最適化待ち時間モード

待ち時間要件の厳しいワークロードを処理するために、QDIO モードの OSA-Express®3 以降の機構のパフォーマンスを向上させる 1 つの方法は、最適化待ち時間モードで作動するように OSA-Express 機能を構成することです。最適化待ち時間モードは、インバウンド・データとアウトバウンド・データの両方に対する割り込み処理を最適化します。それにより、特に、大量の対話式で非ストリーミングのワークロードに対する待ち時間が減少し、スループットを大幅に向上させることができます。

最適化待ち時間モードで動作するように OSA-Express3 以降の機能を構成するには、OLM パラメーターを指定して INTERFACE ステートメントを使用します。最適化待ち時間モードは、インバウンドおよびアウトバウンドの両方の割り込みに影響するため、INBPERF パラメーターによって設定された他のインバウンド・パフォーマンス設定より優先されます。 最適化待ち時間モード、および IPAQENETIPAQENET6 の INTERFACE ステートメントの OLM パラメーターおよび INBPERF パラメーターについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。

最適化待ち時間モードの作動特性により、他に 2 つの構成変更が必要な場合があります。

最適化待ち時間モードは、大量で対話式のワークロードを対象としています。最適化待ち時間モードによって、多少の混合ワークロードは補正できますが、バルク・データやファイル転送など、過剰な高ボリューム量のストリーミング・ワークロードにより、プロセッサー使用量が増える可能性があります。

ガイドライン: マルチパス・ルーティングを PERPACKET オプションを使用して有効にする場合は、最適化待ち時間モードで構成された OSA-Express3 以降の機構および他のタイプのデバイスを含むマルチパス・グループを構成しないでください。
制約事項:
  • 最適化待ち時間モードは、IBM® System z10® 以降のサーバーで実行する、QDIO モードの OSA-Express3 以降のイーサネット機構に制限されます。 詳しくは、2097DEVICE Preventive Service Planning (PSP) バケットを参照してください。
  • 最適化待ち時間モードで作動するように構成された OSA-Express3 以降の機構へのインバウンド・トラフィックまたは転送トラフィックは、HiperSockets™ アクセラレーターおよび QDIO アクセラレーターによって提供される、加速ルーティングの対象にはなりません。
  • 最適化待ち時間モードで作動するように構成された OSA-Express3 以降のインターフェースの場合、スタックは構成された INBPERF 設定を無視して、値 DYNAMIC を使用します。