anno コマンド

目的

メッセージに注釈を付けます。

構文

anno+Folder ] [  Messages ] [  -component Field ] [  -inplace -noinplace ] [  -text "String]

説明

anno コマンドは、メッセージにテキストと日付を注釈として付加します。 フラグなしの anno コマンドを入力すると、システムは次のプロンプトで応答します。

Enter component name:

コンポーネント名を入力して Enter キーを押すと、システムは、処理中のメッセージの先頭に、コンポーネント名とシステム日付を注釈として付加します。既存のフィールドに注釈を付けることはできません。また、行を追加できる位置はメッセージ・ファイルの先頭だけです。注釈フィールドに含めることができるのは英数字とダッシュだけです。

注: メッセージに配布情報を追加するだけの場合は、 distforw、 または repl コマンドを使います。

フラグ

項目 説明
-component Field 注釈テキストのフィールド名を指定します。Field 変数に使用できる文字は、英数字とダッシュだけです。 このフラグを指定しなければ、anno コマンドはフィールド名の入力を促します。
+Folder 注釈を付けるメッセージが入っているメッセージ・フォルダーを識別します。デフォルトは現行フォルダーです。
-help コマンド構文、使用可能なスイッチ (トグル)、およびバージョン情報をリストします。

注: MH (メッセージ・ハンドラー) の場合は、このフラグをフル・スペルで指定する必要があります。

-inplace 注釈付けされたメッセージへのリンクを確保するために、所定の位置に強制的に注釈を追加します。
メッセージ 注釈を付けるメッセージを指定します。このパラメーターでは、複数のメッセージ、メッセージの範囲、または単一のメッセージを指定できます。複数のメッセージを指定した場合は、最初に注釈付きメッセージが現行メッセージになります。メッセージの指定には、次の参照を使用します。
Number
メッセージの番号。複数のメッセージを指定するときは、各番号をコンマで区切ります。メッセージの範囲を指定するときは、その範囲の最初と最後の番号をハイフンで区切って入力します。
Sequence
ユーザーが指定するメッセージのグループ。次の値が認識されます。
all
フォルダー内のすべてのメッセージ。
cur または .(ピリオド)
現行メッセージ。これはデフォルトです。
first
フォルダー内の最初のメッセージ。
last
フォルダー内の最後のメッセージ。
next
 
現行メッセージの次のメッセージ。
prev
現行メッセージの直前のメッセージ。
 
-noinplace 所定の位置への注釈を追加をできなくします。このフラグはデフォルトです。
-text "String" メッセージに注釈として追加するテキストを指定します。テキストは引用符で囲まなければなりません。

プロファイル・エントリー

UserMhDirectory/.mh_profile ファイルには、次のエントリーを入力できます。

項目 説明
Current-Folder: デフォルトの現行フォルダーを設定します。
Path: ユーザーの MH (メッセージ・ハンドラー: Message Handler) ディレクトリーの位置を指定します。

セキュリティー

RBAC ユーザーと Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。権限および特権の詳細情報については、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. 処理中のメッセージに、日付と時刻を注釈として付けるには、次のように入力します。
    anno
    画面に次のプロンプトが表示されます。
    Enter component name: _
    このプロンプトに応答してから、次のように入力します。
    
    Date
    Enter を押します。入力したコンポーネント名が、メッセージに付ける日付と時刻への接頭部となります。メッセージに追加される見出しは、例えば次のようになります。
    
    Date: Tues, 28 Mar 89 13:36:32 -0600
  2. 処理中のメッセージに、日付、時刻、およびメッセージを注釈として付けるには、次のように入力します。
    anno -component  NOTE  -text  "Meeting canceled."
    次のような 2 行の見出しが、メッセージに付加されます。
    NOTE: Mon, 15 Mar 89 10:19:45 -0600
    NOTE: Meeting canceled.
  3. meetings フォルダー内のメッセージ 25 に注釈を付けるには、次のように入力します。
    anno  +meetings 25  -component NOTE  -text "Meeting delayed 
    until Friday."
    メッセージ 25 の先頭に、次のような見出しで注釈が付けられます。
    
    NOTE: Wed, 19 Jun 87 15:20:12 -0600
    NOTE: Meeting delayed until Friday.

    注: メッセージが画面幅より長くなっても、メッセージ全体を入力し終わるまで Enter キーを押さないでください。

ファイル

項目 説明
$HOME/.mh_profile MH ユーザー・プロファイルが入っています。
/usr/bin/anno anno コマンドが入っています。