MON_GET_PKG_CACHE_STMT_DETAILS 表関数 - パッケージ・キャッシュ・ステートメント・メトリックを XML 文書として取得する

許可

デフォルトの PUBLIC 特権

なし

構文

スキーマは SYSPROC です。

ルーチン・パラメーター

section_type

オプションの入力引数 (D または S)、タイプは CHAR(1)。戻されるステートメントの情報の種類を指定します。 引数が NULL または空ストリングである場合、すべての SQL ステートメントについての情報が戻されます。 大/小文字は区別されません。D は動的を表し、S は静的を表します。

executable_id

オプションの入力引数、タイプは VARCHAR(32)。データベース・パッケージ・キャッシュの固有のセクションを指定するビット・データを表します。 NULL 値を指定すると、すべての SQL ステートメントについての情報が戻されます。 executable_id が指定されている場合、section_type 引数は無視されます。 例えば、動的ステートメントで executable_id が指定されている場合、section_type が静的 ("S") として指定されていても、この表関数によって動的ステートメントの詳細が戻されます。

検索引数 (search_args)

オプションのタイプ CLOB(1K) の入力パラメーター。これを使用して 1 つ以上の検索引数ストリングをオプションで指定できます。 以下に例を示します。

'<modified_within>5</modified_within><update_boundary_time>myPkgEvmon
     </update_boundary_time>'

使用可能な検索引数タグは次のとおりです。

• '<modified_within>X</modified_within>'

  現在までの X 分間にキャッシュに挿入された、または実行されたステートメント項目だけを戻します (X は正の整数値)。 引数が指定されない場合、キャッシュ内のすべての項目が戻されます。

• '<update_boundary_time>evmon_name</update_boundary_time>'

  evmon_name で指定されたパッケージ・キャッシュ・イベント・モニターに関して、イベント・モニター境界タイム・スタンプを現在時刻に更新します。 このイベント・モニターの WHERE 節で出力基準として where updated_since_boundary_time が指定される場合、今後にメトリックが更新されるパッケージ・キャッシュ項目だけが、パッケージ・キャッシュからの退去時にキャプチャーされます。 指定されたパッケージ・キャッシュ・イベント・モニターがコマンド発行時にアクティブである場合にのみ、この操作が効果を及ぼします。

• '<stmt_details>true</stmt_details>' または '<stmt_details>false</stmt_details>'

  結果の XML 文書に stmt_text および comp_env_desc データを含めるか、または除外します。 これを使用すると、文書のこのような比較的大きい部分が不要な場合に、それらを除外できます (例えば、フォーマット設定された行ベースの出力を戻す MON_FORMAT_XML_* 表関数に入力を提供するために XML 文書を使用する場合)。 この引数タグを指定しない場合、デフォルトでは stmt_text および comp_env_desc データが含まれます。

それぞれの入力引数は一度だけ指定できます。 検索引数タグは小文字で指定する必要があります。

member

この関数を呼び出すときに現在接続されているデータベースと同じインスタンス内の有効なメンバーを指定する、タイプ INTEGER のオプション入力引数。 現行のデータベース・メンバーには -1、すべてのアクティブなデータベース・メンバーには -2 を指定します。 NULL 値を指定すると、-1 が設定されます。

戻される情報

使用上の注意

この関数によって戻されるメトリックは、パッケージ・キャッシュ内のステートメントに関するすべてのメトリックの累計を表します。 ステートメント・メトリックは、アクティビティー完了時にパッケージ・キャッシュにロールアップされます。

DETAILS 列で返される XML 文書のスキーマは、sqllib/misc/DB2MonRoutines.xsd ファイルにあります。 詳細については、sqllib/misc/DB2MonCommon.xsd ファイルを参照してください。

例

最初の例は、パッケージ・キャッシュを調査して、既に読み取った (および戻した) 行数の多い上位 10 個のステートメントを選ぶ方法を示しています。 さらに、これらの各ステートメントの実行に費やされた時間の累計が結果に示されます (STMT_EXEC_TIME 出力列)。

SELECT SUBSTR(DETMETRICS.STMT_TEXT, 1, 40) STMT_TEXT,
       DETMETRICS.ROWS_RETURNED, 
       DETMETRICS.STMT_EXEC_TIME   
FROM TABLE(MON_GET_PKG_CACHE_STMT_DETAILS(CAST(NULL AS CHAR(1)),
    CAST(NULL AS VARCHAR(32) FOR BIT DATA), 
    CAST(NULL AS CLOB(1K)), -1)) AS STMT_METRICS,
    XMLTABLE (XMLNAMESPACES( DEFAULT 'http://www.ibm.com/xmlns/prod/db2/mon'),
       '$DETMETRICS/db2_pkg_cache_stmt_details' PASSING 
    XMLPARSE(DOCUMENT STMT_METRICS.DETAILS) as "DETMETRICS"
    COLUMNS "STMT_TEXT" CLOB PATH 'stmt_text', 
        "ROWS_RETURNED" BIGINT PATH 'activity_metrics/rows_returned',
        "STMT_EXEC_TIME" BIGINT PATH 'activity_metrics/stmt_exec_time'
    ) AS DETMETRICS
ORDER BY rows_returned DESC
FETCH FIRST 10 ROWS ONLY

以下はこの照会の出力例です。

STMT_TEXT                                ROWS_RETURNED STMT_EXEC_TIME
---------------------------------------- ------------- --------------
SELECT CREATOR, NAME, CTIME FROM SYSIBM.           134            38
SELECT SUBSTR(DETMETRICS.STMT_TEXT, 1, 4            44           336
SELECT SUBSTR(DETMETRICS.STMT_TEXT, 1, 4            10           333
SELECT COLNAME, TYPENAME FROM  SYSCAT.CO            10             6
SELECT SUBSTR(DETMETRICS.STMT_TEXT, 1, 4            10           334
SELECT TRIGNAME FROM  SYSCAT.TRIGGERS WH             8             1
SELECT COUNT(*) FROM SYSCAT.TABLESPACES              2             0
SELECT POLICY FROM SYSTOOLS.POLICY WHERE             1             0
CALL SYSPROC.POLICY_INSTALL ('I','DB2Tab             1            62
CALL SYSPROC.POLICY_INSTALL ('I','DB2Tab             1            64

  10 record(s) selected.

2 番目の例は、実行中にロックを待機した動的 SQL ステートメントに関して、実行の数、ロック待機の数、およびロック待機ごとに費やされた平均時間を示します。 出力にはパッケージ・キャッシュ項目の存続期間にわたって累算された値が示されますが、(modified_within 引数タグを 1 に設定することで) 最近 1 分以内に実行されたステートメントの情報に限定します。 ステートメントの詳細情報 (stmt_text および comp_env_desc データ) は不要であり、レポートの生成処理でのコストが高いため、(stmt_details 引数タグを false に設定することにより) 照会ではこれらが除外されます。

SELECT NUM_EXEC_WITH_METRICS, LOCK_WAITS, 
  (LOCK_WAIT_TIME / LOCK_WAITS) AVG_LOCK_WAIT_TIME
FROM TABLE(MON_GET_PKG_CACHE_STMT_DETAILS('D', CAST(NULL
   AS VARCHAR(32) FOR BIT DATA), 
   CLOB(
      '<modified_within>1</modified_within><stmt_details>false</stmt_details>')
        , -1))
   AS STMT_METRICS, 
   XMLTABLE (XMLNAMESPACES( DEFAULT 'http://www.ibm.com/xmlns/prod/db2/mon'),
      '$DETMETRICS/db2_pkg_cache_stmt_details' PASSING 
   XMLPARSE(DOCUMENT STMT_METRICS.DETAILS) as "DETMETRICS" 
   COLUMNS "NUM_EXEC_WITH_METRICS" BIGINT PATH 'num_exec_with_metrics',
      "LOCK_WAITS" BIGINT PATH 'lock_waits',          
      "LOCK_WAIT_TIME" BIGINT PATH 'activity_metrics/lock_wait_time'
   ) AS DETMETRICS 
WHERE LOCK_WAITS <> 0 
ORDER BY AVG_LOCK_WAIT_TIME DESC

以下はこの照会の出力例です。

NUM_EXEC_WITH_METRICS LOCK_WAITS           AVG_LOCK_WAIT_TIME       
--------------------- -------------------- --------------------
                    4                    2                  139
                    9                    3                   90