1,500以上の店舗を展開するSalling Groupは、EU最大級の小売業者の1つです。IBM® POWERサーバーとIBMグローバル・テクノロジー・サービス(GTS)がサポートする IBM® Db2データ管理システム上で稼働するSAP ERPシステムを利用しています。その結果、Salling Group はコストを低く抑え、ダウンタイムを最小限にし、効率性の面で競合他社を上回っています。
Salling Group A/Sは4カ国で1,500以上の店舗を運営しています。この組織は、1日900万件のトランザクションを処理するために、強力なエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)インフラストラクチャーを必要としていました。
Salling Groupは13年以上にわたり、ERPソリューションとしてIBM Db2 for SAPソフトウェアを利用してきました。これは堅牢なIBM POWERハードウェアとIBMグローバル・テクノロジー・サービスのチームによってサポートされています。
デパート、ハイパーマーケット、スーパーマーケット、ディスカウント・ストアなど1,500以上の店舗を擁するSalling Groupは、デンマーク国内のみならず世界各地で小売業を展開しています。同社は11の倉庫を運営し、毎日7,000以上のサプライヤーと取引しています。顧客はオンラインでも店舗でも、昼夜を問わず買い物ができます。Salling Group は毎日900万件以上の取引を処理しています。
Salling Groupはは1906年にオーフスに1店舗を構えたのが始まりで、この間に飛躍的な成長を遂げました。このような成長は、ブランド開発から店舗の立地、企業のリーダーシップに至るまで、あらゆる面で周到な戦略を立てなければ実現しません。現代の小売業者と同様、Salling Groupにとってテクノロジーは特に重要であり、同社は定期的にERPシステムを評価しています。13年以上にわたって、グローバル・テクノロジー・サービスがサポートするPOWER、Db2、SAPテクノロジーの組み合わせのおかげで、Salling Groupは北欧地域で最も成功しているオンラインおよび実店舗の小売業者の1つとなりました。
2018年には、IBM POWER7®からIBM POWER8®サーバーにアップグレードした際に、IBMテクノロジーへのコミットメントを確認し、さらに強化しました。70以上のSAPシステムをPOWER8に移行するのに、わずか6カ月半しかかかりませんでした。Salling Groupのインフラストラクチャー担当最高執行責任者(COO)であるSteen Isdahl氏は、この偉業を注目に値すると考えています。「きっと感動するでしょう」と彼は言います。「みんなそうでした。私たちもそうでした」
POWER8ハードウェアへのアップグレードの成功が評価に値することは明らかですが、Salling GroupのERPシステム全体も同様に注目に値します。実際、Isdahl氏は、この組織の3層のSAPモデルが、グループの重要な差別化要因であると評価しています。Db2 on POWERテクノロジーで稼働するこのシステムには、SAP ERP Central Component (ECC)、SAP Customer Activity Repository、SAP e-Commerceのほか、約70のSAP製品が含まれています。「当社の最大の利点は、すべてのシステムを一元管理していることです」とIsdahl 氏は言います。「競合他社は複数のERPシステムを持っていますが、当社はすべてをSAPに統合しています。その結果、競合他社よりも効率が20%向上しました」
Isdahl氏によると、SAP Forecasting and Replenishment、SAP Allocation Management、およびSAP Customer Activity RepositoryのUnified Demand Forecastコンポーネントは、特に戦略的優位性をもたらしています。なぜなら、これらにより1日に2回の店舗補充が可能になるからです。ある店舗で商品が売り切れた場合、Salling GroupはSAPデータを利用して、は他の店舗から在庫を流動的に移動させ、需要を満たすことができます。その結果、顧客はSalling Groupのショップに必要な商品を揃えてもらうことができます。
さらに、Salling Groupの店舗では、オンラインで商品を注文し、店舗で受け取ることができるクリック・アンド・コレクト・オプションを提供しています。これにより、顧客の期待がますます高まる業界において、膨大なリアルタイムの需要が生み出されています。Isdahl氏によると、これまでのところ、Salling Groupのクリック・アンド・コレクトの購入完了率は99.94%です。
Db2 for SAPソフトウェアとPOWER Systemsモデルのもう1つの重要な利点は、ERPのワークロードを必要に応じて再分配するキャパシティー・オン・デマンドです。この機能は、特に2019 年のブラック・フライデーで特に役立ちました。このとき、Salling Groupはすべてのeコマース・サイトで最高売上を獲得しました。
これほど強力なIBMインフラストラクチャーを持つSalling Groupが、グローバル・テクノロジー・サービスと強固な協力関係を築いているも不思議ではありません。Salling GroupのSAPインフラストラクチャー責任者であるCarsten Holm氏は次のように説明しています。「私たちはIBMと一緒に仕事をするのを楽しんでいます。私たちは強力なプロセスを開発し、それが実にうまく機能しています」
Salling GroupのDb2 for SAPソフトウェアとPOWER Systemsインフラストラクチャーがもたらすビジネス上のメリットは、多岐にわたります。主要なメリットの1つは、価格パフォーマンスです。Isdahl氏によると、ERPシステムをSAPテクノロジーに統合するという決定がもたらしたものは、運用の簡素化だけではありませんでした。SAP Application Performance Standard(SAPS)ベンチマークが100%向上し、年間約52万米ドルの節約につながったとも言われています。
顧客もSalling GroupのERPシステムのメリットを享受しています。「私たちは、24時間年中無休でエンドユーザーへの影響を毎分カウントしています」とHolm氏は説明します。「昨年は2時間強のダウンタイム、つまり1年を通して2時間の影響がありました。これは非常に印象的です」
Holm氏は、組織が毎日の補充作業を500日近く滞りなく続けてきたと付け加えました。この業務には、SAP Customer Activity Repository、SAP ECC、SAP Forecasting and Replenishmentを通じて1,500店舗すべてのトランザクションを処理し、翌日に食料品の配送のために数値を11の別々の倉庫に送信することなどがあります。
IBM ソリューションのもう1つの際立った特徴は、その再利用性です。Salling Groupは、サステナビリティーと気候変動への配慮を重視しています。これには、有機農法の促進、食品廃棄物の削減、店舗でのプラスチック包装の量の削減などが含まれます。POWER8サーバーにアップグレードした後、POWERスタックの96%を再利用できたという事実は、Isdahl氏とHolm氏の両氏にとって意味があります。「IBMは、IBM POWER上で持続可能な製品グループを構築しています。それは私たちにとって非常に重要です」とIsdahl氏は言います。
Db2、POWER Systems、SAPのインフラストラクチャーから長年にわたって良い結果を得てきたSalling Groupは、同様のセットアップを検討している他の企業に対してシンプルなメッセージを送っています。「安定性とパフォーマンスを重視するのであれば、IBM POWER、SAP、IBM Db2、GTSを使用することをお勧めします。これは非常に強力な組み合わせです」とHolm氏は言います。
1906年に設立された Salling Group( ibm.com外部へのリンク)は、EU最大の小売グループの1つです。最も有名なブランドは、ハイパーマーケットのBilka、デパートのSalling、スーパーマーケットのføtex、ディスカウント・ストアのNettoです。全部で4カ国に1,500以上の店舗を展開し、5万人以上の従業員を雇用しています。Salling GroupはデンマークのBrabrandに本社を置き、2018年の売上高は594億デンマーク・クローネを超えました。
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Produced in the United States of America, May 2020
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