chwpar コマンド

目的

workload partitionの特性を変更します。

構文

/usr/sbin/chwpar [-a] [-b bootset id [,bootset id, ...] [-B [attribute=value ... ]]... [-A] [-c] [-d directory] [-D attribute=value ...] ... [-F] [-h hostname] [-i] [-I attribute=value ...] ... [-n newname] [-H [-M attribute=value ... ][-N attribute=value ...] ... [-P] [-R attribute=value ...] [-S attribute[+|-]=value...] [-u userscript] [-x ][-U [uuid]] [ -v ] [-X attribute=value …]wparname

/usr/sbin/chwpar -K [-A] [-b ][-B bootset=bootset id] [-c] [-D devname=devicepathname ] ... [-F] [-i] [-I rtdest=destination rtgateway=gateway [attribute=value ...]] ... [-M attribute=value ... ][-N address=A.B.C.D] ... [-R [attribute ...] ] [-S] [-u] [-x ] [ -v ] [-X kext=value …]wparname

注: ロケールにかかわらず、ASCII 文字のみが mkwparchwpar、または wparexec への引数として許可されます。
その他の、WPAR の名前についての制限は次のとおりです。
  • 25 バイトを超えない。
  • 空白文字を含まない、また、次のいずれの記号も含まない。
    = : / ! ; ` ' " < > ~ & ( ) * + [ ] , . ^ 0 { } | ¥
  • 先頭文字を「-」 または 「0」にしない。

説明

chwpar コマンドは、wparname パラメーターで指定されたworkload partitionの構成オプションを変更します。 workload partitionを実行中でもそうでなくても、ほとんどのオプションを変更できます。 実行中のworkload partitionsへの変更の一部は、検出され、許可されないことがあります。 (-d オプションと -n オプションを参照してください)。ほかにも、 使用中のデバイスのアンエクスポートやマウント済みファイルシステムの除去などの一部の変更によって、 実行中のworkload partitionでエラーを生じる場合があります (それでも、このような変更を行うことは可能です)。

workload partitionの構成から特性を除去するには、-K フラグを使用します。 デフォルト・オプション付きの属性の場合は、属性値を除去するとオプションのデフォルト設定に戻ります。

WPAR では、すべてのタイプの CD ROM デバイスがサポートされるわけではありません。サポートされるのは FCP (サブクラス・タイプ) を使用する CSI CD ROM デバイスのみです。 ただし、Integrated Drive Electronics (IDE)、Serial ATA (SATA)、および (バーチャル入出力サーバーからエクスポートされた) 仮想デバイスはいずれもサポートされていません。

フラグ

-a
必要に応じて、競合する静的設定を自動的に解決します。 解決可能な設定は、ホスト名とネットワーク構成です。
-A
workload partitionauto 属性値を yes に設定することにより、 workload partition/etc/rc.wpars コマンドを使ってシステム・ブート時に開始するように構成します。 -A-K フラグと一緒に 指定すると、auto 属性値は no に設定されます。 -A フラグは、次回のグローバル・システムのブート時に有効になります。 -A フラグは、アプリケーション・workload partitionsには無効です。
-b bootset id[,bootset id, ...]
workload partitionのブート・リストを構成します。ブート・リストは、workload partitionが次回始動されるときにどのブート・セットが使用されるかを決定します。少なくとも 1 つのブート・セット ID を指定する必要があります。ブート・リストが構成されていない場合、workload partitionは、前回使用された同じブート・セットを使用して始動されます。複数のブート・セット ID が構成されており、最初のブート・セットからの始動が失敗すると、2 番目にリストされたブート・セットを使用してworkload partitionの始動が行われるというようになっています。
-B {{devname=device name | devid=device identifier} [bootset=bootset id] | [bootset=bootset id][vg=volume group name]}
workload partitionの代替ブート・セットを作成します。代替ブート・セットとは、RootVG WPAR の現行の rootvg のクローンまたは非 RootVG WPAR の WPAR ファイルシステムのクローンです。RootVG workload partitionの有効な属性は、devname または devid、および bootset です。非 RootVG workload partitionの場合は、bootset 属性および VG 属性が有効です。
devname=device name
現行の rootvg をクローン作成するストレージ・デバイスの論理デバイス・ショート・ネームを指定します。
devid=device identifier
現行の rootvg をクローン作成するディスク・タイプ・デバイスの固有のデバイス ID を指定します。
bootset=bootset id
新しい代替ブート・セットに割り当てられた整数の ID を指定します。有効な値は 0 から 8 までの範囲です。ブート・セット ID が指定されていない場合、次の使用可能な ID が使用されます。
vg=volume group name
非 RootVG WPAR で代替ブート・セット・ファイルシステムを作成するためのボリューム・グループの名前を指定します。ボリューム・グループが指定されていない場合、ファイルシステムは、現在アクティブな WPAR ファイルシステムがあるのと同じボリューム・グループに作成されます。
-c
workload partitionをチェックポイントに対して有効にします。
注: workload partitionをチェックポイントに対して有効にする機能は、追加ソフトウェアによって決まります。
-d directory
workload partitionの基本ディレクトリーを変更します。 実行中のworkload partitionには -d フラグを使用できません。 このフラグは、アプリケーション・workload partitionsには無効です。 workload partitionの基本ディレクトリーは、それに代替ブート・セットが定義されている場合、変更できません。
-D {devname=device name | devid=device identifier}[rootvg=yes | no] [devtype=[clone | pseudo | adapter |disk | cdrom | tape]]
システム始動時に常に、workload partitionへのグローバル・デバイスのエクスポートまたは仮想化を構成します。 複数の -D フラグを指定して、複数のデバイスを割り当てることができます。 attribute=value を空白スペースで区切ってください。 -D フラグに以下の属性を指定できます。
devname=device name
ワークロード区画に割り当てるデバイス名を指定します。 疑似タイプおよびクローン・タイプのデバイスの場合、これはデバイスへの絶対パスです (すなわち /dev/pty10)。 ストレージ・タイプのデバイスの場合、これは論理デバイスのショート・ネームです。
devid=device identifier
ワークロード区画に割り当てるディスク・タイプ・デバイスの固有のデバイス ID を指定します。 この属性は、ディスク、CD-ROM、またはテープ・タイプのデバイスにのみ適用されます。
rootvg= [yes | no]
指定されたディスク・デバイスを rootvg workload partition・デバイスとして使用することを示すために使用されます。 rootvg 属性を指定しない場合は、デフォルトの no (いいえ) が使用されます。
devtype=[ clone | pseudo | adapter | disk | cdrom | tape]
workload partitionに割り当てるデバイスのデバイス・タイプを指定します。
-F
無効な設定による障害を抑制します。
-h hostname
workload partitionのカーネル・ホスト名を変更します。
-H architecture
ワークロード区画・アーキテクチャーを変更または除去します。有効なアーキテクチャー値は、[pwr4 |ppc970|pwr5|pwr6|pwr7|pwr8] です。特殊値 none は、ワークロード区画・アーキテクチャーの互換性を使用不可にします。実行中のワークロード区画には -H フラグを使用できません。
注: -H フラグは、-K フラグとともに使用する場合のみ有効です。
-i
workload partitionに対する WPAR 固有の経路指定を有効にします。 実行中のworkload partitionに対する WPAR 固有の経路指定が有効になると、mkwpar コマンド 、wparexec コマンド、または chwpar コマンドで -I フラグを 使用して構成されたすべての明示的な経路指定テーブル・エントリーが、そのworkload partitionの経路指定テーブルに追加されます。 WPAR 固有の経路指定を有効にして、workload partition上で chwpar -i コマンドを実行すると、 そのworkload partitionの経路指定テーブルがリフレッシュされます。 例えば、-i フラグを使用して、グローバル経路フラッシュの後で経路指定テーブルを復元することができます。 -i フラグを -K フラグと一緒に使用して、workload partitionに対する WPAR 固有の 経路指定を無効にすることもできます。 -i フラグの詳細については、mkwpar コマンドの -i フラグの説明を参照してください。
-I attribute=value ...
明示的な経路指定テーブル・エントリーを変更します。 エントリーの突き合わせは、rtdest 属性、rtgateway 属性、 および rtinterface 属性 (指定されている場合) の組み合わせに基づいて行われます。 一致するエントリーが見つかると、残りの属性は、その経路指定テーブル・エントリーを更新するために使用されます。 一致するエントリーが見つからない場合は、workload partitionの経路指定テーブル内に新規エントリーが作成されます。 -I フラグの詳細については、mkwpar コマンドの -i フラグと -I フラグの説明を参照してください。 ただし、mkwpar コマンドや wparexec コマンドとは異なり、-I フラグ を chwpar コマンドと一緒に使用しても、WPAR 固有の経路指定を有効にするか無効にするかを変更することはできません。 WPAR 固有の経路指定を無効または有効にするには、-i フラグを 使用してください (-K フラグは一緒に使用しても使用しなくても、どちらでもかまいません)。
-I フラグには、次の属性を指定することができます。
rtdest=destination
(必須) 経路の送信先のホストまたはネットワークを識別します。 シンボル名または数値アドレスを使用して、この値を指定することができます。 デフォルト経路を指定するには、default キーワードを使用できます。rtdest 属性の詳細については、route コマンドの Destination パラメーターを参照してください。
rtgateway= gateway
(必須) パケットのアドレス指定先のゲートウェイを識別します。シンボル名または数値アドレスを使用して、この値を指定することができます。
rtnetmask= A.B.C. D
宛先アドレスへのネットワーク・マスクを指定します。
rtprefixlen= n
宛先の接頭部の長さを、ネットマスクのビット数で指定します。 この値は正整数でなければなりません。
rttype={net |host}
rtdest 属性を、指定されたタイプとして強制的に解釈させます。
rtinterface= if
経路と関連付けるインターフェース (例えば、en0) を指定します。これにより、パケットはこの経路が選択された場合、このインターフェースを使用して送信されます。
rtfamily={inet|inet6}
アドレス・ファミリーを指定します。 rtfamily フラグのパラメーターについては、../r_commands/route.html route コマンドのパラメーターのセクションを参照してください。
-M dev=devicepath directory=dir vfs=type [mountopts=mountopts]
namefs (vfs=namefs) マウントを指定します。このマウントには、ワークロード区画からアクセスできます。複数の ­M フラグを指定できます。 ここで許可される唯一のワークロード区画マウント形式は namefs です。

dev 属性によって指定されるグローバル・ディレクトリーが、ワークロード区画のファイルシステム構造の directory 属性によって指定されるディレクトリーにマウントされることを指定します。 namefs マウントに適用できる他の属性は mountopts のみです。chwpar コマンドの -M フラグを使用して、ワークロード区画内の既存のディレクトリーをマップすることはできません。 namefs マウントは、rootvg ワークロード区画で使用することもできます。この場合、マウントの内容は savewpar コマンドによって保存されることはありません。­M フラグと ­K フラグを併用してワークロード区画から namefs マウントを除去できますが、ワークロード区画の /、/var、/opt、/usr、/tmp、/proc および /etc/objrepos/wboot ファイルシステムを除去することはできません。

-K
指定した属性をworkload partitionの構成から削除します。 -K フラグは、以下のフラグと共に使用できます。
-A
workload partitionauto オプションの通常の値を no に変更します。 これが原因で、/etc/rc.wpars コマンドの実行中には、workload partitionが開始しないようになります。 このフラグは、アプリケーション・workload partitionsには無効です。
-b
現在構成されているブート・リストを削除します。
-B bootset=bootset id
指定した代替ブート・セットをworkload partitionから削除します。
-c
workload partitionをチェックポイントに対して無効にします。
-D [devname=device name | devid=device identifier]
エクスポートされたデバイスに関する明示的なエントリーを除去します。 これが原因で、以前にエクスポートされていないデバイスがエクスポートされ、 以前にエクスポートされたデバイスが除去されます。 このフラグは、アプリケーション・ワークロード区画には無効です。
-D フラグに以下の属性を指定できます。
devname=device name
ワークロード区画に割り当てるデバイス名を指定します。 疑似タイプおよびクローン・タイプのデバイスの場合、これはデバイスへの絶対パスです (すなわち /dev/pty10)。 ストレージ・タイプのデバイスの場合、これは論理デバイスのショート・ネームです。
devid=device identifier
ワークロード区画に割り当てるディスク・タイプ・デバイスの固有のデバイス ID を指定します。 この属性は、ディスク、CD-ROM、またはテープ・タイプのデバイスにのみ適用されます。devid 属性を使用する場合は、devtype 属性も指定する必要があります。
-X [kext=/path/to/extension|ALL]
エクスポートされたカーネル・エクステンションの明示的エントリーを除去します。カーネル・エクステンションを除去すると、そのカーネル・エクステンションはワークロード区画内にロードされません。カーネル・エクステンションがワークロード区画内にロードされると、そのカーネル・エクステンションはアンロードされません。ワークロード区画からカーネル・エクステンションを完全にアンエクスポートするためには、ワークロード区画の再始動が必要になります。このフラグは、アプリケーション・ワークロード区画には無効です。 下記の属性を指定する必要があります。
kext=/path/to/extension|ALL
除去するカーネル・エクステンションを指定します。これは、ワークロード区画の構成ファイル内の値と一致している必要があります。これは完全修飾パスで指定するか、前に kext=ALL が使用された場合は、ALL を指定する必要があります。
指定した属性をworkload partitionの構成から削除します。 -K フラグは、以下のフラグと共に使用できます。
-i
workload partitionに対する WPAR 固有の経路指定を無効にします。 mkwpar コマンド、wparexec コマンド、または chwpar コマンド で -I フラグを使用して指定されたすべての明示的な経路指定テーブル・ディレクティブが、workload partitionの構成内に 保持されます (ただし非アクティブです)。 明示的なエントリーは、WPAR 固有の経路指定が次に有効になった時に、自動的に作成されます。
-I rtdest =destination rtgateway=gateway [attribute= value ...]
明示的なエントリーをworkload partitionの経路指定テーブルから除去します。 少なくとも rtdest 属性と rtgateway 属性を指定して、削除されるエントリーを特定する必要があります。
-N address =A.B.C.D
指定された IPv4 アドレスをworkload partitionの構成から除去します。
-N address6=S:T:U:V:W:X:Y:Z
指定された IPv6 アドレスをworkload partitionの構成から除去します。
-R [attribute ...]
workload partitionのリソース制御構成から特定のフィールドを除去します。 -R フラグを指定すると、各フィールドがデフォルトの状態に戻ります。 totalProcesses などのフィールドの場合、 デフォルトの状態は unlimited です。以下の属性をデフォルトの取り扱いに戻すことができます。
  • rset
  • shares_CPU
  • CPU
  • shares_memory
  • memory
  • procVirtMem
  • totalVirtMem
  • totalProcesses
  • totalThreads
  • totalPTYs
  • totalLargePages
  • pct_msgIDs
  • pct_semIDs
  • pct_shmIDs
  • pct_pinMem
属性が何も指定されないと、-K フラグと -R フラグはworkload partitionのリソース制御プロファイルを そのデフォルト設定に戻します。
-S
workload partitionのセキュリティー設定をデフォルト値に戻します。
-u
管理イベントのユーザー・スクリプトに対するコールアウトを無効にします。 (スクリプトそのものは削除しません。)
-x
WPAR 間セマフォーおよび共用メモリー・セグメントへのアクセスを不許可にします。
­M directory=dir
ディレクトリー属性によって指定された namefs マウントをワークロード区画から除去します。
注: ワークロード区画の //var/opt/usr/tmp/proc、および /etc/objrepos/wboot ファイルシステムを除去することはできません。
-n newname
workload partitionの新しい名前。 実行中のworkload partition-n フラグを指定しないでください。
-N attribute=value ...
ネットワーク構成の属性を変更します。 エントリーの突き合わせは、address 属性または address6 属性に 基づいて行われます。 各エントリーを -N フラグごとに指定する必要があります。 複数の -N フラグを指定すると、複数の IP アドレスを再構成できます。 以下のネットワーク構成の属性を変更できます。
  • interface=if または interface=namemappedif
  • address=A.B.C.D
  • netmask=A.B.C.D
  • broadcast=A.B.C.D
  • address6= S:T:U: V:W:X: Y:Z
  • prefixlen= n

prefixlen 属性値の範囲は、0 から 128 までです。

名前のマップされたインターフェースは、/etc/wpars/devmap ファイルに入っています。 名前のマップされたインターフェースとシステム・インターフェース間のマッピングは、以下のように指定できます。
# The comments start with '#'
# Each line contains a pair of name-mapped interface
# and real interface separated by tab or blank spaces.
foo en0
goo en1
soo en2
-P
workload partition内の root ユーザーのパスワードを対話式に設定します。 このフラグは、アプリケーション・workload partitionsには無効です。
-R attribute=value ...
リソース制御属性の変更を許可します。 ほとんどのリソース制御は、ワークロード・マネージャーで使用されるリソース制御と似ています。 以下の属性を指定できます。
active=yes|no
yes を指定すると、この属性はリソース制御定義の保存を許可しますが、リソース制御定義は非アクティブにされます。 no を指定すると、 topaswlmstat などのコマンドを使って、 プロセッサー使用率やメモリー使用率などのパフォーマンス測定基準を利用することができなくなる場合があります (workload partitionの内側と外側の両方で)。
rset=rset
mkrset コマンドによって作成されたリソース・セットを使用して、workload partitionを構成します。
shares_CPU= n
workload partitionで使用可能なプロセッサー共用の数を指定します。 ワークロード・マネージャーの共用に関するファイルを参照してください。
CPU=m%-SM%,HM%
workload partitionのプロセスに対するプロセッサー制限のパーセンテージを指定します。 ワークロード・マネージャーの制限に関するファイルを参照してください。
shares_memory= n
workload partitionで使用可能なメモリー共用の数を指定します。 ワークロード・マネージャーの共用に関するファイルを参照してください。
memory= m%-SM%,HM%
workload partitionのプロセスのパーセンテージ・メモリー制限を指定します。 ワークロード・マネージャーの制限に関するファイルを参照してください。
procVirtMem=n[M|MB|G|GB|T|TB]
単一プロセスが消費できる仮想メモリーの最大量を指定します。指定された制限を超えるプロセスは終了します。 有効な単位は、メガバイト (M または MB)、ギガバイト (G または GB)、およびテラバイト (T または TB) です。最小許容制限は 1MB です。指定できる上限は、8796093022207M、8589934591G、または 8388607T です。 この値が -1 (単位なし) に設定されると、制限は使用不可になります。workload partitionの制限に関するファイルを参照してください。
totalVirtMem=n[M|MB|G|GB|T|TB]
WPAR が全体として消費できる仮想メモリーの最大量を指定します。 指定された制限を超える原因となったプロセスは終了されます。 有効な範囲および単位は、procVirtMem の場合と同じです。 値を -1 (単位なし) に設定すると、制限は無効になります。workload partitionの制限に関するファイルを参照してください。
totalProcesses= n
workload partitionで許可されるプロセスの総数を指定します。 workload partitionの制限に関するファイルを参照してください。
totalPTYs=n
workload partition内で許可される疑似端末の合計数を指定します。pty スペシャル・ファイルを参照してください。
totalLargePages= n
workload partitionに許可されるラージ・ページの数を指定します。 ラージ・ページを参照してください。
pct_msgIDs= n%
workload partitionで許可されるシステムのメッセージ・キュー ID の最大数のパーセンテージを指定します。メッセージ・キュー・カーネル・サービスを参照してください。
pct_semIDs= n%
workload partitionで許可されるシステムのセマフォー ID の最大数のパーセンテージを指定します。
pct_shmIDs= n%
workload partitionで許可されるシステムの共用メモリー ID の最大数のパーセンテージを指定します。 共用メモリーを参照してください。
pct_pinMem= n%
workload partitionに割り当てることのできる、システムの最大固定 (pinned) メモリーのパーセンテージを指定します。固定 (pinned) メモリーのサポートを参照してください。
totalThreads= n
workload partition内で許可されるスレッドの合計数を指定します。
-S attribute[+|-]=value...
workload partitionのセキュリティー設定を変更します。 以下のセキュリティー変更形式のうち 1 つだけを選んで指定できます。
secfile=secAttrsFile
workload partitionの特権を、指定したファイルの特権リストに入れるように設定します。
privs=priv,priv,...
workload partitionの特権を、指定した特権リストに入れるように設定します。
privs+=priv,priv,...
指定した特権リストをworkload partitionの特権設定に追加します。
privs-=priv,priv,...
指定した特権リストをworkload partitionの特権設定から除去します。

重要:workload partition がアクティブなときは、セキュリティー設定を変更しないでください。

-u userscript
workload partitionの管理イベントで実行する予定のユーザー・スクリプトへのパスを変更します。 ユーザー・スクリプトが構成されていなかった場合は、指定したスクリプトが構成に追加されます。 RBAC ユーザーは、他のユーザーが所有する WPAR に対してこのフラグを実行することはできません。
-U [Workload Partition UUID]
ワークロード区画 UUID を変更します。UUID が指定されない場合、新規の UUID が自動生成されます。
-v
詳細出力を有効にします。
-x
WPAR 間セマフォーおよび共用メモリー・セグメントへのアクセスを許可します。
-X [exportfile=/path/to/file | [kext=[/path/to/extension|ALL]] [local=yes|no] [major=yes|no]
ワークロード区画内にロードすることができるカーネル・エクステンションのエクスポートを構成します。複数の -X フラグを指定して、複数のカーネル・エクステンションを割り振ることができます。attribute=value を空白スペースで区切ってください。このフラグは、アプリケーション・ワークロード区画には無効です。 -X フラグには次の属性を指定することができます。
exportfile=/path/to/file
エクスポートされる、有効なエクステンション・スタンザを含むファイルを指定します。エクステンション・スタンザは、少なくとも kext 属性を含んでいる必要があります。スタンザには、以下で説明する local 属性と major 属性も指定することができます。exportfile 属性は、kext 属性と同時に使用することはできません。また、local および major 属性とも同時に使用することはできません。これらの属性は、exportfile で拡張スタンザごとに指定できるからです。これは、mkwpar および chwparexportfile=/path/to/file に使用するためにユーザーが作成できるファイルです。複数のエクステンション・スタンザを含むことができます。各エクステンション・スタンザには、kext 属性が必要です。local と major は両方とも no のデフォルト値を持っているため、オプションです。exportfile は以下のようになります。
extension:
        major = "yes"
        local = "no"
        kext = "/usr/lib/drivers/ldterm"
kext=/path/to/extension
エクスポートされるカーネル・エクステンションを指定します。これは、グローバル・システムのファイルシステム内にあるカーネル・エクステンションです。キーワード ALL も指定できます。これを指定すると、ワークロード区画は任意のエクステンションをロードできます。ALL が指定されている場合、local 属性と major 属性は local=yes と major=no に制限されます。追加の -X フラグを指定すると、制限された local 値と major 値をオーバーライドすることができます。 kext 属性は、exportfile 属性と同時に使用することはできません。
local=yes|no
local=yes を指定すると、カーネル・エクステンションのインスタンスは、そのインスタンスをロードしているワークロード区画にのみアクセス可能となります。local=no を指定すると、グローバル・システムにロードされたカーネル・エクステンションのインスタンスを共有します。 デフォルトでは、local=no となります。
major=yes|no
この属性は、関連付けられたデバイスがメジャーであるカーネル・エクステンションにのみ使用します。デフォルトでは、major=no となります。
recalc=yes
この属性は、カーネル・エクステンションの checksum を再計算するために使用できます。

パラメーター

項目 説明
wparname 変更するシステムまたはアプリケーション・workload partitionの名前。 wparname パラメーターは、コマンド・ラインの最後のパラメーターでなければなりません。

セキュリティー

アクセス制御

root ユーザーのみがこのコマンドを実行できます。

RBAC ユーザーと Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権の詳細情報については、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドを参照してください。

  1. roy と呼ばれるworkload partitionのホスト名を変更するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -h roy.com roy
  2. dale と呼ばれるworkload partitionからネットワーク・アドレスを除去するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -K -N address=219.81.45.65 dale
  3. wayne と呼ばれるworkload partition内のリソース制御を無効にし、同時に (後で使用するために) 設定を保存するには、 次のコマンドを入力します。
    chwpar -R active=no wayne
  4. ワークロード区画の bootlist 属性を bootset 1、bootset 2、および bootset 3 の番号付きリストに変更するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -b bootlist=1,2,3 <wpar name>
  5. hdisk3 および hdisk4 から構成される bootset を RootVG ワークロード区画に対して作成するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -B devname=hdisk3 -B devname=hdisk4 <wpar name>
  6. bootset ID 3 を使用して hdisk3 および hdisk4 から構成される bootset を RootVG ワークロード区画に対して作成するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -B devname=hdisk3 bootset=3 -B devname=hdisk4 bootset=3 <wpar name>
  7. bootset を非 RootVG ワークロード区画に対して作成するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -B <wpar name>
  8. 特定のボリューム・グループの bootset を非 RootVG ワークロード区画に対して作成するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -B vg=<volume group> <wpar name>
  9. bootset ID 5 を使用して特定のボリューム・グループの bootset を非 RootVG ワークロード区画に対して作成するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -B bootset=5 vg=<volume group> <wpar name>
  10. bootset ID 3 を持つ bootset をワークロード区画から除去するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -K -B bootset=3 <wpar name>
  11. workload partitionからデバイスをアンエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -K -D devname=hdisk1 <wpar name>
  12. デバイスをエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -D devname=hdisk1 devtype=disk <wpar name>
  13. workload partitionの名前を moore から hart に変更するには、 次のコマンドを入力します。
    chwpar -n hart moore
  14. アダプター fcs2 を「roy」という名前のワークロード区画に追加するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -D devname=fcs2 roy
  15. アダプター fcs2 を「roy」という名前のワークロード区画から除去するには、次のコマンドを入力します。
    chwpar -K -D devname=fcs2 roy

ファイル

項目 説明
/etc/wpars/devexports workload partitionsのデフォルト・デバイス・エクスポート制御ファイル。