PowerVM Edition の概要
PowerVM® Edition ハードウェア・フィーチャーのエディションについて説明します。
PowerVM Edition ハードウェア機能には、次のエディションが含まれています。
- PowerVM Standard Edition
- PowerVM Enterprise Edition
- IBM® PowerVM, Linux Edition
以下の表は、PowerVM Edition フィーチャーの各コンポーネント、各コンポーネントが含まれているエディションを説明しています。
コンポーネント | 説明 | エディション |
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Integrated Virtualization Manager (IVM) | ハードウェア管理コンソール (HMC) によって管理されない一部のサーバー上のVirtual I/O Server (VIOS) 管理区画のグラフィカル・インターフェースを使用できます。 |
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Live Partition Mobility | Live Partition Mobility を使用して、アクティブまたはアクティブでない AIX®、Linux、または IBM i 論理区画を 1 つのシステムから別のシステムにマイグレーションすることができます。 |
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管理 | HMC、IVM、および PowerVC などの管理ツールは、統合された論理ビューを使用してリソースを集約し、管理する上で役立ちます。 |
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Micro-Partitioning® テクノロジー | プロセッサーを 0.01 単位で区画に割り当て、複数の区画がシステムの処理能力を共用できるようにすることができます。ファームウェアがレベル 7.6 以降である場合は、マイクロパーティションは、プロセッサーの 0.05 として定義でき、プロセッサーの 0.01 の増分で変更できます。コア当たり最大 20 個のマイクロパーティションを作成できます。 |
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N-Port ID Virtualization (NPIV) | NPIV は、ファイバー・チャネル・ネットワークのための標準テクノロジーです。NPIV を使用することにより、複数の区画を 1 つの物理ファイバー・チャネル・アダプターの 1 つの物理ポートに接続できます。 |
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区画の中断および再開 注: ファームウェアがレベル 8.4.0 以降の場合、論理区画のための中断/再開機能は、POWER8® プロセッサー・ベースのサーバー上でサポートされます。
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実行中の AIX、Linux、または IBM i 論理区画をオペレーティング・システムおよびアプリケーションと一緒に中断できます。区画が中断されると、区画の状態は永続ストレージに保存され、その区画によって使用されていたサーバー・リソースは他の区画で使用できるようになります。 後の時点で、中断された区画およびそのアプリケーションの操作を再開できます。 |
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PowerVM Active Memory™ Sharing | PowerVM Active Memory Sharing を使用して、共用メモリー・プール内の複数の区画間でメモリーを共用することができます。 |
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PowerVP™ | Power Virtualization Performance (PowerVP) は、Power Systems™ 上で稼働している仮想化ワークロードに関する、詳細なリアルタイム情報を提供するパフォーマンス・モニター・ソリューションです。PowerVP を使用すると、仮想ワークロードがどのようにリソースを使用するのかを理解でき、パフォーマンス・ボトルネックを分析し、リソース割り振りおよび仮想化されたマシンの配置について確かな情報に基づいた選択を行うことができます。 |
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PowerVM NovaLink | PowerVM NovaLink は、PowerVM サーバー上にインストールできる、仮想管理用のソフトウェア・インターフェースです。PowerVM NovaLink により、重要なエンタープライズ・ワークロードを、拡張が容易な最新のクラウドで管理および展開することができます。PowerVM NovaLink を使用すると、PowerVM サーバー上で、素早く、しかも従来よりも低コストでプロビジョニングできます。 |
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リモート再始動 | リモート再始動は、論理区画向けの可用性の高いオプションです。エラーによりサーバー停止が発生した場合、リモート再始動向けに構成された区画を、別の物理サーバー上で再始動することができます。場合によっては、サーバーの始動に時間がかかることがありますが、その場合、リモート再始動機能を使用して、その区画の再プロビジョニングを高速で行うことができます。これは、障害が発生したサーバーを再始動してから該当の区画を再始動するよりも高速に行えます。 |
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共用プロセッサー・プール | 区画に優先順位を割り当てることができ、ハイパーバイザーがアプリケーションに必要な処理能力を割り当てます。この機能により、共用プールに割り当てられた区画間で自動的かつスムーズに処理能力のバランスを取ることができるため、スループットが向上して、プロセッサー・ベースのソフトウェア・ライセンス・コストを削減できる可能性があります。この機能は、POWER6®、POWER7®、および POWER8 のプロセッサー・ベース・サーバー上でサポートされています。 |
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共用ストレージ・プール | 共用ストレージ・プールは、クラスター内のすべての VIOS 論理区画への分散ストレージ・アクセスを提供します。VIOS のバージョン 2.2.0.11、フィックス・パック 24、Service Pack 1 では、同一の共有ストレージ・プールに接続される 1 つの VIOS 区画のクラスターのみを作成できます。 VIOS のバージョン 2.2.1.3 以降では、最大 16 個の VIOS 区画で構成されるクラスターを作成することができます。 |
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シングル・ルート I/O 仮想化 | シングル・ルート I/O 仮想化 (SR-IOV) は、1 つのシステム内で同時に稼働している複数の論理区画が Peripheral Component Interconnect Express (PCIe) デバイスを共有できるように、PCIe 指定に対して拡張機能を定義する PCIe 標準アーキテクチャーです。 このアーキテクチャーは、仮想関数 (VF) と呼ばれる PCI 関数の仮想レプリカを定義します。区画は、POWER Hypervisor™ またはバーチャル I/O サーバーなどの仮想仲介 (VI) を介さずに SR-IOV アダプター VF に直接接続することができます。これにより、VI を回避することによって、短い待ち時間と、より低い CPU 使用率が実現します。 |
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シン・プロビジョニング | シン・プロビジョニングは、アプリケーションまたはユーザーに割り当てられた未使用ストレージの量を減らす上で役立ちます。ストレージ・サブシステムの実際のスペースの割り振りは、データがディスクに書き込まれるまで据え置かれます。 |
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シック・プロビジョニング | シック・プロビジョニングは、仮想ディスク用のストレージ・スペースを予約予約し、これにより、ストレージ・スペースの不足が原因の障害が発生しないようにする上で役立ちます。 |
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VIOS | VIOS を使用して、複数のクライアント区画間でサーバー上の物理 I/O リソースを共有することができます。 |
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仮想ネットワーク・インターフェース・コントローラー・アダプター (vNIC) | シングル・ルート I/O 仮想化 (SR-IOV) 論理ポートが割り当てられている論理区画をマイグレーションすることはできません。この制約事項を切り抜けるために、仮想ネットワーク・インターフェース・コントローラー (vNIC) を論理区画に割り当てることができます。vNIC は、ネットワーク・インターフェースを提供するためにクライアント論理区画上に構成できるタイプの仮想アダプターです。各 vNIC クライアント・アダプターは、Virtual I/O Server (VIOS) が所有する SR-IOV 論理ポートによってバッキングされます。HMC がバージョン 8.6.0 以降、ファームウェアがレベル 8.6.0、VIOS がバージョン 2.2.5.0 以降の場合、専用vNIC は、バッキング・デバイスとして異なる物理ポート上に複数の SR-IOV 論理ポートを持つことができるため、同じ仮想 I/O サーバーによっても異なる仮想 I/O サーバーによってもホストすることができます。 |
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