Microsoft Cluster Server 環境での Db2 サーバーのアップグレード

Microsoft Cluster Server (MSCS) 環境の Db2 サーバーを バージョン 11.1 にアップグレードするには、すべてのノードに新規コピーとして Db2 バージョン 11.1 をインストールしてから、MSCS インスタンスおよびデータベースをアップグレードする必要があります。

Microsoft Cluster Server (MSCS) は、Windows ユーザーに高可用性機能を提供します。 MSCS で Db2 サーバー・フェイルオーバー・サポートをセットアップすると、その過程でサーバー・インスタンスが MSCS インスタンスに変換されます。

db2iupgrade コマンドを実行して、MSCS インスタンスをアップグレードし、既存の より前のバージョン 11.1 MSCS リソースを バージョン 11.1 Db2 MSCS リソースにアップグレードすることができます。

始める前に


の制約事項

  • この手順は、 バージョン 11.1 32 ビット・データベース製品をインストールする場合は Db2 32 ビット・サーバーから、 バージョン 11.1 64 ビット・データベース製品をインストールする場合は Db2 64 ビット・サーバーからのアップグレードにのみ適用されます。

    インスタンスのビット・サイズは、オペレーティング・システムと、インストールする Db2 バージョン 11.1 データベース製品によって決まります。詳しくは、 32 ビットおよび 64 ビットの Db2 サーバーのサポートの変更点 を参照してください。

  • 「製品のインストール」 パネルの 「新規インストール」 オプションのみを使用して、 Db2 バージョン 11.1をインストールします。 「製品のインストール」パネルで「既存の処理」を選択したときに「アップグレード」アクションを選択すると、インストール・プロセスが失敗します。
  • アップグレードに関する制約事項としてさらにいくつかの点が適用されます。 Db2 サーバーのアップグレードの制約事項を参照してください。 完全なリストを確認してください。

プロシージャー

MSCS 環境の Db2 サーバーを Db2 バージョン 11.1にアップグレードするには、以下のようにします。

  1. ローカル管理者権限を持つユーザーとして Db2 サーバーにログオンします。
  2. Db2 バージョン 11.1 を MSCS クラスター内のすべてのノードにインストールします。 setup コマンドを実行して Db2 セットアップ・ウィザードを起動し、 「製品のインストール」パネルで「新規インストール」オプションを選択します。 「既存の処理」オプションを選択しないでください。
  3. Cluster Administrator を使用して、インスタンスのリソースをオフラインにします。 リソース名はインスタンス名と同じです。 インスタンスと同じグループの残りのすべてのリソースは、必ずオンラインにしておきます。

    Cluster Administrator の使用法について詳しくは、MSCS 文書を参照してください。

  4. db2iupgrade コマンドを実行して、MSCS インスタンスをアップグレードします。 このコマンドは、Db2 Server" という新規リソース・タイプを定義し、すべての Db2 MSCS リソースを更新してこのリソース・タイプを使用できるようにします。 アップグレード中に新しいリソース・タイプを使用すると、既存のDb2 バージョン 11.1 MSCS 以前のリソースとの競合が解消されます。
         $DB2DIR\bin\db2iupgrade /u:user,password MSCS-InstName
    このコマンドは、すべてのインスタンス従属リソースを所有するノードから実行する必要があります。
  5. Cluster Administrator を使用して、MSCS クラスター内のすべてのノードでクラスター・サービスを停止し、再始動します。
  6. Cluster Administrator を使用して、アップグレード済みインスタンスを含むリソースのグループをオンラインにします。
  7. オプション: Db2 Administration Server (DAS) 既存の DAS 構成を保持し、 Db2 バージョン 11.1で使用可能な新機能を使用する場合。をアップグレードします。
    Db2 Administration Server (DAS) のアップグレードを参照してください。

    新規 DAS を作成することを選択した場合は、MSCS 環境の DAS 設定を再構成する必要があります。 Db2 Administration Server の作成を参照してください。

  8. データベースをアップグレードします。
    データベースのアップグレードを参照してください。

次の作業

Db2 サーバーのアップグレード後に、診断エラー・レベルのリセット、ログ・スペース・サイズの調整、およびパッケージの再バインドなどの、推奨されているアップグレード後タスクを実行します。 さらに、Db2 サーバーのアップグレードが正常に実行されたかどうかを確認してください。 Db2 サーバーのアップグレード後タスク および Db2 サーバーのアップグレードの検証を参照してください。