント・ポイントが最上位のマウントと同じだが remount オプションが異なる場合、再マウント操作によって既存のマウントのマウント・オプションが変更されます。この場合、NFS が再マウント操作を実行します。
最上位のマウントの上には別のマウントはありません。再マウント要求で変更できるオプションは次のとおりです。acdirmax、acdirmin、acregmax、acregmin、actimeo、fastattr、grpid、hard、intr、noac、nocto、nodev、nointr、nosuid、posix、retrans、ro、rsize、rw、secure、sec、soft、timeo、wsize、biods、extraattr、nodircache、prefer、otwattr、maxgroups、および proto。その他のオプションは、定数オプションに分類されます。
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- ro
- /etc/file systems ファイル内での以前のオプション仕様または以前のコマンド・ライン・オプションに関係なく、マウント済みファイルが読み取り専用であることを指定します。
デフォルト値は rw です。
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- rw
- /etc/file systems ファイル内での以前のオプション仕様または以前のコマンド・ライン・オプションに関係なく、マウント済みファイルが読み取り/書き込み可能であることを指定します。
デフォルト値は rw です。
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- snapshot
- マウントされる device がスナップショットであることを指定します。指定されたスナップショットのスナップ・ファイルシステムは、既にマウントされていなければ
なりません。マウントされていない場合は、エラー・メッセージが表示されます。
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- snapto=snapshot
- 指定された JFS2 ファイルシステムをマウントする際のスナップショットの開始位置を snapshot の値で指定します。snapshot パラメーターは、snapshot パラメーターにスラッシュ (/) が含まれていない (すなわちパス情報がない) 場合に、内部スナップショットの名前を指定します。
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- suid
- このマウント方法による setuid と setgid プログラムの実行を許可するように指定します。suid も nosuid も指定されていない場合、デフォルト値は suid です。
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- upcase
- 大文字小文字のマッピングをデフォルトの小文字から大文字に変更します。これは、ISO 9660:1998/HSG 標準を使用した CD-ROM の場合に便利です。
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- uid=uid
- マウントされているファイルに割り当てられている UID を指定します。デフォルトは bin です。
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- wrkgrp=workgroup
- SMB サーバーが属しているワークグループを指定します。
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NFS 固有のオプション
項目 |
説明 |
-o options
|
オプションを指定します。
コマンド・ラインに入力するオプションは、コンマとスペースではなく、コンマのみで区切ります。
次の NFS 固有のオプションは、すべての仮想ファイルシステムのタイプに有効なわけではありません。
- acdirmax=n
- キャッシュされた属性をディレクトリー更新後、最大 n 秒間は保持します。
デフォルトは 60 秒に設定されています。
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- acdirmin=n
- キャッシュされた属性をディレクトリー更新後、最小 n 秒間は保持します。
デフォルトは 30 秒に設定されています。
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|
- acl
- この NFS マウントに AIX Access Control List RPC プログラムを使用するように要求します。
acl オプションを使用すると、NFS サーバーが ACL RPC プログラムを提供している場合にのみ、そのプログラムが使用されます。
デフォルトは noacl です。
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- acregmax=n
- キャッシュされた属性をファイル修正後、最大 n 秒間は保持します。
デフォルトは 60 秒に設定されています。
|
|
- acregmin=n
- キャッシュされた属性をファイル修正後、最小 n 秒間は保持します。
デフォルトは 30 秒に設定されています。
|
|
- actimeo=n
- 正規ファイルとディレクトリーの最小時間と最大時間を n 秒に設定します。
このオプションを設定すると、acregmin、acregmax、acdirmin および acdirmax オプションのどの設定値も上書きします。
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- bg
- 最初の試行が失敗すると、バックグラウンドでマウントが試行されます。
デフォルト値は fg です。
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- biods=n
- NFS マウント用に非同期入出力 RPC 要求を行う biod スレッドの最大数を設定します。
設定できる最大値は
128 です。128 より大きい値は、NFS クライアントでは 128 に制限されます。
NFS クライアントは、活動状況に基づく最大値まで biod 実行スレッドの数を動的に管理します。
NFS プロトコルのデフォルト最大値はさまざまですが、NFS バージョン 2 では 7 、NFS バージョン 3 およびバージョン 4 では 32 です。これらのデフォルト値は、将来のリリースで変更されることがあります。
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|
- cio
- 並行リーダーおよびライターにマウントされるファイルシステムを指定します。
このファイルシステム内のファイル上での入出力は、ファイルが open()
システム・コール内で指定された O_CIO でオープンされたかのように動作します。 このオプションを使用すれば、CIO 以外のあらゆる方法のアクセスが防止されます。
cio オプションを使ってマウントされたファイルシステムに対して、キャッシュ付き入出力を使用することは不可能です。
つまり、cio オプションを使ってマウントされたファイルシステム上のいずれかのファイルに対して mmap() や shmat() のようなマッピング・コマンドを使用すると、EINVAL とともに失敗します。 この副次作用の 1 つは、ローダーが mmap() を使用する可能性があるため、cio でマウントされたファイルシステムから抽出するバイナリーを実行できないことです。
注: cio オプションを使用してファイル・システムをマウントするとき、すべてのアプリケーションはファイルのシリアライゼーションを管理する必要があります。クォータには独自のシリアライゼーション・コードがあるため、クォータは cio オプションによってサポートされません。
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- cior
- ファイルシステムで読み取り専用ファイルがオープンするのを許可するよう指定します。
このファイルシステム内のファイル上での入出力は、open()
システム・コール内で指定された O_CIO | O_CIOR でオープンされたかのように動作します。 このオプションを使用すれば、O_CIO | O_CIOR 以外のあらゆる方法のアクセスが防止されます。
O_CIO のみを使用してオープンしようとする試みも失敗します。このオプションは、cio と併用する場合のみ使用できます。
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- dio
- ファイルシステムにおける入出力が、すべてのファイルが open() システム・コールで
指定された O_DIRECT でオープンされたかのように作動することを指定します。
注: -odio フラグまたは -ocio フラグを使用すると、
あるワークロードではパフォーマンスの向上に役立ちますが、
これらのフラグを使用すると、
これらのファイルシステムのファイルのキャッシングが行われなくなることに注意してください。
これらのファイルシステムについては先読みが使用不可になるので、
大容量の順次読み取りでは、パフォーマンスが下がります。
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- fastattr
- 現在書き込まれているファイルを、そのファイルの属性が読み取られる前に、サーバーに送信
する要件をバイパスします。このオプションは、クライアントが、まだサーバーに到達していない
ファイル・データが問題なく書き込まれると見なすことになるため、注意して使用する必要があります。
書き込みエラーが発生した場合、クライアント側とサーバー側で、そのファイルの実際のサイズが
異なってきます。さらに、クライアントは、別のクライアントがそのファイルに対して行った属性変更
を知りません。よって、このオプションは、2 つのクライアントが同じファイルに書き込みを行う
環境では使用しないでください。
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- fg
- 最初の試行が失敗すると、フォアグラウンドでマウントが試行されます。
デフォルト値は fg です。
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- grpid
- ファイルシステム上で作成されたファイルまたはディレクトリーに、親ディレクトリーのグループ ID を継承させます。
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- hard
- サーバーが応答するまで、要求が再試行されます。
このオプションはデフォルト値です。
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- intr
- ハード・マウントでのキーボード割り込みを可能にします。
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- llock
- ファイルがローカルの NFS クライアントでロックするよう要求します。
llock オプションを使用すると、NFS ネットワーク・ファイルのロック要求は NFS サーバーに送られません。
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- maxgroups=
n
- AUTH_UNIX を使用した NFS RPC
呼び出しが n メンバー・グループの情報まで含められることを示します。このオプションを使用してメンバー・グループ数を RPC
プロトコル規格の 16 を超えて増加させることは、16
を超えるメンバー・グループをサポートするサーバーでのみ処理できます。それ以外のサーバーでは、クライアントにエラーが起こります。
16 未満または 64 より大きい値は無視されます。デフォルトでは、プロトコル規格で最大の 16 が順守されています。AIX NFS
サーバーは AIX 5L バージョン 5.2 (5200-01 推奨メンテナンス・パッケージ適用) から、最大 64 グループまでの AUTH_UNIX クリデンシャルを受け入れて処理します。
NFS クライアントが送信する実際のメンバー・グループ数は、関連するユーザーがメンバーであるグループの数に依存し、さらに NFS
クライアントのホスト名 (これは AUTH_UNIX 情報に含まれています)
の長さで限定される場合があります。
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- noac
- mount コマンドが属性またはディレクトリーのキャッシュを実行しないように指定します。
このオプションを指定しなければ、配線上で NFSPROC_GETATTR リモート・プロシージャー・コール (RPC) を実行しなくてもすむように、ファイルとディレクトリーの属性 (許可、サイズ、タイム・スタンプを含む) がキャッシュされます。
NFSPROC_GETATTR RPC により、クライアントはサーバーに対して、ファイルとディレクトリーの属性を求めてプロンプトできるようになります。acregmin、acregmax、acdirmin および acdirmax オプションは、キャッシュされた値が保持される期間を制御します。
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- noacl
- この NFS マウント要求に AIX Access Control List RPC プログラムを使用しないように指定します。
デフォルトは noacl です。
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- nointr
- ハード・マウントでのキーボード割り込みをさせないように指定します。
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- port=n
- サーバーのインターネット・プロトコル (IP) のポート番号を n に設定します。デフォルト値は 2049 です。
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- posix
- pathconf 情報が交換され、NFS バージョン 2 マウントで使用できるように要求します。
NFS サーバーでマウント・バージョン 2 rpc.mountd が必要です。
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- proto=[udp|tcp]
- トランスポート・プロトコルを指定します。デフォルトは tcp です。
proto=[udp|tcp] オプションを使用して、
デフォルトを指定変更します。
vers=4 である場合は、
proto=udp を指定できません。
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- retrans=n
- NFS 送信回数を n に設定します。デフォルト値は 5 です。この retrans 設定により、NFS クライアントが所定の UDP RPC 要求をファイルシステム操作用に NFS サーバーに再送する回数を決定します。
retrans 設定は、NFS バージョン 2 と NFS バージョン 3 のマウントを処理する場合の NFS サーバーの rpc.mountd サービスとの通信中は使用されません。
rpc.mountd の再実行は、retry mount オプションを使用して制御されます。
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- retry=n
- マウント試行回数を n に設定します。デフォルト値は 1000 です。
再試行回数値が 0 であれば、システムは 10,000 回再試行します。
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- rsize=n
- 読み取りバッファー・サイズを n バイトに設定します。AIX バージョン 6.1 以降、NFS プロトコルのバージョン 3 およびバージョン 4 を使用している場合、デフォルト値は 64 KB で、最大値は 512 KB です。
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- secure
- mount コマンドが NFS トランザクションにデータ暗号化規格 (DES) を使用するように指定します。
データ暗号化規格 (DES) は NFS バージョン 4 ではサポートされていません。代わりに krb5 を使用してください。
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- sec=flavor[:flavor...]
- マウント・ポイントの下にあるファイルにアクセスするために使用できるセキュリティー・メソッドのリストを指定します。
許容されるフレーバー値は次のとおりです。
- sys
- UNIX 認証。これがデフォルトのメソッドです。
- dh
- DES 認証。データ暗号化規格 (DES) は NFS バージョン 4 ではサポートされていません。代わりに krb5 を使用してください。
- krb5
- Kerberos。認証専用。
- krb5i
- Kerberos。認証および保全性。
- krb5p
- Kerberos。認証、保全性、およびプライバシー。
secure
オプションは指定できますが、sec オプションと一緒に指定できません。
secure オプションは使用すべきでなく、
将来のリリースでは除去される可能性があります。代わりに sec=dh を使用してください。
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- sec=[flavor1:...:flavorn]
- sec オプションは、NFS マウントのためのセキュリティー・フレーバー・リストを指定します。
使用可能なフレーバーは、des、unix、sys、
krb5、krb5i、および krb5p です。このオプションは AIX 5.3 以降にのみ適用されます。
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- shortdev
- 32 ビット・デバイス・スペシャル・ファイルをサポートしないホストから、ファイルシステムをマウントすることを指定します。
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- soft
- サーバーが応答しない場合にエラーを返します。
デフォルト値は hard です。
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- timeo=n
- ネットワーク・ファイルシステム (NFS) のタイムアウト期間を、10 分の n 秒に設定します。TCP マウントの場合、
デフォルトのタイムアウトは 100 (10 秒) です。
UDP マウントの場合、デフォルトのタイムアウトは 11 (1.1 秒) ですが、
行われている NFS 操作によって異なります。UDP マウントの場合、送信が失敗するごとに
タイムアウトが増え、最大値は 20 秒です。
各送信は 2 回試行されることになります。その後で、このタイムアウト値
が更新されます。
timeo オプションは、NFS クライアントから NFS サーバー上の rpc.mountd サービスへの通信には適用されません。
30 秒というタイムアウト期間は、rpc.mountd の呼び出し時に使用されます。
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- vers=[2|3|4]
- NFS バージョンを指定します。
デフォルトは、クライアントとサーバーの間で使用される NFS プロトコルのバージョンで、両方のシステム上で使用できる最高位のバージョンです。
NFS サーバーが NFS バージョン 3 をサポートしていない場合、NFS マウントでは NFS
バージョン 2 が使用されます。vers=[2|3|4] オプションを使用して、NFS バージョンを選択します。
デフォルトでは、NFS マウントは、指定されないかぎり、NFS バージョン 4 を決して使用しません。
vers=4 は、AIX 5.3 以降にのみ提供されます。
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- wsize=n
- 書き込みバッファー・サイズを n バイトに設定します。AIX バージョン 6.1 以降、NFS プロトコルのバージョン 3 およびバージョン 4 を使用している場合、デフォルト値は 64 KB で、最大値は 512 KB です。
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CacheFS 固有のオプション
CacheFS 固有のバージョンの mount コマンドでは、キャッシュ・ファイルシステムをマウントします。必要な場合は、このコマンドはそのバック・ファイルシステムを NFS マウントします。
また、このコマンドでは、キャッシュ処理を制御するために多数の CacheFS 固有のオプションを提供しています。
CacheFS ファイルシステムをマウントするには、-V フラグの付きの mount コマンドの後ろに引数を指定します。 mount のフラグとして、以下を使用できます。
-o フラグに対する次の引数は、CacheFS マウント用の特別な引数です。
コマンド・ラインに入力するオプションは、コンマとスペースではなく、コンマのみで区切ります。
注: backfstype 引数を指定しなければなりません。
項目 |
説明 |
-o |
オプションを指定します。
- acdirmax=n
- キャッシュされた属性が、ディレクトリー更新後に保持される最大秒数 (n) を指定します。
n 秒が経過するまで、CacheFS は、バック・ファイルシステムでのディレクトリー修正時間が変更されたかどうかを検査します。
変更されている場合は、そのディレクトリーに関するすべての情報がキャッシュから除去され、バック・ファイルシステムから新しいデータが取り出されます。デフォルト値は 60 秒です。
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- acdirmin=n
- キャッシュされた属性が、ディレクトリー更新後に、保持される最小秒数 (n) を指定します。
n 秒後に、CacheFS は、バック・ファイルシステムに関するディレクトリー修正時間が変更されているかを確認します。
変更されている場合は、そのディレクトリーに関するすべての情報がキャッシュから除去され、バック・ファイルシステムから新しいデータが取り出されます。
デフォルト値は 30 秒です。
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- acregmax=n
- キャッシュされた属性が、ファイル修正後に、保持される最大秒数 n を指定します。
n 秒後に、すべてのファイル情報がキャッシュから除去されます。
デフォルト値は 30 秒です。
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- acregmin=n
- キャッシュされた属性が、ファイル修正後に、保持される最小秒数 (n) を指定します。
n 秒後に、CacheFS は、バック・ファイルシステムに関するファイルの修正時間が変更されているかを確認します。
変更されている場合は、そのファイルに関するすべての情報がキャッシュから除去され、バック・ファイルシステムから新しいデータが取り出されます。
デフォルト値は 30 秒です。
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- actimeo=n
- acregmin、acregmax、acdirmin、および acdirmax を n に設定します。
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- backfstype=file_system_type
- バック・ファイルシステムのファイルシステム・タイプ (例えば、nfs)。
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- backpath=path
- バック・ファイルシステムが既にマウントされている場所を指定します。
この引数を指定しないと、CacheFS がバック・ファイルシステムのマウント・ポイントを決定します。
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- cachedir=directory
- キャッシュ・ディレクトリーの名前。
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- cacheid=ID
- ID は、キャッシュの特定のインスタンスを指定する文字列です。
キャッシュ ID を指定しないと、CacheFS がキャッシュ ID を作成します。
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- demandconst
- 最大のキャッシュ整合性検査を使用可能にします。
デフォルトでは、定期的な整合性検査が使用可能になっています。demandconst を
使用可能にすると、すべての読み取りおよび書き込みごとに検査を行います。
注: 特定の CacheFS が初めてマウントされるときにこのオプションを使用する場合、後続のすべてのマウントでも、このオプションを指定する必要があります。
キャッシュ制御ファイル内に保管される状態情報が、このオプションの一貫した使用を強制します。
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- local_access
- バック・ファイルシステムにアクセス権を検査させるのではなく、フロント・ファイルシステムにアクセス検査用のモード・ビットを解釈させます。
この引数をセキュア NFS と共に使用しないでください。
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- noconst
- キャッシュの整合性検査を使用不可にします。
デフォルトでは、定期的な整合性検査が使用可能になっています。
バック・ファイルシステムが変更されないことが分かっている場合にのみ noconst を指定します。
cfsadmin-s を使用してキャッシュの整合性検査を行おうとすると、エラーになります。
demandconst と noconst は同時には使用できません。
注: 特定の CacheFS が初めてマウントされるときにこのオプションを使用する場合、後続のすべてのマウントでも、このオプションを指定する必要があります。
キャッシュ制御ファイル内に保管される状態情報が、このオプションの一貫した使用を強制します。
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- purge
- 指定したファイルシステムのキャッシュ情報をすべて除去します。
注: 特定の CacheFS が初めてマウントされるときにこのオプションを使用する場合、後続のすべてのマウントでも、このオプションを指定する必要があります。
キャッシュ制御ファイル内に保管される状態情報が、このオプションの一貫した使用を強制します。
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- rw | ro
- 読み取り/書き込み (デフォルト) または読み取り専用。
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- suid | nosuid
- set-uid の実行を許可 (デフォルト) または禁止します。
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- write-around | non-shared
- CacheFS の書き込みモード。
write-around モード (デフォルト) は、NFS と同様に書き込みを処理します。つまり、バック・ファイルシステムに書き込みが行われ、影響を受けたファイルはキャッシュから除去されます。
キャッシュ・ファイルシステムに誰も書き込みを行わないことが分かっている場合には、非共用モードを使用することができます。
注: 特定の CacheFS が初めてマウントされるときにこのオプションを使用する場合、後続のすべてのマウントでも、このオプションを指定する必要があります。
キャッシュ制御ファイル内に保管される状態情報が、このオプションの一貫した使用を強制します。
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- mfsid
- グローバル表示をオンにします。NFS v4 システムでは、サーバー側のエクスポート済みネームスペースの全探索を行うことができます。ファイルシステムを詳しく調べるには、このオプションを指定する必要があります。
制約事項: CacheFS のバックエンド・ファイルシステムが NFS v4 である場合は、mfsid はオプションです。
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-V |
CacheFS ファイルシステムをマウントします。 |
Server Message Block (SMB) クライアント・ファイルシステムに固有のオプション
項目 |
説明 |
-o options |
SMB クライアント・ファイルシステムをマウントするためのオプションを指定します。
コマンド・ラインに入力するオプションは、コンマのみで区切ってください。
コンマの前後にスペースを入れないでください。
以下のオプションが SMB クライアント・ファイルシステムに使用できます。
- fmode
- ファイルまたはディレクトリーを、アクセス権用の 8 進モードに設定します。
デフォルト値は 755 です。
- uid
- マウント操作中にユーザー ID をファイルに割り当てます。
デフォルト値は
root です。
- gid
- マウント操作中にグループ ID をファイルに割り当てます。
デフォルト値は
system です。
- wrkgrp
- SMB サーバーが属しているワークグループを指定します。
このパラメーターは、SMB クライアント・ファイルシステムをマウントするために必須です。
- port
- ポート番号を指定します。
有効な値は 445 と 139 です。
デフォルト値は 445 です。
ポート 139 は、指定したサーバー・アドレスが IPv4 形式の場合にのみサポートされます。
注: encryption オプションは、指定したポートが 139 の場合はサポートされません。
- pver
- SMB サーバーと通信するために使用される SMB プロトコルのバージョンを指定します。
有効な値は
2.1,3.0.2 と auto です。
値が auto の場合、指定した SMB サーバーに基づいて、SMB プロトコル・バージョン 2.1 またはバージョン 3.0.2 が使用されます。
- signing
- SMB クライアント内のファイルシステムが、SMB サーバー・ファイルシステムとの通信にデジタル署名を必要とするかどうかを指定します。
有効な値は
enabled と required です。
このパラメーターを enabled に設定すると、SMB クライアント内のファイルシステムは、SMB サーバー内のファイルシステムが SMB サーバー内のファイルシステムとの通信にデジタル署名を必要としない限り、データ・パケットにデジタルに署名しません。
このパラメーターを required に設定すると、SMB クライアント内のファイルシステムは、SMB サーバー内のファイルシステムとの通信用に、データ・パケットにデジタルに署名する必要があります。
mount コマンドを使用して signing パラメーターの値を指定しない場合、smbctune コマンドを使用して設定されたカーネルのチューナブル・パラメーター値からのデフォルト値が使用されます。
- secure_negotiate
- SMB クライアント内のファイルシステムが、セキュア・ダイアレクト・ネゴシエーション機能を必要とするかどうかを指定します。
SMB Dialect 3.0.2 は、セキュリティー低下攻撃に対して保護するためにセキュア・ダイアレクト・ネゴシエーションを実装します。
有効な値は、
desired 、required 、および disabled です。
mount コマンドを使用して値を設定しない場合、smbctune コマンドを使用して設定されたカーネルのチューナブル・パラメーター値からのデフォルト値が使用されます。
- encryption
- SMB クライアント内のファイルシステムが、データ暗号化を必要とするかどうかを指定します。
有効な値は、
desired 、required 、および disabled です。
mount コマンドを使用して値を設定しない場合、smbctune コマンドを使用して設定されたカーネルのチューナブル・パラメーター値からのデフォルト値が使用されます。
注: encryption オプションは、指定したポートが 139 の場合はサポートされません。
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mount コマンドで使用されるオプション (pver、signing、secure_negotiate、または encryption
) を -o フラグで指定しない場合、mount コマンド・オプションのデフォルト値は、カーネル・チューナブル・パラメーター (smbc_protocol_version、smbc_signing、smbc_secure_negotiate、smbc_encryption
) の新しい値を使用して初期化されます。
カーネル・チューナブル・パラメーターは、smbctune.conf ファイルで定義されているチューナブル・パラメーターから初期化されます。
これらのパネルは、smbctune コマンドを使用して変更することもできます。
下表に、
mount コマンドのカーネル・チューナブル・パラメーターと、
smbctune.conf ファイルで設定可能な、対応するカーネル・チューナブル・パラメーターを示します。
-o フラグのオプション (mount コマンド) |
smbctune.con ファイルの対応するカーネル・チューナブル・パラメーター |
有効な値 |
pver |
smbc_protocol_version |
2.1、3.0.2、auto |
signing |
smbc_signing |
enabled、required |
secure_negotiate |
smbc_secure_negotiate |
desired、required、disabled |
暗号 |
smbc_encryption |
desired、required、disabled |
セキュリティー
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。
例
- マウントされているファイルシステムをリストするには、次のコマンドを入力します。
mount
このコマンドの出力例を次に示します。
node mounted mounted over vfs date options
---- ------- ------------ --- ------------ -------------------
/dev/hd0 / jfs Dec 17 08:04 rw, log =/dev/hd8
/dev/hd3 /tmp jfs Dec 17 08:04 rw, log =/dev/hd8
/dev/hd1 /home jfs Dec 17 08:06 rw, log =/dev/hd8
/dev/hd2 /usr jfs Dec 17 08:06 rw, log =/dev/hd8
sue /home/local/src /usr/code nfs Dec 17 08:06 ro, log =/dev/hd8
mount コマンドは、ファイルシステムごとに、ノード名、デバイス名、マウント時のファイル名、仮想ファイルシステム・タイプ、マウントされた日時、およびオプションをリストします。
- デフォルトのファイルシステムをすべてマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount all
このコマンド・シーケンスにより、/etc/file systems
ファイルの中で mount=true 属性を持つすべての標準ファイルシステムがマウントされます。
- リモート・ディレクトリーをマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -n nodeA /home/tom.remote /home/tom.local
このコマンド・シーケンスにより、nodeA 上の /home/tom.remote ディレクトリーが、
ローカル・ディレクトリー /home/tom.local にマウントされます。 この例では、デフォルトの VfsName パラメーター =remote が設定されていると想定されます。このパラメーターは /etc/vfs ファイル内に定義されていなければなりません。
- /etc/file systems ファイルから特定のタイプのファイルまたはディレクトリーをマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -t remote
このコマンド・シーケンスにより、すべてのファイルまたはディレクトリーは type=remote 属性を含むスタンザを持つ /etc/file systems ファイル内にマウントされます。
- /usr/abc に既に NFS でマウントされているファイルシステムを CacheFS でマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -V cachefs -o backfstype=nfs,backpath=/usr/abc,
cachedir=/cache1 server1:/user2 /xyz
mount コマンドの実行後に以下のような行が /etc/mnttab ファイルに表示されます。
server1:/user2 /usr/abc nfs
/usr/abc /cache1/xyz cachefs backfstype=nfs
- スナップショットをマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -o snapshot /dev/snapsb /home/janet/snapsb
このコマンドは、/dev/snapsb デバイスに含まれているスナップショットを
/home/janet/snapsb ディレクトリーにマウントします。
- ファイルシステムをマウントし、スナップショットを作成するには、次のコマンドを入力します。
mount -o snapto=/dev/snapsb /dev/sb /home/janet/sb
このコマンドは、/dev/sb デバイスに含まれているファイルシステムを
/home/janet/sb ディレクトリーにマウントして、そのファイルシステムの
スナップショットを /dev/snapsb デバイスに作成します。
- ローカル・ファイルシステムとして SMB サーバー上のファイルにアクセスするには、次のコマンドを入力します。
mount -v cifs -n pezman/user1/pass1 -o uid=201,fmode=750 /home /mnt
- SMB クライアント・ファイルシステムをローカル・マウント・ポイントとしてマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -v smbc -n llm140.xyz.com/cec102usr1/Passw0rd ¥
-o wrkgrp=SMB_21.FVT,port=445,signing=required /some_share /mnt
llm140.xyz.com
は Windows サーバー、cec102usr1
は Kerberos ユーザー名、Passw0rd
は Kerberos ユーザーのパスワード、SMB_21.FVT
はワークグループ、some_share
は Windows システム上の共有ポイント、/mnt
はローカル・マウント・ポイントです。
- マウント済みの読み取り専用の JFS2 ファイルシステムを、読み取り/書き込み (rw) のファイルシステムに再マウントするには、次のコマンドを入力します。
mount –o remount,rw fsname
- 代替ファイルシステムのファイル /tmp/fs1 にすべてをマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -F /tmp/fs1 all
ファイル
項目 |
説明 |
/etc/file systems |
既知のファイルシステムをリストし、その特性を定義します。
|
/etc/vfs |
仮想ファイルシステム・タイプの説明が入っています。
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