概要

分散クラウドとは

2021年テクノロジー・トレンドワードとして示された「分散クラウド」とは、クラウド、オンプレミス、エッジ環境全体で、いつでもどこでも一貫したクラウド環境を、スピーディーかつ容易に提供するクラウド・サービスです。単一の管理画面を通じてあらゆるクラウド環境を可視化することにより、多様で複雑なクラウド環境における開発、運用・管理、セキュリティーなどの問題を解決することができるだけでなく、開発者ならびに運用管理者の生産性やスピードの向上と効率化を実現できます。

活用事例

主なユースケース

現地のデータ・プライバシー法を遵守しながら、ビジネスを拡張

通信、金融サービス、医療、行政といった規制の厳しい業界でも、エッジでのセキュアなデータ分析によってレイテンシーを低減することが可能になり、これによりリモート・ワーク、コネクテッド・インテリジェント医療機器を介した緊急対応、オンライン学習、遠隔医療サービス等が支援されます。Gartnerによると、2025年にはデータ全体の75%がエッジで収集、分析、活用されると見られています。このシフトにより低遅延性がもたらされる一方で、エンタープライズ・ユーザーには引き続きハイブリッドクラウド環境と同等レベルのセキュリティー、データ・プライバシー、相互運用性、オープン標準が要求されることになります。

オンプレミス環境で

オンプレミス環境でパブリッククラウドを利用

安全なオンプレミスのデータセンターで、パブリッククラウド・サービスの柔軟性と俊敏性を活用できます。 厳しい規制管理を維持しながら、新しいアプリケーションを迅速に構築します。

AIを活かす場所で

データにAIを適用

データ・セットとAIサービスをあらゆる環境にわたって使用できるようになります。 データのすぐ近くにAIや分析ツールを配置することで、データのダウンロード・コストや遅延がなく、豊富な洞察が得られます。

エッジ環境で

エッジ環境でリアルタイム分析

データが生成された場所でデータを処理することで、レイテンシーが極小化され、迅速な対応が実現できます。 従来にない新しいロケーションにクラウド・サービスが展開できます。

必要な場所で

ワークロードを必要なあらゆる場所で実行し管理

さまざま場所にアプリケーションを展開し、必要な場所で一貫したワークロードを実行します。 いつ、どこで、どのアプリケーションが実行されているか把握でき、監査能力が向上します。

メリット

IBM Cloud Satelliteの機能

今日多くの組織では、オンプレミス、エッジ、パブリッククラウドなどの複数の環境が運用されています。ハイブリッド・シナリオやマルチクラウド・シナリオでアプリケーションを構築、配置、実行すると、パフォーマンスやユーザー・エクスペリエンスに影響を与える課題が発生する場合があります。以下に例を挙げます。

  • 2秒未満での支払い受領確認を必要とするモバイル決済処理の応答時間を悪化させる遅延が発生する
  • データを「国内」に残すことを要求するデータ・レジデンシー法
  • アプリケーションが多くの場所に広がっていくにつれて開発速度が低下するために俊敏性が失われる
  • ITチームが5から8個のクラウド環境を運用するようになると、すべてのサイトのデジタル・プラットフォームとアプリケーションの可視化が必要になるため可視性が不足する

 

IBM Cloud Satelliteは、クラウド、オンプレミス、エッジ全体で一貫性のあるクラウド・サービスを素早くかつ容易に提供することにより、このような課題を解決します。IBM Cloud Satelliteは、異なる物理的ロケーションへのパブリッククラウド・サービスの配布と定義付けられた分散クラウド(英語, 08:59)の概念に基づくサービスです。サービスの運用、ガバナンス、展開については、パブリッククラウド・プロバイダーが責任を負います。 

この結果、すべての環境での一貫性のあるセキュリティー、開発者サービス、可視性が実現されます。これにより、新しい市場の拡大、より充実したカスタマー・エクスペリエンス、複数のロケーション間での分散型アナリティクスなどの成果にたどり着くまでの開発者の生産性や開発スピードが向上します。

エキスパートと相談

IBM Cloud Satelliteの適切な導入方法を検討できる相談会がございます。

IBM Cloud Satelliteが選ばれる理由

技術革新を加速

チームが重要な作業に集中する時間を確保できるようになります。

主なサービス

Red Hat OpenShift on IBM Cloud

すべての環境にわたって共通のコンテナ・プラットフォーム上でアプリケーションが実行できます。

IBM Cloud Pak® for Data as a Service

データのダウンロード・コストと遅延なく、データがある場所で分析ができます。 データ・プライバシーを遵守します。

IBM Cloud Satellite Infrastructure Service

IBM Cloud Satelliteのマネージド・サービス・オプションで、設備投資や人件費の削減を実現します。

FAQ

IBM Cloud Satelliteの詳細

IBM Cloud Satelliteはどのように機能しますか?

IBM Cloud Satelliteが提供するAPIを使用してIBM Cloud Satelliteロケーション(IBM Cloud Satelliteの管理対象)を作成し、そこに任意のクラウド、オンプレミスのデータセンター、エッジから、ホスト・マシンなどを追加します。 これにより、お客様が必要とする場所でIBM Cloudサービスを利用できるようになります。 これらの環境全体で、一貫してワークロードを展開、管理、制御できます。

IBM Cloud Satelliteを使用するメリットは何ですか?

任意の場所でワークロードを実行できるため、法的要件やコンプライアンスの遵守、低速なデータ転送やネットワーク遅延の回避など、厳しい要件に適切に対応することができます。 同時に、セキュリティー機能が充実したIBM Cloudサービスを使用してアプリケーションをモダナイズし、開発スピードを向上させることもできます。

どのようにして複数の環境にわたってアプリケーションを管理するのですか?

IBM Cloud Satellite Configが、アプリケーションの展開状況を全体的に把握できるビューを提供します。また環境構成とアプリケーション導入の管理機能も提供します。 単一のダッシュボードを使用して、クラウド、オンプレミス、エッジの環境全体にわたってKubernetes リソースの導入を管理することにより、アプリケーションと運用に全体的な可視性がもたらされます。

ネットワーク・トラフィックはどのように管理するのですか?

IBM Cloud Satellite Linkにより、IBM Cloud Satellite ロケーション間のネットワーク・トラフィックと通信フローを管理および監査することができます。 また、IBM Cloudのモニター・サービスとロギング・サービスを使用して、ログ、メトリック、アラートを統合することもできます。

IBM Cloudサービスにアクセスするにはどうすればよいですか?

すべてのIBM Cloud Satelliteロケーションは、Satellite Linkと呼ばれる暗号化されたTLSトンネルを介してIBM Cloudに接続されます。このSatellite Linkにアクセスすることで、IBM Cloudサービスを利用できます。