ノード・グループの作成コマンド

2 つの CL コマンドの例で、ノード・グループの作成 (CRTNODGRP) コマンドによってノード・グループを作成する方法を示します。

次の例では、デフォルトの区分化 (システムでの等しい区分化) を使用する ノード・グループを作成しています。
CRTNODGRP NODGRP(LIB1/GROUP1) RDB(SYSTEMA SYSTEMB SYSTEMC SYSTEMD)
          TEXT('Node group for test files')

この例では、コマンドは 4 つのノードを含むノード・グループを作成し ています。各ノードには、RDB 項目 (ADDRDBDIRE コマンドを使用して リレーショナル・データベース・ディレクトリーに前に追加されたもの) を 定義する必要があり、1 つのノードをローカル (*LOCAL) として定義する必要があることに 注意してください。

区分化属性はデフォルト解釈として、各ノード番号に区画の 4 分の 1 が 割り当てられることになります。このノード・グループを、 物理ファイルの作成 (CRTPF) コマンドの NODGRP パラメーターで 使用すれば、分散ファイルを作成することができます。

次の例では、指定の区分化を使用するノード・グループが、ファイルの 区分化 (PTNFILE) パラメーターを使用して作成されます。
CRTNODGRP NODGRP(LIB1/GROUP2) RDB(SYSTEMA SYSTEMB SYSTEMC)
          PTNFILE(LIB1/PTN1)
          TEXT('Partition most of the data to SYSTEMA')

この例では、コマンドは 3 つのノード (SYSTEMA、SYSTEMB、 および SYSTEMC) を含むノード・グループを 作成しています。区分化属性は、PTN1 と呼ばれるファイルから とられています。このファイルを設定すると、さらに多い割合の レコードを特定のシステム上に置くことができます。

この例の PTN1 は区分化ファイルです。このファイルは分散ファイルでは なく、通常のローカル物理ファイルであり、カスタム区分化構造 を設定するために使用することができます。区分化ファイルには、SMALLINT フィールドが必ず 1 つ必要です。区分化ファイルに は 1024 のレコードが必要であり、各レコードには有効なノード番号が 含まれます。

図 1. 区分化ファイル PTNFILE の内容の例
この図は、SMALLINT フィールドがある区分化ファイルを示します。

ノード・グループに 3 つのノードがある場合、区分化ファイルのレコードすべてに 1、2、または 3 という番号が必要です。ノード番号は、RDB 名がノード・グループの作成 (CRTNODGRP) コマンドに指定された順序で割り当てられます。区分化ファイルにそのノード番号を含むレコードをさ らに多く持たせることによって、より多い割合のデータを特定ノードに 与えることができます。これは、各システムに物理的に存在するデータの量に 関して、区分化をカスタマイズする方式です。特定のノードに存在する特定の値に関して区分化をカスタマイズするには、ノード・グループ属性の変更 (CHGNODGRPA) コマンドを使用してください。

ノード・グループ情報は分散ファイルに格納されるため、ファイルは、 ノード・グループ内の変更、またはノード・グループに 含まれる RDB ディレクトリー項目の変更に対してすぐには 対応しないことに注意する必要があります。ノード・グループおよび RDB ディレクトリー項目に変更を加えることはできますが、CHGPF コマンドを使用して変更されるノード・グループを指定するまで、ファイルの動作は変更されません。

他の概念として、可視ノード というものが あります。ノード・グループ内の可視ノードには、 ファイル・オブジェクト (ファイルをいくつかのノードに 分散できるようにするメカニズムの一部) が含まれますが、 データは含まれません。可視ノードは、常に現行レベルのファイル・オブジェクトを保存します。可視ノードにはデータが格納されません。反対に、ノード (データ・ノード と呼ばれる こともある) にはデータが含まれます。可視ノードをノード・グループで使用する例として、 営業部長が使用している IBM® i 製品をノード・グループの一部にします。これらの部長は、定期的には QUERY を実行しないで、 特定の QUERY を実行したい場合がよくあります。それらのシステムから、部長は各自の QUERY を実行して、リアルタイム・データにアクセスし、その QUERY の結果を受け取ることができます。したがって、データがそれらのシステムにまったく格納されていない場合でも、それらのシステムは可視ノードであるため、部長は必要に応じていつでも QUERY を実行することができます。

可視ノードとしてノードを指定するには、PTNFILE パラメーターをノード・グループの作成 (CRTNODGRP) コマンドに使用する必要があります。区分化ファイルに特定のノード番号のレコードが 含まれない場合、そのノードは可視ノードです。