システム要件の Web ページに従って、 Debian インストーラーを使用して、 Linux® Ubuntu システムに IBM® MQ サーバーをインストールできます。
始める前に
サポートされるソフトウェア・レベルについて詳しくは、 IBM MQのシステム要件 を参照してください。
インストール手順を開始する前に、まず、 Linuxで説明されている必要な手順を完了していることを確認してください。
rpm を使用して IBM MQ 9.0.2以前を Ubuntu にインストールした場合は、製品の Debian バージョンをインストールする前に、製品のすべての rpm バージョンをアンインストールする必要があります。
本タスクについて
Debian インストーラーを使用して、インストールするコンポーネントを選択してサーバーをインストールします。 コンポーネントおよびパッケージ名は、 IBM MQ Debian components for Linux Ubuntu systemsにリストされています。重要: 製品をインストールする前に、必ず Ubuntu
バージョンの tar.gz パッケージをダウンロードしてください。このバージョンには、 apt ツールに必要な deb ファイルが含まれています。
各種インストーラーを使用できます。 このトピックでは、
apt および
dpkg インストーラーの使用について説明します。
- apt
- ステップ 3の指示に従って、必要なパッケージをインストールします。 apt ツールは、必要なパッケージに関する依存関係パッケージをインストールします。 apt 管理ツールにより dpkg コマンドが配列されます。
- 使用するために、apt ツールにファイルがアクセスできるようにする必要があります。
これを行うには、コマンドchmod -R a+rx DIRNAME
を発行します。ここで、DIRNAME
はtar.gzパッケージを解凍したディレクトリーです。
重要: ファイルを
apt ツールからアクセス可能にしないと、以下のエラーを受け取ります。
- N: ファイル「/sw/9001deb/./InRelease」はユーザー「_apt」からアクセスできなかったため、ダウンロードはルートとして非サンドボックスで実行されます。- pkgAcquire::Run (13: Permission denied)
- E: Failed to fetch file:/sw/9001deb/./Packages File not found - /sw/9001deb/./Packages (2: No
such file or directory)
- E: Some index files failed to download. They have been ignored, or old ones used instead.
ここで、
/sw/9001deb は、
IBM MQをインストールするディレクトリーです。
- dpkg
- ステップ 4の指示に従って、必要なパッケージをインストールします。 同じコマンドを使用して複数のパッケージをインストールできますが、それらのパッケージを正しい順序で配置するよう注意してください。dpkg はそれらのパッケージを依存関係に従ってソートしないからです。
手順
- シェル端末を開き、現行ディレクトリーをインストール・パッケージの場所に設定します。
この場所は、サーバー DVD のマウント・ポイント、ネットワーク・ロケーション、またはローカル・ファイル・システム・ディレクトリーの場合があります。 以下のコマンドを実行するには、root 権限が必要です。 そのためには、以下のコマンドの前に sudo を追加するか、su コマンドを使用してシェル内で root ユーザーに変更します。
-
mqlicense.sh
スクリプトを実行します。スクリーン・リーダーで読み取り可能なテキストだけでライセンスを表示するには、以下のメッセージを入力します。
./mqlicense.sh -text_only
ライセンスが表示されます。
インストールを続行するには、ご使用条件を受け入れる必要があります。
- このステップは、 apt 管理ツールを使用して、必要な IBM MQ パッケージとその従属パッケージをインストールする場合に実行します。
apt は、
dpkg のフロントエンドとなる高水準のパッケージ管理ツールです。
重要: apt 操作は、 dpkgとは異なり、依存関係を認識し、必要なパッケージを自動的に選択してインストールします。 そのため、apt 管理ツールにより dpkg コマンドは適切な順序に配列されます。
apt は、ローカル・ディレクトリーを含めることができるリポジトリーのリストとともに構成されています。 IBM MQ パッケージが含まれているローカル・ディレクトリーまたは nf-mounted ディレクトリーを追加するには、以下のようにします。
- /etc/apt/sources.list.d ディレクトリーに、接尾部
.list
を持つファイル (例えば、 IBM_MQ.list
) を作成します。 このファイルには、
IBM MQパッケージが格納されているディレクトリーの場所を示す
deb
エントリーが含まれている必要があります。
以下に例を示します。
# Local directory containing IBM MQ packages
deb [trusted=yes] file:/var/tmp/mq ./
注: [trusted=yes]
ステートメント (大括弧を含む) の組み込みはオプションであり、後続の操作中に警告およびプロンプトを抑止します。
- コマンド apt update を実行して、このディレクトリーと、ディレクトリーに含まれるパッケージのリストを apt キャッシュに追加します。
これで、さまざまな操作を実行できるようになります。 例えば、次のコマンドを発行します。
apt install "ibmmq-*"
このコマンドは完全な製品をインストールします。さらに次のコマンドを発行します。
apt install ibmmq-server
このコマンドは、サーバー・パッケージとそのすべての依存関係を選択してインストールします。
重要: シェルで引用符を使用していない限り、 .deb
ファイルを保持するディレクトリーで apt install ibmmq-*
コマンドを実行しないでください。
aptitude や synaptic などのツールを使用している場合、インストール・パッケージは
misc\non-free カテゴリーで見つけることができます。
キュー・マネージャーの実行をサポートするには、少なくともibmmq-runtime
とibmmq-server
コンポーネントをインストールする必要があります。
コンポーネントのサブセットをインストールする場合は、 表 1にリストされている依存関係が最初にインストールされていることを確認する必要があります。 パッケージ名 列にリストされたパッケージをインストールして使用するためには、パッケージの依存関係 列にリストされた対応するコンポーネントもインストールする必要があります。
表 1. パッケージ・コンポーネントの依存関係
パッケージ名 |
コンポーネントの機能 |
パッケージの依存関係 |
ibmmq-runtime |
他のすべてのコンポーネントのための共通機能 |
なし |
ibmmq-server |
キュー・マネージャー |
ibmmq-runtime |
ibmmq-client |
C IBM MQ クライアント・ライブラリー |
ibmmq-runtime |
ibmmq-java |
Java および JMS IBM MQ API |
ibmmq-runtime |
ibmmq-jre |
Java ランタイム環境 |
ibmmq-runtime |
ibmmq-sdk |
非Java API のヘッダー・ファイルおよびライブラリー |
ibmmq-runtime |
ibmmq-man |
UNIX の IBM MQ マニュアル・ページ |
ibmmq-runtime |
ibmmq-samples |
IBM MQ アプリケーション・サンプル |
ibmmq-runtime |
ibmmq-msg-cs
ibmmq-msg-de
ibmmq-msg-es
ibmmq-msg-fr
ibmmq-msg-hu
ibmmq-msg-it
ibmmq-msg-ja
ibmmq-msg-ko
ibmmq-msg-pl
ibmmq-msg-pt
ibmmq-msg-ru
ibmmq-msg-zh-cn
ibmmq-msg-zh-tw
|
追加言語メッセージ・カタログ・ファイル。 英語メッセージ・カタログ・ファイルは、デフォルトでインストールされます。 これらのメッセージ・カタログについて詳しくは、 Linux を参照してください。 |
ibmmq-runtime |
ibmmq-mqexplorer |
IBM MQ エクスプローラー。 Linux x86-64 システムのみ。
|
ibmmq-runtime ibmmq-jre
|
ibmmq-gskit |
IBM Global Security Kit
|
ibmmq-runtime ibmmq-jre
|
ibmmq-web |
REST API および IBM MQ Console。
|
ibmmq-runtime ibmmq-server
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-ftbase |
Managed File Transferコンポーネント |
ibmmq-runtime
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-ftlogger |
Managed File Transferコンポーネント |
ibmmq-runtime
ibmmq-server
ibmmq-ftbase
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-fttools
ibmmq-ftagent
|
Managed File Transfer コンポーネント |
ibmmq-runtime
ibmmq-ftbase
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-ftservice |
Managed File Transferコンポーネント |
ibmmq-runtime
ibmmq-server
ibmmq-ftagent
ibmmq-ftbase
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-ams |
Advanced Message Security コンポーネント
|
ibmmq-runtime
ibmmq-server
|
ibmmq-sfb |
IBM MQ Bridge to Salesforce をインストールして Salesforce および IBM MQへの接続を構成してから、コマンド runmqsfb を実行して Salesforce からのイベントをサブスクライブし、それらを IBM MQ ネットワークにパブリッシュします。注:IBM MQ Bridge to Salesforce は Linux for System x (64 ビット) でのみ使用可能です。
|
ibmmq-runtime
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
ibmmq-bcb |
IBM MQ Bridge to blockchain をインストールして、ブロックチェーン・ネットワークに照会や更新を送信したり、ブロックチェーン・ネットワークから応答を受信したりします。
注:IBM MQ Bridge to blockchain は Linux for System x (64 ビット) でのみ使用可能です。
|
ibmmq-runtime
ibmmq-java
ibmmq-jre
|
- dpkg コマンドを使用してパッケージを個別にインストールする場合は、このステップを実行します。 IBM MQ パッケージごとに dpkg コマンドを発行します。
例えば、以下のコマンドを発行します。
dpkg -i ibmmq-runtime_9.0.2.0_amd64.deb
キュー・マネージャーの実行をサポートするには、少なくともibmmq-runtime
とibmmq-server
コンポーネントをインストールする必要があります。
重要: 同じコマンドで複数のパッケージ・ファイルを指定できますが、rpm とは異なり、
dpkg はパッケージ・ファイルを依存関係の順序にソートしません。
コマンドを発行する際には、パッケージ・ファイル名を以下の順序で配置しなければなりません。
- ibmmq-runtime
- ibmmq-jre
- ibmmq-java
- ibmmq-server
- ibmmq-web
- ibmmq-ftbase
- ibmmq-ftagent
- ibmmq-ftservice
- ibmmq-ftlogger
- ibmmq-fttools
- ibmmq-amqp
- ibmmq-ams
- ibmmq-xrservice
- ibmmq-explorer
- ibmmq-gskit
- ibmmq-client
- ibmmq-man
- ibmmq-msg_言語
- ibmmq-samples
- ibmmq-sdk
- ibmmq-sfbridge
- ibmmq-bcbridge
dpkgを使用してコンポーネントのサブセットをインストールする場合は、 表 1にリストされている依存関係が最初にインストールされていることを確認する必要があります。