ステップ 2b: 最適化モード-リモート共有ディスクの手動スキャン (BigFix シナリオ)

9.2.8 から使用可能。

インフラストラクチャー内の共有ディスクにインストールされているソフトウェアをディスカバーするには、同じディスクがマウントされているコンピューターのみを含むコンピューター・グループを作成します。 次に、そのグループ内のいずれか 1 つのコンピューターをスキャンして、ソフトウェア・テンプレートを作成します。 最後に、そのディスクがマウントされているすべてのコンピューターでそのテンプレートを共有します。

開始前に

  • このスキャン方法は、共有ディスクの使用頻度が高い環境 (単一の共有ディスクが多数のコンピューターにマウントされている) で使用することをお勧めします。
    重要: 9.2.12 アプリケーション更新 9.2.12以降では、この方法を自動化できます。 自動スキャンは設定や保守を簡単に行うことができるため、こちらを使用することをお勧めします。 相違点は、自動モードのスキャンでは環境内に存在するすべての共有ディスクがスキャンされることです。 選択した共有ディスクのみをスキャンする場合は、手動スキャンを使用してください。 詳しくは、 共有ディスク上のソフトウェアの検出 (BigFix シナリオ)を参照してください。 手動スキャンを既にセットアップしている場合は、自動スキャンに切り替えることができます。 詳しくは、 共有ディスクの自動スキャンへの切り替え (BigFix シナリオ)を参照してください。
  • ユーザーを表すアイコン。 このタスクを実行するには、管理者でなければなりません。

このタスクについて

スキャン対象コンピューターの選択は、一部のコンピューター・グループがオーバーラップしているかどうか、および同じ共有ディスクにアクセスするコンピューターが異なるオペレーティング・システム上で実行されているかどうかによって異なります。
シナリオ 1: 各コンピューターが 1 つの共有ディスクにアクセスできる場合
2 つの共有ディスクがあり、それぞれが 6 つのコンピューターでマウントされています。 ディスカバーされたソフトウェアを適切に報告するには、 License Metric Toolで 2 つのコンピューター・グループを作成します。
  • コンピューター・グループ 1。共有ディスク 1 がマウントされているコンピューターが含まれます
  • コンピューター・グループ 2。共有ディスク 2 がマウントされているコンピューターが含まれます
各グループから、スキャンする 1 つのコンピューターを選択します。 指定したコンピューターからのスキャン結果が、コンピューター・グループ内の残りのコンピューターに伝搬されます。 そのため、コンピューター・グループ 1 内のすべてのコンピューターをスキャンすることなく、共有ディスク 1 にインストールされているソフトウェアは、コンピューター・グループ 1 内のすべてのコンピューターで報告されます。 コンピューター・グループ 2 内のコンピューターについても同様です。
シナリオ 2: 一部のコンピューターが 2 つの共有ディスクにアクセスできる場合
2 つの共有ディスクがあります。 共有ディスク 1 は、9 つのコンピューターでマウントされています。 共有ディスク 2 は、6 つのコンピューターでマウントされています。 ディスカバーされたソフトウェアを適切に報告するには、 License Metric Toolで 2 つのコンピューター・グループを作成します。
  • コンピューター・グループ 1。共有ディスク 1 がマウントされているコンピューターが含まれます
  • コンピューター・グループ 2。共有ディスク 2 がマウントされているコンピューターが含まれます
3 つのコンピューターは、両方のディスクがマウントされているため、両方のコンピューター・グループに属しています。 該当するコンピューターの 1 つをスキャン対象として選択します。 そのようにすることで、両方の共有ディスクにインストールされているソフトウェアをディスカバーするためにスキャンするコンピューターが 1 つだけで済みます。 指定したコンピューターからのスキャン結果が、両方のグループ内の残りのコンピューターに伝搬されます。 1 つのディスクのみがマウントされているコンピューターでは、そのディスクからのソフトウェアのみが表示されます。 両方のディスクがマウントされているコンピューターでは、両方のディスクからのソフトウェアが表示されます。
シナリオ 3: コンピューターが 1 つの共有ディスクにアクセスできるが、異なるオペレーティング・システムで稼働している場合

1 つの共有ディスクがあり、9 つのコンピューターでマウントされています。 Linux、AIX、および Solaris でそれぞれ 3 つのコンピューターが稼働しています。 ディスカバーされたソフトウェアを適切に報告するには、 License Metric Toolで 1 つのコンピューター・グループを作成します。 このグループから、スキャンする 3 つのコンピューター (各オペレーティング・システムに対して 1 つずつ) を指定します。

License Metric Tool によってモニターされる各コンピューターに伝搬されるソフトウェア・カタログには、そのコンピューターが稼働するオペレーティング・システムに固有のソフトウェア・シグニチャーが含まれているため、これが必要です。 したがって、共有ディスクからのスキャン結果は、各オペレーティング・システムのソフトウェア・カタログに照らして突き合わせる必要があります。 指定された各コンピューターからのスキャン結果が、同じオペレーティング・システムで稼働している残りのコンピューターに伝搬されます。

手順

  1. インフラストラクチャー内に存在する共有ディスクをディスカバーします。
  2. ディスカバーされた共有ディスクの固有のアクセス・ポイントのリストを作成します。 この情報は、同じ共有ディスクがマウントされているコンピューターをグループ化するために必要になります。
    1. ナビゲーション・ツリーで、 「分析」をクリックします。
    2. 右上のペインで、 「共有ディスク情報」を右クリックし、 「アクティブ化」をクリックします。
    3. 「結果」 タブを開きます。 「コンピューター名」列に、共有ディスクがマウントされているコンピューターがリストされます。 「リモート共有ディスク」列に、マウントされている共有ディスクのタイプ、アクセス・ポイント、およびディスクが特定のコンピューターでマウントされているパスに関する情報が示されます。
      「共有ディスク情報」分析の結果
    4. 固有のアクセス・ポイントのリストを作成します。
      • 各コンピューターにマウントされているディスクが 1 つだけの場合は、分析の結果を右クリックし、「テキストのコピー」をクリックします。 次に、リストをテキスト・エディターに貼り付け、アクセス・ポイントに関する情報のみが含まれるように、ファイルを編集します。 以下に例を示します。
        192.0.2.21:/file_server/shared
      • コンピューターに複数のディスクがマウントされている場合は、コンピューターをダブルクリックし、「共有ディスクの情報」セクションまでスクロールダウンします。
        複数の共有ディスク
        テキストをコピーしてテキスト・エディターに貼り付け、アクセス・ポイントに関する情報のみが含まれるようにファイルを編集します。 以下に例を示します。
        192.0.2.21:/file_server/shared
        192.0.2.22:/file_server/shared
        192.0.2.23:/file_server/shared
  3. 特定の共有ディスクがマウントされているコンピューターを含む BigFix® コンピューター・グループを作成します。 このグループは、ソフトウェア・テンプレートを作成するためにスキャンできる 1 つのコンピューターを簡単に指定するために使用します。
    1. コンピューターのグループ化を容易にするために、マウントされている共有ディスクのアクセス・ポイントに関する情報に基づいたコンピューター・プロパティーを作成します。
      1. 上部ナビゲーションで、 「ツール」 > 「プロパティーの管理」をクリックします。
      2. 使用可能なプロパティーのリストで、「リモート共有ディスク」を選択し、「カスタム・コピーの作成」をクリックします。 次に、「OK」をクリックします。
    2. 共有ディスクがマウントされているすべてのコンピューターが含まれたコンピューター・グループを作成します。
      1. 上部ナビゲーションで、 「ツール」 > 「新規自動コンピューター・グループの作成」をクリックします。
      2. コンピューター・グループの名前を指定します。 例えば、「Shared Disk 1」。
      3. 条件 Remote Shared Diskscontains<IP:shared_disk>を指定します。
        コンピューター・グループを作成するための条件
        共有ディスクが一部のコンピューターの IP アドレスと他のコンピューターのホスト名に基づいてマウントされている場合、 License Metric Tool はアクセス・ポイントのアドレスを統一しません。 したがって、コンピューター・グループの定義に条件 Remote Shared Diskscontains<host_name:shared_disk>を追加します。 あるいは、2 つの別個のコンピューター・グループを作成します。1 つは IP アドレスに基づくアクセス・ポイントで、もう 1 つはホスト名に基づくアクセス・ポイントです。
        コンピューター・グループを作成するための条件
        異なるタイプのオペレーティング・システムで稼働しているコンピューターに同じ共有ディスクがマウントされている場合、タイプごとにコンピューター・グループを作成します。 このようなグループを作成するには、コンピューター・グループの定義に条件 OScontains<operating_system>を追加します。ここで、 < operating_system> には、以下の値を指定できます。
        • linux
        • aix
        • sunos
        詳しくは、 共有ディスク上のソフトウェアの検出 (BigFix シナリオ)のシナリオ 3 を参照してください。
        コンピューター・グループを作成するための条件
  4. コンピューター・グループから、スキャンする 1 つのコンピューターを選択します。 このコンピューターでマウントされている共有ディスクでディスカバーされたソフトウェアに関する情報が、ソフトウェア・テンプレートとして使用されます。
    1. ナビゲーション・ツリーで、 「Fixlet とタスク」をクリックします。
    2. 右上のペインで、 「共有ディスクでのソフトウェア・スキャンの開始」を選択します。
    3. オプション: コンピューターに複数の共有ディスクがマウントされていて、そのうちの一部のみをスキャンする場合は、スキャンするアクセス・ポイントの URL を指定します。 そうしなかった場合は、マウントされているすべての共有ディスクがスキャンされます。
      各 URL を別の行に入力するか、URL をセミコロン (;) で区切ることができます。
      ヒント: URL が、「共有ディスク情報」分析によって返される URL と完全に同じであることを確認してください。
      選択した共有ディスクのみをスキャンしています
    4. オプション: スキャンが消費するプロセッサー・リソースの量を制限するには、 「CPU しきい値を使用してソフトウェア・スキャンを開始する」を選択します。 使用量の制限を 5 から 100 の範囲で指定します。 大きな値を指定すると、それに比例して使用量の制限が高くなります。
      例えば、75 を指定すると、スキャナー・プロセスはターゲット・コンピューターの処理能力を平均 75% 使用します。
      重要: しきい値を設定しても、CPU 使用量が常に指定値を下回ることは保証されません。 その値前後で変動し、その値を超過することも、下回ることもあります。 一時的なピークも予期されます。
    5. スキャンを開始するには、 「アクションの実行」をクリックします。 次に、 「適用可能なコンピューター」 > 「グループ別」を展開し、ステップ 3で作成したグループを選択します。 そのグループに属しているコンピューターのリストから、スキャンする 1 つのコンピューターを選択し、「OK」をクリックします。
      ヒント: いずれかのコンピューターに多数の共有ディスクがマウントされている場合は、このコンピューターをスキャンしてください。 そのようにすることで、複数の共有ディスクにインストールされているソフトウェアをディスカバーするためにスキャンするコンピューターが 1 つだけで済みます。 詳しくは、 共有ディスク上のソフトウェアのディスカバー (BigFix シナリオ)のシナリオ 2 を参照してください。
    6. オプション: スキャンの状況を確認するには、 「共有ディスクのソフトウェア・スキャンの状況」 分析をアクティブ化し、 「結果」 タブを開きます。

      いずれかの列に <multiple results>と表示されている場合は、スキャンされたコンピューターに複数の共有ディスクがマウントされていることを意味します。 各共有ディスクのスキャンの状況を確認するには、スキャンのタイプに固有の列にある結果の上にカーソルを移動します。 状況の横にある数値は、「スキャン対象ディスク」列の共有ディスクの番号に対応しています。 また、コンピューターをダブルクリックし、「共有ディスクのソフトウェア・スキャンの状況」セクションまでスクロールダウンすることもできます。

      「共有ディスク・ソフトウェア・スキャンの状況」分析の結果

      スキャンが終了すると、ソフトウェア・テンプレートが作成されています。

  5. スキャン対象コンピューターからのスキャン結果のアップロードを前にスケジュールしていない場合は、ここでスケジュールします。 コンピューターごとに 1 回だけアップロードがスケジュールされるようにしてください。
    1. ナビゲーション・ツリーで、 「Fixlet とタスク」をクリックします。
    2. 右上のペインで、 「ソフトウェア・スキャン結果のアップロード」を選択し、 「アクションの実行」をクリックします。
    3. ソフトウェア・テンプレートを作成するためにスキャンするコンピューターを選択し、 「OK」をクリックします。
  6. ソフトウェア・テンプレートを License Metric Toolで使用可能にするには、スケジュールされたインポートを待機するか、手動で実行します。
  7. License Metric Toolでコンピューター・グループを作成します。 このグループは、当該コンピューター・グループに属しているすべてのコンピューター上の共有ディスクでディスカバーされたソフトウェアを報告するために使用されます。
    1. License Metric Toolにログインし、 「管理」 > 「コンピューター・グループ」をクリックします。
    2. コンピューター・グループを作成するには、 「新規」をクリックします。
    3. コンピューター・グループの名前と説明を入力します。
      ヒント: BigFix コンソールおよび License Metric Toolで作成されたコンピューター・グループを簡単に相関させるには、両方のケースで同じ名前を使用します。
    4. グループに割り当てるコンピューターに応じてフィルターを指定し、 「作成」をクリックします。 BigFix コンソールからコンピューター・グループに基づくグループを作成するには、 Data Source Groupsin setを選択し、ステップ 3で作成したグループを選択します。
    5. 「タイプ」 セクションで、 「ソフトウェア・テンプレート」を選択します。
    6. そのグループに属しているすべてのコンピューターで共有するソフトウェア・テンプレートを選択します。 次に、 「作成」をクリックします。
      重要: 必ず、すべてのコンピューターが共有ディスクをマウントしているグループにソフトウェア・テンプレートを割り当ててください。 そうしないと、共有ディスクでディスカバーされたソフトウェアが、実際には当該ソフトウェアにアクセスできないコンピューターで報告されます。

次のステップ

共有ディスク上でディスカバーされたソフトウェアを確認するには、 「レポート」 > 「ソフトウェア分類」に移動します。 「構成」の上にカーソルを移動し、 「ビューの構成」をクリックします。 次に、フィルター From Software Templateequal toyesを追加します。

「詳細」列のリンクをクリックすると、ソフトウェアがインストールされている共有ディスクを確認できます。

共有ディスクの結果