execrset コマンド

目的

rset に付加されたプログラムまたはコマンドを実行します。

構文

EXEC セット [ -P ] [ -F (R) ] 「-c」 CPU リスト [ -m (M) メンバー・リスト ] -e (E) コマンド [ パラメーター ]

または

EXEC セット [ -P ] [ -F (R) ] [ -S (S) ] RSETNAME [ -e (E) ] コマンド [ パラメーター ]

説明

execrset コマンドは、rset に付加されたコマンドを実行します。 これにより、指定されたコマンドは、rset に含まれているプロセッサーおよびメモリー領域だけに実行が制限されます。 システム・レジストリー内の rset 名を使用すると、コマンドが使用を許可されるプロセッサーおよびメモリー領域を指定できます。 また、指定されたプロセッサーおよびメモリー領域が含まれている rset は、プロセスに付加することもできます。

フラグ

項目 説明
-F execrset コマンドを強制的に実行します。 このフラグは、コマンドを発行する前に、プロセス内の bindprocessor バインドおよびすべてのスレッドの rset を除去します。 -P フラグも指定されている場合は、コマンドを発行する前に、有効な rset およびすべてのスレッドの rset をプロセスから切り離します。
-P 区画 rset として rset を付加します。
-c CPUlist プログラムまたはコマンドを実行するプロセスに付加する rset に組み込まれる CPU のリスト。 これは、1 つ以上の CPU または CPU 範囲にすることができます。
-m (M) メンバー・リスト rset に組み込まれるメモリー領域のリスト。 これは、1 つ以上のメモリー領域または範囲にすることができます。
-e コマンド [ parameters ] 実行するコマンドおよびパラメーターを指定します。 -e フラグは、このコマンド内で最後に指定する必要があります。
-S このプロセスを単一スレッド化モードで実行するようにスケジュールする必要があることを示すヒント。 指定された rset に組み込まれている各物理プロセッサーのハードウェア・スレッドの 1 つだけが、ジョブをスケジュールするのに使用されます。 物理プロセッサーのすべてのハードウェア・スレッドが、指定された rset に組み込まれていない場合は、そのプロセッサーは無視されます。 指定された rset は排他的 rset でなければなりません。そうでないと、コマンドは失敗します。 このフラグを指定すると、ジョブを単一スレッド動作で実行することができます。

パラメーター

項目 説明
rsetname (rsetname) プログラムまたはコマンドを実行するプロセスに付加されるシステム・レジストリー内の rset の名前。

セキュリティー

ユーザーは、root 権限または CAP_NUMA_ATTACH 機能が必要です。 ユーザーがコマンドのプロセスに区画 rset を付加するためには (-P フラグ)、root 権限が必要です。

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権操作を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権について詳しくは、「 セキュリティ」の「特権コマンド・データベース」を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. CPU 0 から 7 で test1 プログラムを実行するには、次のように入力します。
    execrset -c 0-7 -e test1
  2. test/cpus0to15 という名前の rset に付加して「test2 parm1 parm2」プログラムを実行するには、次のように入力します。
    execrset test/cpus0to15 test parm1 parm2
  3. CPU 0 で ls -l コマンドを実行するには、次のように入力します。
    execrset -c 0 -e ls -l

ファイル

項目 説明
/usr/bin/execrset execrset コマンドが含まれています。