istat コマンド

目的

i ノード番号を検査します。

構文

istat {FileName | i-nodeNumber Device}

説明

istat コマンドは、特定のファイルの i ノード情報を表示します。 ファイルを指定するには、FileName パラメーターにファイルまたはディレクトリー名を指定する方法と、 i-nodeNumber パラメーターに i ノード番号、Device パラメーターにデバイス名を指定する方法とがあります。 Device パラメーターは、デバイス名としてまたはマウントされているファイルシステムの名前として指定できます。

FileName パラメーターを指定すると、istat コマンドはファイルに関する次の情報を出力します。

  • ファイルが存在するデバイス
  • そのデバイス上のファイルの i ノード番号
  • 通常ファイル、ディレクトリー、ブロック・デバイスなどのファイル・タイプ
  • ファイル・アクセスの許可
  • オーナーおよびグループの名前と識別番号

    注: リモート・ファイルのオーナー名とグループ名は、ローカル /etc/passwd ファイルから取り出されます。

  • ファイルに対するリンク数
  • i ノードが通常ファイルの場合は、ファイル長
  • i ノードがデバイスの場合は、メジャー・デバイス指定およびマイナー・デバイス指定
  • 最後に i ノードを更新した日付
  • 最後にファイルを変更した日付
  • 最後にファイルを参照した日付

i-nodeNumber パラメーターと Device パラメーターを指定すると、 istat コマンドは i ノード内に記録されているブロック番号も 16 進数で表示します。

注: Device パラメーターでリモート・デバイスは指定できません。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. /usr/bin/ksh ファイルに対する i ノードの情報を表示するには、次のように入力します。
    istat /usr/bin/ksh
    このコマンドにより、/usr/bin/ksh ファイルの i ノード情報が表示されます。情報は、次のようなフォーマットで表示されます。
    
    Inode 10360 on device 10/6    File
    Protection: r-xr-xr-x
    Owner: 2(bin)     Group: 2(bin)
    Link count: 2     Length 372298 bytes
       
    Last updated:  Wed May 13 14:08:13 1992
    Last modified: Wed May 13 13:57:00 1992
    Last accessed: Sun Jan 31 15:49:23 1993
  2. ファイルを i ノード番号で指定して i ノード情報を表示するには、次のように入力します。
    
    istat 10360 /dev/hd2
    このコマンドは、/dev/hd2 デバイス上の、番号 10360 で識別される i ノードに含まれる情報を表示します。 例 1 の情報に加えて、次の情報が表示されます。
    
    Block pointers (hexadecimal):
    2a9a   2a9b   2a9c   2a9d   2a9e   2a9f   2aa0   2aa1
    これらの番号は、/usr/bin/ksh ファイルを構成するディスク・ブロックのアドレスです。

ファイル

項目 説明
/usr/bin/istat istat コマンドが入っています。