ホーム お客様事例 Sun Life IBM Application DiscoveryツールがインフレームのDevOpsプロジェクトの第一歩に
Sun Life社はモダナイゼーションを通じてデジタル・トランスフォーメーションを加速しています
新しいソフトウェア・プログラムに取り組んでいるコンピューター・プログラマー

保険・金融サービス業種にとって、質の高いデジタル体験の提供は「絶対条件」であり、「今すぐ」取り組む課題にほかなりません。大胆なテクノロジーを基盤とするプロバイダー(フィンテック)が保険・金融サービス市場に深く浸透しつつあるなか、Sun Life社は今こそデジタル化の時期と痛感しています。変革は待ったなしの状況にあります。

アプリケーションのデリバリー・パイプラインを迅速化および合理化するには、きわめて大がかりで抜本的な変革が必要です。今日のデジタル環境では、市場投入(新サービスをお客様に提供)にどの程度時間がかかるかで勝負が決まります。ただ、コア・アプリケーションの実行にメインフレームを使用している大手老舗企業が現在必要とされるレベルの俊敏性を身につけるには、一連の課題を乗り越える必要があります。これら課題は相互に関連しており、その中核には「アプリケーションの老朽化と複雑性」という共通の問題があります。

Sun Life Financial社の事例は、いかに多くのプロバイダーが新しいデジタル・ソリューションを顧客にすばやく提供するために、アプリケーション開発プロセスをモダナイズしているかを示す好例です。開発と実装に数十年もの歳月を注いできたメインフレーム・アプリケーションに根付くビジネス論理は、ビジネス運営の必須要素であり続けるという認識は、カナダ最大級の企業である同社にとって暗黙の了解事項になっていました。同時に、こうしたアプリケーションに依存することで、デジタル・トランスフォーメーション戦略をとりまくリスクが広がっていることも認識していました。

Sun Life社のDevOps Center of Excellence内のプロダクト・オーナーであり、スクラム・マスターでもあるGary Lesage氏は、統率する開発者チームと共に同社メインフレームのDevOpsプロセスの最前線にいます。同氏にとって、ツールの要件は人材とプロセスに関する課題に並ぶ最優先事項です。

検索時間が短縮

 

アプリケーション・コードの検索時間が50% 短縮(手作業と比較した場合)

商品化までの時間の短縮

 

開発者の能率向上を通じて、新サービスの市場投入に要する時間が短縮

市場投入までの時間は、デジタルの競合他社に対抗し、お客様の期待に応えるために重要な要素です。ADDI(Application Discovery and Delivery Intelligence)のようなDevOpsツールを利用すれば、メインフレームも長期的に分散環境と同じくらい高速になりうることは、当社の実績が物語っています Gary Lesage氏 Sun Life Financial社 プロダクト・オーナー

上記のすべての要因を念頭に置いたうえで同氏が考えたのは、開発者の3分の1近くが退職予定であり、彼らが持つ社内業務に関する実践的知識も退職に伴い失われることが、俊敏な変革を遂げるうえで最大の課題となるということでした。Lesage氏はこの考えについて次のように説明します。「社内コードのほとんどは数十年前に作成されたもので、文書記録が不十分であるため、各分野の専門家の知識と経験に頼っていました。彼らが退職する際、新世代の開発者に知識を引き継いで、変革の歩みを止めないようにする必要がありました」

知識が失われる影響を最も痛感することになるのは、新規デジタル・サービスの開発をはじめとする、既存のメインフレーム・コードに変更を加える場合です。こうした変更の問題は、通常、コア・アプリケーションが他のアプリケーションと連係しており、論理的に依存し合っている場合に発生します。

社内専門家の知識に頼らずに他のアプリケーションへの変更の影響を分析するには、何年も前に社内開発した検索制御管理ツールで一行ごとに解析する方法しかなかったとLasage氏は指摘します。「このツールを使ったとしても、コードの検索だけで、開発チームの時間の最大40%が費やされる可能性がありました。率直に言って、DevOpsタイプの業務への対応はチームの守備範囲を超えていました」(Lesage氏)。

検出を迅速化して俊敏性を向上

Sun Life社はメインフレームをモダナイズするうえで、アプリケーション検出ツールを実装して、影響分析の迅速化と効率化を図ることから取り組むという正攻法を取りました。IBM zSystemsを長年愛用していた同社は、IBM Application Discovery and Delivery Intelligence(ADDI)を採用することにしました。デプロイメント過程では、IBM Deployment Project Office(DPO)から設計、構成、カスタマイズ作業でサポートを受けました(DPOは、DevOpsツールを段階的に導入する顧客支援を専門とするIBMプログラム)。

自動化式のアプリケーション検出ツールにシフトすることは、従業員にとって大きな文化的変化であるため、徐々に展開を進めることが賛同を得る鍵となると当初から認識していたとして、Lasage氏は次のように証言します。「私たちは、開発者のパイロット・グループにこのアプリケーション検出ツールを導入する戦略を立てました。まず彼らにコードを見て、編集し、デバッガーとアプリケーション検出ツールを使用して影響分析を行ってもらったうえで、ユーザー層を拡大していきました。その結果、既存ユーザーの間で導入を促す最善の方法は、価値を実証することだという確信が得られました」

新入社員の場合は状況が異なり、新世代のアプリケーション開発者は、ADDIの視覚化と自動化能力にすぐなじみました。Sun Life社のデジタル・トランスフォーメーションにとって必須である最新のプログラミング言語とスキルに既に精通していました。

ADDIを活用するSun Life社の開発者が増えたことで、ユースケースは膨大な数に上っています。継続的に実行されるものもあれば、限定的なプロジェクト・ベースで実行されるものもあります。ただ、共通して言えるのは、メインフレーム・アプリケーションのモダナイズに取り組む前に、その構造を詳細に知る必要があるということです。他のアプリケーションとの関係性を知ることは特に重要です。

私たちは、開発者のパイロット・グループにこのアプリケーション検出ツールを導入する戦略を立てました。まず彼らにコードを見て、編集し、デバッガーとアプリケーション検出ツールを使用して影響分析を行ってもらったうえで、ユーザー層を拡大していきました。その結果、既存ユーザーの間で導入を促す最善の方法は、価値を実証することだという確信が得られました Gary Lesage氏 Sun Life Financial社 プロダクト・オーナー
デジタル・トランスフォーメーションを視野に

Lesage氏は例として2つのプロジェクトを挙げます。1つ目は、金利がゼロかマイナスへと低下するまれな(ただし実例はある)ケースで、同社のメインフレーム・アプリケーションに必要な変更を尋ねられた例です。「開発者チームはADDIを使用して各種投資と保険アプリケーションとの複雑な連動性を特定しました。1行ごとにコードを検索する場合と比べて、かかった時間は半分です」

もう1つのプロジェクトは、IBM zSystemsで実行される100以上のプログラムと接続されているCOBOLコンパイラーを変更するという、より一般的な例でした。「開発者は、接続にコードが使用されている場所の特定に加え、変更がCOBOLのルールベースの制限に従っているかどうかも理解する必要がありました。ADDIを使用することで、分析時間を35%短縮できました」

ADDIを使用するもう1つのメリットは、JCLとバッチ・スケジューラー内の情報の使用状況と依存関係を理解できることです。同氏はこのメリットについて次のように述べています。「従来当社には、ジョブのグラフを生成できる開発者はいませんでした。スケジュール情報をADDIに取り込み、グラフを生成する能力は当社にとってまったく新しいものであり、チームの効率性の全体的な改善につながりました」

Sun Life社がADDIを採用したことは、大局的な戦略の中でメインフレームをモダナイズし、DevOps活動を通じて開発プロセスを変革する重要な一歩となります。Lesage氏にとって、アプリケーション検出を自動化する最大のメリットは、顧客が新しいデジタル機能を利用できるようになるまでにかかる時間です。「市場投入までの時間は、デジタルの競合他社に対抗し、お客様の期待に応えるために重要な要素です。ADDIのようなDevOpsツールを利用すれば、メインフレームも長期的に分散環境と同じくらい高速になりうることは、当社の実績が物語っています。メインフレームから離れなくても、来るべき事態に適応し、お客様に満足のいくデジタル体験を提供することは可能なのです」と同氏は説明します。

Sun Life社ではアプリケーション開発方法の変化に加え、ADDIのようなメインフレーム用DevOpsツールに対する見方も変化し始めています。例えば、開発者はADDIのビジュアル機能に魅了されています。「こうした変化により、労働面での課題は不安要素でなくなっています」とLesage氏は語ります。

一方で同氏は、デジタル・トランスフォーメーションの流れにおける上級幹部のメインフレームの見方が、ADDIによってもたらされた最も根深い変化だとし、次のように付け加えます。「当社の経営陣は、メインフレームをモダナイズする重要性を承知しています。多額を投じ、セキュリティーが堅牢で、クラウド戦略と結びついているためです。ADDIなどのツールをきっかけに、メインフレームをめぐる議論は変化しており、今後、当社ツールの不可欠な要素になると考えています」

Sun Life社のロゴ
Sun Life Financial社について

Sun Life社(ibm.com外部へのリンク)は、個人と法人の両方の顧客に、資産管理、ウェルス、保険、健康ソリューションを提供する大手国際金融サービス組織です。カナダ、米国、英国、アイルランド、香港、フィリピン、日本、インドネシア、インド、中国、オーストラリア、シンガポール、ベトナム、マレーシア、バミューダなど世界の多くの市場で事業を展開しています。

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2022年5月アメリカ合衆国で制作

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