exportvg コマンド

目的

ボリューム・グループの定義を物理ボリュームのセットからエクスポートします。

構文

exportvg [-b] VolumeGroup

説明

exportvg コマンドは、VolumeGroup パラメーターで指定されたボリューム・グループの定義をシステムから除去します。 ボリューム・グループとその内容に関するシステム上の情報がすべて除去されるので、エクスポートされたボリューム・グループにアクセスすることができなくなります。 exportvg コマンドは、ボリューム・グループのいかなるユーザー・データも変更することはありません。

ボリューム・グループは、システム内部の非共有リソースです。したがって、現行プロセッサーから明示的にエクスポートされて別のプロセッサーにインポートされるまでは、ボリューム・グループ別のプロセッサーからアクセスしないでください。 exportvg コマンドの第 1 の用途は、importvg コマンドと併用して、移送可能なボリュームをプロセッサー間で交換できるようにすることです。 エクスポートできるのはボリューム・グループ全体だけで、個々の物理ボリュームはエクスポートできません。

exportvg コマンドと importvg コマンドを使用すると、 2 つのプロセッサー間で共有される物理ボリューム上のデータの所有権を切り替えることができます。

注: このコマンドを使用するには、root ユーザー権限を持っているか、 またはシステム・グループのメンバーである必要があります。

System Management Interface Tool (SMIT) の smit exportvg 高速パスを使用して、このコマンドを実行できます。

注:
  1. ページング・スペース・ボリュームを持つボリューム・グループは、ページング・スペースがアクティブの状態のときはエクスポートできません。 アクティブなページング・スペース・ボリュームを使ってボリューム・グループをエクスポートする前に、ページング・スペースがシステムの初期化時に自動的にアクティブになっていないことを確認してから、システムをリブートします。
  2. 論理ボリュームのマウント・ポイント情報が 128 文字を超える場合、LVCB (論理ボリューム制御ブロック) から脱落してしまいます。 マウント・ポイントが 128 文字より長い場合は、 importvg コマンドを実行してこのボリューム・グループを完全にインポートするときに、 /etc/filesystems ファイルを手動で編集する必要があります。

フラグ

-b
exportvg コマンドがボリューム・グループをエクスポートする前に、lvmo コマンドで設定された、ボリューム・グループのパフォーマンス・チューナブル・パラメーターをバックアップします。 このフラグを使用すると、exportvg コマンド出力に、パフォーマンス・チューナブル・パラメーターが保存されたファイルの名前が表示されます。

終了状況

このコマンドは、以下の終了値を戻します。

項目 説明
0 正常終了。
>0 エラーが発生しました。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権操作を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権について詳しくは、「 セキュリティ」の「特権コマンド・データベース」を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

ボリューム・グループを除去するvg02システムから、次のように入力します。

exportvg vg02
注: ボリューム・グループは、エクスポートする前にオフに設定変更する必要があります。

以下の定義vg02システムから除去され、ボリューム・グループにアクセスできません。

ファイル

項目 説明
/usr/sbin exportvg コマンドが入っているディレクトリー。