mkvirprt コマンド

目的

仮想プリンターを作成します。

構文

mkvirprt [ -A AttachmentType ] -d QueueDevice -n Device -q PrintQueue -s DataStream -t PrinterType -T

mkvirprt -A AttachmentType

説明

mkvirprt コマンドは仮想プリンターの定義を作成して、それを指定された印刷キューとキュー・デバイスに割り当てます。 仮想プリンターの定義は属性値のセットで、特定のプリンター用に特定のデータ・ストリームを記述します。 enq コマンド、 qprt コマンド、 lp コマンド、 または lpr コマンドを使って印刷ジョブをキューに入れるには、 プリンターの印刷キューとキュー・デバイス用に仮想プリンターの定義を作成しなければなりません。

4201-3 Proprinter III などの 1 つのプリンター・データ・ストリームのみをサポートするプリンターは、仮想プリンターを 1 つだけ定義します。IBM® 4216-31 ページ・プリンター II のような複数のプリンター・データ・ストリームをサポートするプリンターの場合は、各データ・ストリームに仮想プリンターを 1 つずつ定義します。

ASCII 端末に接続されたプリンター用の仮想プリンターの定義を作成するには、mkvirprt コマンドで -T フラグを使用します。

仮想プリンターの定義が作成されると、 lsvirprt コマンドを使って属性値を表示し、 chvirprt コマンドを使って変更できます。

mkvirprt コマンドに -A フラグだけを指定すると、このコマンドは対話型となります。 必要なパラメーター値を要求するプロンプトが表示されます。 前提条件のスプーラー・キューおよびスプーラー・キュー・デバイスが自動的に生成され、指定した接続タイプについて mkvirprt コマンドを一度起動すれば、プリンターに必要なすべての仮想プリンター定義が定義されます。

最初のプロンプトでデバイス名が求められたときに入力したデバイス名がプリンター名でなかったり、デバイス名の前に * (アスタリスク) が付いていたりした場合は、プリンターのリストが表示されます。 そうでなければ、プリンター・タイプは、デバイスのタイプと同じであると想定されます。

また、プロンプトで印刷キュー名が要求されたとき、入力するキュー名には、任意にコロンとキュー・デバイス名を付けることができます。 キュー・デバイス名を入力しないと、キュー・デバイス名はデバイス名と同じであると見なされます。

注: キュー名とデバイス名は、英文字で始まらなければなりません。

このコマンドは、System Management Interface Tool (SMIT) smit mkvirprt 高速パスを使用して実行することができます。

フラグ

項目 説明
-A AttachmentType プリンター接続のタイプを指定します。 AttachmentType 変数の最も一般的な値は次のとおりです。
接続タイプ
対象
local
ローカルに接続されたプリンター
remote
リモート印刷キュー
ascii
ASCII 端末に接続されたプリンター
file
正規ファイルにリダイレクトされたプリント出力

このフラグはオプションであり、-A フラグを指定しなければ、デフォルトの接続タイプは file です。 -A フラグのみをコマンド・ラインで指定した場合は、mkvirprt コマンドは対話モードに入り、対応する .config ファイル内で指定されているステップを実行します。

-d QueueDeviceName 仮想プリンターが割り当てられている既存のキュー・デバイスの名前を指定します。
-n DeviceName プリンターのデバイス名を指定します。 デバイス名には、プリンター 0 を表す lp0 や、プリンター 1 を表す lp1 などが含まれています。
-q PrintQueueName 仮想プリンターを割り当てる既存の印刷キューのファイル名を指定します。 /dev/lp0 ファイルのようにファイルに対してパス名を指定する必要はありません。lp0 を指定するだけです。
-s DataStreamType プリンターのデータ・ストリーム・タイプを指定します。 データ・ストリーム・タイプは、次のとおりです。
タイプ
説明
asc
拡張 ASCII
ps
PostScript
pcl
Hewlett-Packard PCL
630
Diablo 630
855
Texas Instruments 855
gl
Hewlett-Packard GL
kji
漢字
-t PrinterType プリンター・タイプを指定します。 プリンター・タイプには 4201-3、ti2115 などがあります。
-T プリンターを ASCII 端末に接続することを指定します。

  1. ローカルに接続された 4029 プリンター用に、asc プリンター・データ・ストリームの仮想プリンターを作成するには、次のように入力します。
    mkvirprt -A local -d mypro -n lp0 -q proq -s asc -t 4019
  2. ENA 4033 ネットワーク・アダプターに接続されたプリンターの仮想プリンターを作成し、パラメーター値の入力を求めるプロンプトを表示させるには、次のように入力します。
    mkvirprt -A ena

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/mkvirprt mkvirprt コマンドが入っています。
/etc/qconfig 構成ファイルが入っています。
/usr/lib/lpd/pio/predef/* 定義済みプリンター属性ファイルが入っています。
/var/spool/lpd/pio/@local/custom/* カスタマイズされた仮想プリンター属性ファイルが入っています。
/usr/lib/lpd/pio/etc/*.attach 接続タイプ・ファイルが入っています。
/usr/lib/lpd/pio/etc/*.config プリンターの構成ファイルが入っています。
/var/spool/lpd/pio/@local/ddi* 要約仮想プリンター属性ファイルが入っています。