欧州の通信会社がプロセスワークフローを自動化してビジネス効率を向上

今日の通信顧客は、接続性だけではなく、急速に変化する世界のニーズに合わせて柔軟に適応できる、便利でパーソナライズされたエクスペリエンスも期待しています。このヨーロッパの通信会社は、こうした変化を認識し、市場開拓戦略を刷新し、サービス品質を強化しました。

同社が顧客対応プロセスを変革する中で、特に技術的な実現可能性テストにおいて、社内コミュニケーションを改善し、タスク配分を最適化することに収益を増大させる機会があることが明らかになりました。技術的な実現可能性テストは、複数のチームにまたがる詳細かつ総合的なプロセスです。その目的は、システム、人、部門の複雑なネットワーク全体でプロセス管理を強化し、重要な情報を確実に保持し、プロジェクトの実施を迅速化することでした。

特に、企業が技術的な実現可能性テストのプロセスを加速できれば、技術チームはビジネス・ユーザーやエンド・カスタマーからの要求に迅速に対応でき、急速に変化する市場での競争力が大幅に向上します。

この通信会社はどこに支援を頼ればよいかをよくわかっていました。IBMビジネス・パートナーであるIbis Solutions社は、以前、同通信会社の社内サービス・プロビジョニング用のビジネス・プロセス管理（BPM）プラットフォームの導入を支援した経験がありました。Ibis社は、IBMソリューションをベースにしたソフトウェアを作成し、企業のプロセス効率の向上、ビジネスの成長、イノベーションの実現を支援しています。

Ibis Solutions社は、以前のBPM導入の成功を基に、技術的な実現可能性テストに関する通信会社のニーズに対応できると確信していました。そこで、新しいプロジェクトの技術的な実現可能性を判断し、優先順位を策定するための通信会社の既存のプロセスを詳しく調べた後、革新的なソリューションを提案しました。これは、AIを活用した自動化ソフトウェア・コンポーネントの統合スイートであるIBM® Cloud Pak for Business Automation によってサポートされるソリューションでした。

Ibis Solutions社のシステム統合担当ディレクター、Ilija Lazović氏は次のように説明します。「IBMの（ビジネス）パートナーである当社は、IBMの自動化ソリューションに精通しています。IBM Cloud Pak for Business Automationには、技術的な実現可能性テストに関するお客様の複雑な要件を強化する機能があることがわかっていたので、迷わずこれをお勧めしました」。

最初のステップでは、プロジェクトの技術的な実現可能性を判断するための、部門をまたがる複雑なエンドツーエンドのワークフローをマッピングしました。次のステップでは、リアルタイムのプロセス監視を導入し、テスト・サイクル全体を通じてさまざまなプロセスのステータスを継続的に追跡および評価できるようにしました。

Ibis Solutions社は通信会社と並行して作業し、チーム・メンバーの役割と責任を明確に定義しました。また、関連するチーム・メンバーにプロセスの更新を通知するための一連の更新とアラートを自動化しました。このプロセスは、強化されたドキュメント管理機能によって完了し、厳密なバージョン管理とアクセス制御により、ユーザーがドキュメントを追加、変更、削除できるようになりました。

「このプロジェクトでは、単にBPMプラットフォームを構成して導入するだけではありませんでした」とLazović氏は言います。「私たちは、ワークフロー、データ、人々を綿密かつ批判的に調べ、問題点、例外、コミュニケーションのミスがどこで発生しているかを理解しました。それらの洞察に基づき、企業が要件テストをより制御、一貫性、効率性をもって実行できるように、的を絞った改善を導入することができました」。