線型回帰: 新規変数の保存

診断情報として役立つ予測値、残差、その他の統計量を保存することができます。項目を選択するたびに、1 つ以上の新しい変数がアクティブなデータ・ファイルに追加されます。

「予測値」。各ケースについて回帰モデルが予測する値。

  • 標準化されていない: モデルが予測する従属変数の値。
  • 標準化: 各予測値を標準化形式に変換したもの。すなわち、 予測値から平均予測値を引き、その差を予測値の標準偏差で割ったものです。標準化予測値の平均値は 0 であり、標準偏差は 1 です。
  • 調整済み: ケースを回帰係数の計算から除外した場合のそのケースの予測値。
  • 平均予測値の標準誤差: 予測値の標準誤差。独立変数の値が同じケースを対象とした、 従属変数の平均値の標準偏差の推定値。

距離: 回帰モデルに大きく影響する可能性がある、独立変数とケースの値の異常な組み合わせを持つケースを特定する測定方法。

  • Mahalanobis: 独立変数のケースの値と全ケースの平均との差異の程度を示す指標。マハラノビスの距離が大きい場合は、 ケースにおいて 1 つ以上の独立変数に極値が存在することを示します。
  • Cook: 特定のケースを回帰係数の計算から除外した場合にすべてのケースの残差がどの程度変化するかを示す指標。Cook の D が大きいときは、回帰統計量の計算からケースを除外すると係数が大きく変化することを示します。
  • てこ比の値: 回帰の適合性に対する 1 つのポイントの影響度を測定します。中心化てこ比の範囲は、0 (適合性への影響なし) から (N-1)/N までです。

予測区間: 平均予測区間と個別予測区間の上限と下限。

  • Mean (平均). 平均予測応答の予測区間の下限と上限 (2 つの変数)。
  • 個別: 1 つのケースに対する従属変数の予測区間の下限と上限 (2 つの変数)。
  • 信頼区間: 2 つの予測区間に対する信頼水準を指定する 1 から 99.99 までの値を入力します。この値を入力する前に、「平均」または「個別」を選択する必要があります。一般的な信頼区間は 90、95、および 99 です。

「残差」。従属変数の実際の値から回帰式で予測された値を引いた値。

  • 標準化されていない: 観測した値と、 モデルによって予測された値との差。
  • 標準化: 残差を標準偏差の推定値で割った値。標準化残差は Pearson 残差とも呼びます。 平均値は 0 であり、標準偏差は 1 です。
  • スチューデント化: 独立変数の各ケースの値と独立変数の平均値との距離に応じて、 ケースごとに異なる標準偏差の推定量で残差を割ったもの。
  • 削除済み: ケースを回帰係数の計算から除外した場合のそのケースの残差。従属変数の値と調整済み予測値の差です。
  • スチューデント化された削除: ケースの削除済み残差をその標準誤差で割ったもの。スチューデント化された削除済み残差とその関連するスチューデント化された残差の差は、 ケースを削除した場合にその予測値に生ずる差の程度を示します。

影響力の統計: 特定のケースを除外した場合の回帰係数の変化量 (DfBeta) と予測値の変化量 (DfFit)。標準化 DfBeta 値と標準化 DfFit 値も、共分散比とともに使用することができます。

  • DfBeta. ベータ値の差は、 特定のケースを除外した結果として生じる回帰係数の変化です。値は、モデル内の項ごとに (定数項を含む) 計算されます。
  • Standardized DfBeta (標準化 DfBeta). ベータ値の差を標準化したもの。特定のケースを除外することで引き起こされる回帰係数の変化。絶対値が 2/(N の平方根) より大きいケースを調べてください (N はケースの数)。値は、モデル内の項ごとに (定数項を含む) 計算されます。
  • DfFit. 当てはめ値の差は、特定のケースを除外した結果として生じる予測値の変化です。
  • Standardized DfFit (標準化 DfFit(T)). 当てはめ値の差を標準化したもの。特定のケースを除外することで引き起こされる予測値の変化。絶対値が p/N の平方根の 2 倍を超える標準化値を調べてください。 ここで、p はモデル内のパラメーターの数であり、N はケースの数です。
  • 共分散比: 特定のケースを回帰係数の計算から除外した共分散行列の行列式と、すべてのケースを含む共分散行列の行列式の比。この比が 1 に近い場合、そのケースは共分散行列に大きな影響を及ぼしていません。

係数の統計量: 回帰係数がデータ・セットやデータ・ファイルに保存されます。データ・セットは、同じセッション内で引き続き使用できますが、セッションを終了する前に明示的に保存しない限り、ファイルとしては保存されません。データ・セット名は、変数の命名規則に従っている必要があります。 詳しくは、トピック変数名を参照してください。

「モデル情報を XML ファイルにエクスポート」。パラメーター推定値とその共分散 (オプション) が、指定したファイルに XML (PMML) 形式でエクスポートされます。このモデル・ファイルを使用して、スコアリングの目的で他のデータ・ファイルにモデル情報を適用できます。詳しくは、スコアリング・ウィザードを参照してください。

線型回帰の新規変数を保存するには

この機能には Statistics Base オプションが必要です。

  1. メニューから次の項目を選択します。

    「分析」 > 「回帰」 > 「線型...」

  2. 「線型回帰」ダイアログ・ボックスで、「保存」をクリックします。
  3. 必要な値または統計量を選択します。