ホーム ケーススタディ AusNet Services 従業員エクスペリエンスの活性化
AusNet Servicesは、IBMおよびSAPと連携して人事業務を強化
人事エクスペリエンスを変革する
工場でソーラーパネルを検査する品質エンジニア

AusNet社は、その価値観に沿った運営を行う会社です。そして、その核となる価値観の 1 つは、人々(従業員と顧客など)の幸せを考慮することです。これは実に難しい課題です。オーストラリアのビクトリア州にある大手送配電会社であるAusNet社は、150万人の顧客に電気を提供し明かりを灯し続けるために1,300人以上の従業員を雇用しています。

共同体意識というのは内部から始まります。「AusNetには非常に包括的な文化があります」と、AusNet社の人事システムおよびイネーブルメント部門の責任者であるBernie Repacholi氏は言います。「当社の従業員は、持続可能な未来を加速するという当社の目的に深く関わりながら、生涯にわたる有意義な人間関係を築いています。」

さらに、「当社は、人々の居住地で事業を行っているため、私たちが顧客皆様のために行っている取り組みにもこの包括的な文化が反映されています。」とRapacholi氏は続けます。「私たちはこれらのコミュニティーをエネルギーに結び付け、持続可能で安全な、信頼できるクリーンなエネルギーを提供するうえで重要な役割を果たしています。」

2021年、企業職場協定および報奨金の対象範囲とその適用により、同社で現従業員および元従業員に対する意図しない過小支払いが見つかった際も、最優先事項となったのは「人」でした。

AusNet社は、この問題に透明性を持って対処することを選択しました。「AusNetで中核となる価値観の1つは、『正しいことを行う』ということです」とRepacholi氏。「私たちは、その価値観に沿って切実に対応したいと思いました。」同社は自発的にこの問題を規制当局に開示し、従業員と連絡を取り、結果として従業員は是正金を受け取りました。

同じ頃、AusNet社は、すでに取引のあったIBMの協力のもと、人事プラットフォームの評価を開始しました。このプラットフォームは3つの独立したシステムで構成されていました。機能していたとはいえ、管理職とその従業員にとって、特定の目的のためにどのシステムにログインすべきかを把握するのは難しく、時間もかかりました。

勤怠記録を保持する法的義務の一環として、同社は従業員にタイムシートの記入を義務付けました。大部分の従業員はこのようなプロセスに慣れておらず、実際に活用するのが困難でした。

AusNet社は、複数のシステムを統合することで既存の人事プロセスを最新化し、手作業による介入を減らすことで、従業員と管理職の人事タスクを迅速化する必要がありました。

50%

今後5年間で推定される人事管理時間の削減率

38

業務プロセスを3つのシステムから1つに集約

このプロジェクトでは、社の全員が1つのチームとして一丸となって取り組み、その成果を共有することができました。IBMが新しいプロセスのローンチ後もすぐに撤退することなしに支援を続けてくれることがわかっていたので、まさに相互信頼の上に成り立っている関係ですね。 Bernie Repacholi氏 人事システムおよびイネーブルメント部門責任者 AusNet Services
「ワンチーム」のアプローチ

人事システムを刷新するための最善のアプローチを決定するにあたり、AusNet社は2つの主要な選択肢を検討しました。1つは既存のプラットフォーム(SAP SuccessFactorsの旧式の人材モジュールを含む)を強化すること、もう1つは時代遅れのシステムをクラウドベースの人事情報システム(HRIS)であるSAP SuccessFactors Employee Centralに置き換えることです。SAP SuccessFactors コンサルティング・サービス(IBM ConsultingBusiness Transformation Services の一部)は、プロジェクトのトランスフォーメーション・アドバイザーとして、この問題を体系的な観点から検討し、後者のソリューションを推奨しました。

さらにAusNet社は、SAP SuccessFactors Employee Centralを基盤として、ビジネス要件を満たし、生産性を向上させるための追加モジュールをいくつか選択しました。何よりもまず、従業員に適切な支払いが確実に行われるよう、勤怠管理モジュールを選択しました。さらに、既存の人材モジュールの強化も行いました。

IBMとAusNet社は、「ワンチーム」つまり1つのチームとして団結することで(これもAusNetのもう1つのコア・バリュー)、2022年7月にSAP分野の専門家の協力と1人のプロジェクト・マネージャーの主導のもと、このソリューションを実装しました。企業契約に関してソフトウェア・システムとコンプライアンス・フレームワークを構築するのは非常に大きな課題でした。このプロセスでは、ビジネスルールや、法的文書からの情報、コンプライアンス指標などを組み込むのに多大な時間がかかりました。

AusNet社のITチームがプロジェクトを開始しプロジェクトのあらゆる要素で深く関与した一方で、人事チームはシステム設計の大部分を主導しました。アジャイルの原則と人間中心の設計を組み合わせていたものの、同チームではコンプライアンス要件により、従業員から意見を求めることが制約されていました。

「従業員やマネージャーにどのように参加してもらいたいかについて、実に意図的に働きかけました」とRepacholi氏は説明します。「プロジェクトに関わっているビジネス関係者が取り組みの進み具合を確実に把握できるようにするために、ビジネス・レファレンス・グループを立ち上げました。手に入るものもあれば、そうでないものもあったため、変更計画が分かりやすく明確であるようにしました。」。

同時に、チームはAusNet社の「透明性の実践」にも忠実であり続けるため、計画全体を通して従業員としっかり交流しました。また、必要に応じてテストグループにも参加してもらいました。「その過程で、構成作業の再考が必要な部分がいくつか見つかりました」とRepacholi氏は振り返ります。「IBMは私たちに、『最後までやり遂げるために必要なことが何であれ、AusNet社独自の要件に合わせてシステムを継続的に調整し、その正しい実行を確実にします』と言ってくれたのです。」

最終的に、チームはソリューションを実装し、3つのシステムにあった38のビジネス・プロセスを1つのシステムへと統合することができました。

信頼の上に築かれる未来

現在、AusNet社はこの新しい人事システムの恩恵を受けています。市場投入までのスピードは、才能ある人材を引き付け、維持する上で非常に重要です。このために、新しいシステムはAusNet社の採用承認プロセスを大幅に加速しました。新しいポジションのリクエストは、以前は3レベルの承認を経る必要がありました。最終的な承認はエグゼクティブ・ゼネラル・マネージャーから出されますが、承認には最大2週間かかる場合がありました。現在はコンプライアンス・チームが唯一の承認者となり、日常的に承認を行えるようになっています。

従業員はモバイルデバイスでタイムシートを簡単に記入できるようになり、この新しいシステムによって提供されるその他のメリットについても喜んでいます。「従業員たちは、このシステムがもたらす可視性も気に入ってくれています」とRepacholi氏。「チームのリーダーらはタイムシート・ダッシュボードを使用して、プロジェクトにかかる時間のパターンを確認することができます。このシステムには時間追跡のためのビジネス・ルールが組み込まれており、たとえば従業員に手当や残業の権利がある場合、それらのルールが自動的に適用されます。」

経営陣は、従業員が働いた時間に基づいて支払われる金額を正確に把握できるようになりました。この機能により、従業員が残業しているときなど、健康とウェルビーイングについての会話も生まれます。経営陣は、人事リソースに関して課題があるビジネス領域を確認し、迅速に対応できます。

コンプライアンス・フレームワークがシステムにハードコードされているため、AusNet社は基礎となるデータとシステムの正確性を信頼することができます。経営陣が従業員を新しいポジションに割り当てる際にスプレッドシートを参照するのではなく、手動の操作の必要なしにシステムが自動的に適切な給与ポイントを割り当ててくれます。この情報はすべての従業員に明確に表示されます。

今後5年間で、AusNet社は人事管理時間を最大50%削減できると予測しています。同社は現在、オンボーディング・プロセスの見直しや従業員体験のさらなる強化など、SAP SuccessFactorsで追加可能な機能や特徴検討中です。

「このプロジェクトでは、社の全員が1つのチームとして一丸となって取り組み、その成果を共有することができました。」とRepacholi氏は締めくくります。「IBMが新しいプロセスのローンチ後もすぐに撤退することなしに支援を続けてくれることがわかっていたので、まさに相互信頼の上に成り立っている関係ですね。当社はIBMに信頼を寄せており、同時にIBMも、当社のニーズを満たすソリューションを構築するために当社が必要な情報をIBMに提供すると信頼してくれています。」

AusNetのロゴ
AusNet Servicesについて

オーストラリアのメルボルンに拠点を置くAusNet社(ibm.com外部へのリンク)は、オーストラリアのビクトリア州で規制対象である3つの電力/ガスのネットワークを運営する送配電事業者です。同社は、Brookfield Asset Managementが管理する会社、Australian Energy Holdings No 4 Pty Limitedが所有する民間企業です。

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米国で制作2023年10月

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引用または説明されているすべての事例は、一部のクライアントが IBM 製品を使用し、達成した結果の例として提示されています。実際の環境でのコストや結果の特性は、クライアントごとの構成や条件によって異なります。お客様のシステムおよびご注文のサービス内容によって異なりますので、一般的に期待される結果を提供することはできません。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。

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