株式会社オプテージ
IBM Watsonを活用したチャットボットによる「バーチャルアシスタント」を導入、24時間365日お客さまをサポートする体制を整備

関西電力グループの総合情報通信事業者として、関西を中心にFTTHサービスを展開する株式会社オプテージ(以下、オプテージ)は、個人のお客さま向けサービスの競争力強化とお客さま満足度向上のため、チャットボット・サービスの提供によるお客さまサポートの拡充に取り組みました。AIの専門知識を持たない担当者でも学習等の運用・メンテナンスができるという観点から、IBM Watsonを選定し、3カ月間検証を実施。問い合わせ件数が多い質問トップ100について目標とする80%以上の正答率を達成したことから本格導入に移行。2017年8月にWeb版「バーチャルアシスタント『つなぐ』」がお客さま対応を開始し、24時間365日のサポート体制を実現しました。

ビジネス上の課題

オプテージは競争が激化しているFTTHサービス分野で、個人向け「eo光」サービスをお客さまに長くご利用いただくために、お客さまサポートの充実化に取り組んでいます。近年、電話での問い合わせを好まないお客さまも増えてきており、Webサイトを中心に有人のWebチャットやLINE公式アカウントなど、サポートチャネルの拡大を進めてきました。

LINE公式アカウントでは、24時間対応を目指して簡易的な自動応答サービスの提供を試みましたが、なかなか回答精度が上がらず抜本的な見直しが必要であったことや、情報が肥大化するWebサイトでは、最適な情報を簡単に見つけていただくための支援も重要であり、これらの解決にはより精度の高いチャットボット・ソリューションが求められていました。

概要と経緯

同社は複数のソリューションを検討した結果、「AIの専門知識を持たない担当者がメンテナンスをして正答率を上げていける仕組みであること」「活用実績が豊富であること」「ユーザー・インターフェースが充実していること」をポイントとしてIBM Watsonを選定し、検証を開始しました。3カ月間の検証期間中に、お客さまからの問い合わせ件数が多いトップ100の質問に対して、目標とする80%以上の正答率を達成したことから、同社はIBM watsonx AssistantIBM Watson Discoveryの採用を決定しました。2017年3月末に本格導入プロジェクトをスタート、アジャイル手法による開発と併行して学習と改善をスピーディーに進め、2017年8月に、IBM Watsonを活用したWeb版「バーチャルアシスタント『つなぐ』」がお客さまからの問い合わせ対応を開始。その1カ月後にはLINEでの問い合わせへの自動応答にも「つなぐ」を導入しました。

効果と今後の展望

「バーチャルアシスタント『つなぐ』」はお客さまの問い合わせ内容を理解し、自然な対話の中で回答するチャットボットです。お客さまからの質問の中にはどうしても内容を理解できないものも存在しますが、IBM Watson Discoveryを活用したFAQページの検索機能やオペレーター連携機能が「つなぐ」をバックアップします。「つなぐ」が問い合わせ対応を開始したことで、24時間365日のお客さま対応が可能になり、オペレーターへの入電抑制やWeb検索よりも解決率が向上する等の効果にもつながっています。同社は、今後、他の個人向けサービスのお客さまサポートにも「つなぐ」や「つなぐ」で得たノウハウを活用していきたいと考えており、「つなぐ」の更なる回答精度の向上に加え、AIトレーナーの育成に努めていきます。

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製品・サービス・技術 情報

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

当事例に関する図表を含めた詳細な情報は、事例PDFでご覧いただけます。

IBM Watsonを選んだ最大のポイントは、私たち自身がメンテナンスをして正答率を上げていける仕組みだったということです 福田 孝典氏 コンシューマ事業推進本部 お客さまサポート部 テクニカル運用チーム チームマネージャー 株式会社オプテージ
次のステップ
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