メッセージ・チャネルを作成する

始める前に

メッセージ・チャネルを作成する前に、このチュートリアルの次のタスクを完了している必要があります。

本タスクについて

チュートリアルのこの部分では、送信側のキュー・マネージャーと受信側のキュー・マネージャーの間のメッセージ・チャネルを作成します。
以下のいずれかのインターフェースを使用して、このタスクを実行します。

IBM MQ Explorer を使用したメッセージ・チャネルの作成

手順

  1. 受信側キュー・マネージャー QM_APPLEで、チャネルの受信側エンドを作成します。
    1. Navigator ビューで、前に作成したキュー・マネージャー QM_APPLE を展開します。
    2. 「チャネル」 フォルダーを右クリックし、 「新規」 > 「受信側チャネル」をクリックします。
      「新規受信側チャネル」ウィザードが開きます。
    3. 「名前」 フィールドに、 QM_ORANGE.QM_APPLEと入力します。
    4. 「終了」をクリックします。
      これで、受信側のマシンで受信側のチャネルを作成できました。
  2. 送信側キュー・マネージャー QM_ORANGEで、チャネルの送信側エンドを作成します。
    1. 先ほど作成したキュー・マネージャー QM_ORANGE を展開します。
    2. 「チャネル」 フォルダーを右クリックし、 「新規」 > 「送信側チャネル」をクリックします。
      「新規送信側チャネル」ウィザードが開きます。
    3. 「名前」 フィールドに QM_ORANGE.QM_APPLEと入力し、 「次へ」をクリックします。
    4. 「接続名」 フィールドに、受信側マシンのコンピューター名または IP アドレスを入力します (これは、システム管理者のヘルプを使用して事前に取得しておく必要があります)。
      QM_APPLE を作成するときにデフォルトのポート番号 1414 を使用しなかった場合、「接続名」フィールドの入力は以下の形式でなければなりません。
      
      con-name(port)
      ここで、con-name は受信側マシンのコンピューター名または IP アドレス、port は受信キュー・マネージャーをセットアップしたときに使用したポート番号です。
    5. 「伝送キュー」 フィールドに、 QM_APPLEと入力します。
      ここで入力する伝送キュー名は、 送信側キュー・マネージャーでのキューの作成で伝送キューに入力した名前と一致している必要があります。
    6. 「終了」をクリックします。
    7. 「チャネル」 フォルダーをクリックします。
    8. QM_ORANGE.QM_APPLE
    9. ポップアップ・メニューから、 「開始」をクリックします。
    10. 「OK」をクリックします。
      これで、送信側のマシンで送信側のチャネルを作成できました。
      注: 受信側チャネルを開始する必要はありません。受信側チャネルは、送信側チャネルのセットアップ時に自動的に開始されるためです (送信側チャネルのセットアップ時に、受信側チャネルの IP アドレスを指定しました)。

結果

これで、受信キュー・マネージャー QM_APPLE に受信側チャネル QM_ORANGE.QM_APPLE を、送信キュー・マネージャー QM_ORANGE に送信側チャネル QM_ORANGE.QM_APPLE を作成できました。 また、送信側チャネルを開始しました。 これにより受信側チャネルも自動的に開始されました。

MQSC を使用してメッセージ・チャネルを作成する

手順

  1. 受信側のマシンでコマンド・プロンプトを開き、以下の手順を実行します。
    1. 以下のコマンドを入力して、MQSC を開始します。
      
      runmqsc
      MQSC セッションが開始されたことが、メッセージで通知されます。
    2. 以下のコマンドを入力して、受信側のチャネルを定義します。
      
      define channel (QM_ORANGE.QM_APPLE) chltype (RCVR) trptype (TCP)
      チャネルが作成されると、メッセージで通知されます。
    3. 新しいコマンド・ウィンドウを開き、どのポートが空いているかを確認します。 以下のコマンドを入力します。
      
      netstat -an

      これによって、実行中のプロセスのリストが表示されます。 各プロセスのポート番号を確認し、ポート 1414 が使用中であることを確かめます。この番号は、「ローカル・アドレス」列にあります。 この情報は、ip_address:port_being _used という形式で与えられています。

      ポート 1414 が使用中でない場合は、1414 を後の検証時のリスナーおよび送信側チャネル用のポート番号として使用します。 このポート番号が使用中の場合は、使用されていない代替ポートを選択します。例えば、1415 が他のプロセスで使用されていない場合は、これを選択します。

    4. 検証では、デフォルトの IBM MQ リスナーを開始する必要があります。 デフォルトでは、リスナーはポート 1414 を listen します。 ステップ cでポート 1414 が空いていることが判明した場合は、アクションは不要であり、ステップ eに進むことができます。 1414 以外のポートを使用する必要がある場合は、SYSTEM.DEFAULT.LISTENER.TCP の定義を変更してください。 例えば、ポート 1415 を使用するには、MQSC ウィンドウで次のコマンドを入力します。
      
      alter listener(system.default.listener.tcp) trptype(tcp) port(port_number)
      port_number はリスナーを実行するポートの番号です。 これは、この手順のステップ 2b で送信側チャネルの定義時に使用した番号と同じである必要があります。
    5. 「MQSC」ウィンドウで、次のコマンドを入力して、デフォルトの IBM MQ リスナーを開始します。
      
      start listener(system.default.listener.tcp)
    6. 以下のコマンドを入力して、MQSC を停止します。
      
      end
      コマンド・プロンプトによっていくつかのメッセージが表示されます。
  2. 送信側のマシンでコマンド・プロンプトを開き、以下の手順を実行します。
    1. 以下のコマンドを入力して、MQSC を開始します。
      runmqsc
      MQSC セッションが開始されたことが、メッセージで通知されます。
    2. 以下のコマンドを入力して、送信側のチャネルを定義します。
      
      define channel(QM_ORANGE.QM_APPLE) chltype(sdr) conname('con-name(port)') xmitq(QM_APPLE) trptype(tcp)
      con-name は、受信側ワークステーションの TCP/IP アドレスです。 値 port は、受信側マシンでリスナーが実行されているポートです。デフォルト値は 1414 です。
    3. 以下のコマンドを入力して、チャネルを開始します。
      
      start channel (QM_ORANGE.QM_APPLE)
    4. 以下のコマンドを入力して、MQSC を停止します。
      
      end
      コマンド・プロンプトによっていくつかのメッセージが表示されます。

結果

これで、送信側キュー・マネージャー QM_ORANGE から受信側キュー・マネージャー QM_APPLE のキュー Q1 にメッセージを送信するために必要なすべての IBM MQ オブジェクトが作成されました。 次のタスクは、テスト・メッセージを送信することです。