従業員がデータに基づく意思決定をする必要があるのにデータがサイロ化されている、ということが非常に多くあります。組織のニーズやユースケースを深く理解することにより、チームを強化しエコシステム全体で機能するデータ・アーキテクチャーを設計できます。
最も一般的なデータのユースケースと課題は、データ統合、データ・ガバナンス、AIガバナンス、データサイエンスとMLOpなどです。それぞれの詳細と、最新のデータ・アーキテクチャー(データ・ファブリックなど)がデータ駆動型エンタープライズの形成にどのように役立つかを説明します。
データ・アーキテクチャーの構築方法
最新の「Forrester Wave™: Enterprise Data Fabric, Q2 2022」レポートを読む
最新のデータ・アーキテクチャーは、関連するデータの使用者が固有のワークフローに基づいて確実にデータにアクセスできるようにします。データ・ファブリックは、組織内のデータ・アクセスを簡素化し、セルフサービスによるデータの利用を促進するためのアーキテクチャーです。このアーキテクチャーを利用して、統合されたエンドツーエンドのデータ管理機能により、データの検出、統制、利用を自動化できます。意図する利用者がデータ・エンジニア、データ・サイエンティスト、ビジネス・ユーザーのいずれであっても、データ・ファブリックはより良い意思決定のために必要なデータを提供します。
データとAIの統合プラットフォームにより、IBM® Global Chief Data Officeは、ビジネス・パイプラインを3年間で50億米ドル増加させました。
Luxembourg Institute of Science and Technology(ルクセンブルク科学技術研究所)は、企業や研究者を支援するために、高速なデータ・インサイトを備えた先進のプラットフォームを構築しました。
State Bank of India(インドステイト銀行)は、高速で安全なデータ統合機能を持つインテリジェントなプラットフォームを設計することで、顧客体験を変革しました。
抽象化層で、データに対するビジネス上の共通理解を可能にし、洞察に基づいて行動するための自動化を実現します。
データ・ポリシーに基づいてデータの抽出、取り込み、ストリーミング、仮想化、変換を行うための多様な統合手法により、ストレージとコストを最小限に抑えながらパフォーマンスを最大化します。
セルフサービスのデータ使用に対応するマーケットプレイスで、利用者は高品質なデータを検索し、連携、アクセスできます。
データ・ファブリック・アーキテクチャーのさまざまな機能を構成、構築、テスト、および展開する、エンドツーエンドのライフサイクル管理を実現します。
ビジネスにすぐに役立つデータ・パイプラインにするために、データ・ポリシー、データ・ガバナンス、データ・スチュワードシップを統一して定義し、施行します。
ハイブリッドクラウド環境向けに構築された、AIを組み込んだコンポーザブル・アーキテクチャーを採用しています。
IBMは、2022年のGartner社「Magic Quadrant™ for Data Integration Tools」で、17年連続でリーダーに選出されました。
IBMが2022年のGartner社「Magic Quadrant for Data Quality Solutions」でデータ品質ソリューションのリーダーに選出された理由をご覧ください。
コンプライアンスに関するリスクを軽減しながら可視性と連携を向上し、あらゆるクラウド上のデータに対して自動的にポリシーを適用します。
データ・ファブリックとデータ・メッシュは共存できます。データ・ファブリックは、データ・プロダクトの作成とそのライフサイクル管理に必要な多くのタスクを自動化することで、データ・メッシュの実装と活用に必要な機能を提供します。データ・ファブリックの基盤の柔軟性を利用することで、データがオンプレミスにあるかクラウドにあるかに関係なく、ユースケース中心のデータ・アーキテクチャーの利点を活用しながら、データ・メッシュを実装できます。
詳細はこちら: Three ways a data fabric enables the implementation of a data mesh(データ・ファブリックがデータ・メッシュの実装を可能にする3つの方法)
データ仮想化は、データ・ファブリックのアプローチを可能にするテクノロジーのひとつです。標準的な抽出、変換、ロード(ETL)プロセスを使用して、さまざまなオンプレミスやクラウドのソースからデータを物理的に移動するのではなく、データ仮想化ツールがさまざまなデータ・ソースに接続し、必要なメタデータのみを統合して、仮想データ層を作成します。これにより、ユーザーはソース・データをリアルタイムで活用できます。
データは複雑化し続け、組織が情報にアクセスすることが困難な場合も多々あります。このようなデータにはまだ見ぬ洞察が含まれており、結果としてナレッジ・ギャップが発生します。
データ・ファブリック・アーキテクチャーのデータ仮想化機能は、このナレッジ・ギャップの解消に役立ちます。企業はソースにあるデータを移動することなくアクセスでき、高速で精度の高いクエリー機能によって価値実現までの時間を短縮できます。
動画を見る: データ・ファブリックにおけるデータの可視化(4:42)
データ管理ツールはデータベースから始まり、ビジネス上の問題が複雑化するにつれて、データウェアハウスやデータレイクへと進化してきました。データ・ファブリックは、これらのツールの進化における次のステップです。このアーキテクチャーにより、データ管理を簡素化しながら、これまで投資してきたさまざまなデータ・ストレージ・リポジトリーを引き続き使用できます。データ・ファブリックは、ストレージ・リポジトリーではできない方法で、データ統合を自動化し、ガバナンスを組み込み、セルフサービスのデータ利用を促進することにより、データの可能性を最適化し、データ共有を促進し、データ・イニシアチブを加速するのに役立ちます。
詳細はこちら:エンタープライズ・データ・アーキテクチャーの進化