CrazylogはIBMおよびPEBADと連携し、watsonx.ai、watsonx.data、IBM Cloudを活用して、技術者が信頼できる回答を迅速に見つけられるように支援
産業分野全体で、保守チームを取り巻く環境は、ますます複雑化し、文書化が進み、時間的制約も厳しくなっています。設備はより高度化し、コンプライアンス要件は厳しくなり、技術者が頼りにする技術情報の量も増え続けています。インシデントが発生した場合、オペレーションを安全かつ効率的に復旧するには、適切な情報に適切なタイミングでアクセスすることが不可欠です。
Crazylog社は、産業用メンテナンス・ソフトウェアの専門家として認められています。現場の技術者によって開発され、現場の技術者のために設計された同社のQuickBrain CMMS(コンピュータ化メンテナンス管理システム)プラットフォームは、ドキュメンテーション管理と資産管理を組み合わせたモジュール型のSaaSソリューションにより、日々のオペレーションを支援します。顧客基盤が拡大し、ユースケースが進化するにつれて、Crazylog社は業界全体に共通する課題を見据えていました。それは、経験豊富な技術者の退職が進む一方で、新しい世代の技術者には現場で信頼できる知識へ容易にアクセスできる環境が必要になるということです。一方で、ドキュメンテーション、資産データ、保守履歴はますます充実する一方、プレッシャーのかかる状況で必要な情報を迅速に見つけ出すことは難しくなっています。
Crazylog社は、これを運用上の制限と見なすのではなく、プラットフォームをさらに強化する機会を見出しました。同社は、技術者が複雑な技術情報をより直感的に活用できるようにすることで、意思決定の質を高め、安全な保守作業を支援し、信頼性、正確性、コンプライアンスを損なうことなく、産業組織のダウンタイム削減を支援することを目指しました。
保守サポート情報へアクセス(最初の3件の導入事例で)
1拠点あたり年間約24万ユーロのコスト削減を実現
製品リリースから6カ月以内にソリューションを導入
Crazylog社とIBMは10年以上にわたって協力を続け、信頼、豊富な技術力、そして産業保守の課題に対する共通の理解に基づく長期的なパートナーシップを築いてきました。時間の経過とともに、この協業はインフラストラクチャー基盤の構築から高度なAI機能の活用へと発展し、AIをミッションクリティカルなワークフローへ安全に導入できる基盤が整いました。
PEDABの支援を受けて、CrazylogはIBM Client Engineeringチームを起用し、 IBM watsonx.ai を使った実験フェーズを実施しました。このフェーズでは、Crazylog社独自の技術文書、資産台帳、保守記録に適切な大規模言語モデルを適用することに重点を置きました。並行して、チームは、現場で直接取得した資産データを強化するために、機械のネームプレート認識などの画像ベースのユースケースを検討しました。PEDABの営業マネージャーであるChristopher Pajot氏は次のように述べています。「PEDABは、ビジネスとテクノロジーをつなぐ役割を担っています。私たちの役割は、お客様が実証実験から本格導入へ移行できるよう支援することです。IBMおよびCrazylog社と連携することで、私たちはイノベーションを、お客様が信頼して大規模に導入できるソリューションへと変えています。」
試験運用が成功した後、これらの機能が本番環境に導入されました。QuickBrainはモジュール型のSaaSプラットフォームであり、ガバナンスを重視したエンタープライズ・グレードのクラウド・プラットフォームであるIBM Cloud上でホストされています。また、IBM watsonx.ai®は、QuickSearchとQuickAssistという2つのAI搭載モジュールを通じて保守ワークフローに統合されています。QuickSearchでは、技術者は自然言語で技術的な質問を入力し、検索拡張生成(RAG)を用いて信頼できる技術文書に基づく回答を参照情報付きで取得できます。一方、QuickAssistはさらに一歩進み、特定の障害シナリオを起点として、想定される原因や修理手順を整理した構造化トラブルシューティング・ガイダンスを生成します。
検索拡張生成(RAG)をサポートするために、CrazylogはIBM watsonx.dataを使用します。ベクトル・データベースとして関連する技術文書を保存・検索することで、AIが生成する回答を信頼できる企業ナレッジに基づいたものにしています。このアーキテクチャーは、ハルシネーションのリスクを軽減し、産業環境や安全性が重要な環境での責任あるAIの導入をサポートします。Crazylog社のCEO、Jean Yves Kbaier氏はこう述べています。「IBMとの長年にわたるパートナーシップのおかげで、私たちは最も重要なこと、つまり技術者が現場で正しい意思決定を安全かつ効率的に行えるよう支援することに集中することができます。」
AI搭載の検索機能を日々の保守ワークフローに組み込むことで、技術者が情報検索に費やす時間が大幅に短縮され、問題の解決により多くの時間を割けるようになります。実際に、Crazylog社では、技術手順、スペアパーツ、設備データなどの保守サポート情報の平均検索時間が3分の1に短縮されたと報告しています。正確な手順へ迅速にアクセスできるようになることで、より質の高い保守作業が可能になり、設備のダウンタイムの削減や、設備故障の主な原因の1つである人的ミスのリスク低減につながります。
この結果、お客様はメンテナンス・インシデント時の設備のダウンタイムを約25%削減しています。そのうち10%は診断の迅速化、15%はより質の高い保守作業によるものです。同時に、このソリューションは労働力の課題に対処するのに役立ちます。若手技術者は現場で専門家レベルの知識に直接触れることで自信がつき、経験豊富なスタッフはより価値の高い作業に集中できます。ダイアログ履歴により、Crazylog社は障害がどのように診断され、解決されたかを追跡できるため、ドキュメンテーションと修理手順を継続的に改善できます。
QuickBrainは、クリティカルな状況にある乗組員を支援するためにフランス海軍によって承認されています。たとえば、船上で火災が発生した場合、応答時間を3分の1に短縮できます。このソリューションは現在、航空母艦を含む最前線の艦艇10隻に導入されており、安全性が極めて重要な環境における信頼性を実証しています。
商業的な観点から見ると、AI搭載の機能により、Crazylog社は既存の顧客と潜在顧客の両方にとってイノベーターとして位置づけられています。このソリューションは、製品リリースから6カ月以内にすでに3社の顧客に採用されており、大手エネルギープロバイダーとの競争入札をサポートし、ビジネスの成長と市場での差別化に貢献しています。
Crazylog社はフランスを拠点とするソフトウェア企業で、IBM Gold Partnerとして、現場の保守技術者によって設計されたモジュール型CMMSソリューション「QUICKBRAIN」を開発しています。QUICKBRAINは2009年にENNOVIAによって社内で初めて開発・使用されました。顧客からの強い要望を受け、ソリューションのさらなる開発と商業化を目的として、Crazylog社は2012年にHélène Kbaier氏とJean Yves Kbaier氏によって設立されました。
30年以上前にスウェーデンで設立されたPEDABは、ヨーロッパで強い存在感を示すIBMの付加価値ディストリビューター兼テックブローカーであり、複数の国における現地の専門知識に支えられています。PEDABは、ソリューション、サービス、デリバリー能力を組み合わせることで、お客様がイノベーションから本格導入へ移行できるよう支援しています。また、IBMおよびエコシステム・パートナーと緊密に連携し、長期にわたる信頼関係に基づく協業を実現しています。
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IBM、IBMのロゴ、およびIBM Cloud、IBM watsonx.aiおよびIBM watsonx.dataは、世界中の多くの管轄区で登録されたIBM Corp.の商標です。
示されている例は、説明のみを目的としています。実際の結果はお客様の構成や条件により異なるため、一般的に期待される結果を提供するものではありません。