DB2® マルチシステムでのノード・グループの仕組み

ノード・グループ とは、作成されたシステム上に格納された システム・オブジェクト (*NODGRP) のことをいいます。

ノード・グループは、分散オブジェクトではありません。*NODGRP システム・オブジェクト には、データ・ファイル内のデータがどの ように区分化 (分配) されるかに関する情報とともに、グループ内のシステム に関するすべての情報が含まれます。デフォルトの区分化では、各システム (ノード) がデータ の等しい共用分を受け取ります。

区分化は、ハッシュ・アルゴリズムを使用して処理されます。 ノード・グループが作成されると、0 から 1023 の範囲内の区画番号が、 そのノード・グループに対応付けられます。デフォルトの区分化では、等しい数の区画が、ノード・グループ内の各ノード に割り当てられます。 データがファイルに追加されると、区分化キー内の データがハッシュされ、区画番号が作成されます。データのレコード全体はハッシュされません。区分化キー内のデータだけが、ハッシュ・アルゴリズムを通してハッシュされます。結果の区画番号に対応するノードは、データのレコードが物理的に存在する 場所です。したがって、デフォルトの区分化では、十分なデータ・レコードと広範囲の 値がある場合、各ノードはデータの等しい共用分を格納します。

各ノードでデータの等しい共用分を受け取りたくない場合、またはデータ の特定部分を所有するシステムを指定したい場合は、 ノード・グループの作成 (CRTNODGRP) コマンドに ファイルの区分化 (PTNFILE) パラメーターを使用してカスタム区分化構造を 指定するか、またはノード・グループ属性の変更 (CHGNODGRPA) コマンド を使用して区分化構造をあとで変更することによって、 データの区分化の方法を変更することができます。PTNFILE パラメーターを 使用すると、ノード・グループ内の各区画にノード番号を設定することが できます。すなわち、PTNFILE パラメーターを使用すると、 ノード・グループ内のシステムでのデータの区分化方法を 調整することができます。(PTNFILE パラメーターは、ノード・グループの作成コマンドのトピックの例で使用しています。)

ノード・グループはシステム・オブジェクトであるため、オブジェクトの 保管 (SAVOBJ) コマンドとオブジェクトの復元 (RSTOBJ) コマンドを使用し て保管することができます。ノード・グループ・オブジェクトは、作成された システムか、またはノード・グループ内のいずれかのシステムに復元すること ができます。ノード・グループ・オブジェクトがノード・グループ内にないシステムに 復元された場合、オブジェクトは使用できません。