World Market社、IBM Sterling Order Managementでeコマース変革の基盤を構築
World Market社の店舗に入店するのは、まさに宝の山に飛び込むような体験です。鮮やかな色、模様、光があなたを迎えてくれます。同社は、トレンドの家具、世界の食品やワイン、ユニークな室内装飾品、ギフトなど、世界中から集めたさまざまな商品を取り扱っています。
2012年のBed Bath & Beyond社による買収、2021年1月のプライベート・エクイティー企業による買収など、世界的・組織的な大きな変化を経てもなお、その特徴的でバラエティーに富んだサービスは、安定的に顧客を魅了してきました。
Omni Channel Solutions部門のシニア・マネージャーであるAbhijit Roy氏は、最も最近の買収が完了する直前、2020年の後半にWorld Market社に入社しました。当時、同社では、大部分が時代遅れとなっていたITインフラストラクチャー全体を評価し、デジタル・トランスフォーメーションに向けて準備を進められていました。なかでも、eコマース・インフラストラクチャーは、刷新すべきリストの最優先事項でした。
2021年5月、Roy氏はすぐに長期的なオムニチャネル近代化戦略の策定に着手しました。その戦略の中心は、発注から配送まで、注文と在庫を管理するための注文管理システム(OMS)でした。
「統合注文管理システムは、当社のオムニチャネル・トランスフォーメーションの核となるものです」とRoy氏は言います。「まずは、しっかりとした心臓が必要で、それがあってはじめて、eコマース、ERP、倉庫管理といった頭脳、手と足を活かすことができます。」
同社はOMSを導入していましたが、将来の成長に必要な拡張性と機能が欠けていました。例えば、顧客がオンラインで商品を購入した場合、その商品は2つの倉庫(東海岸と西海岸の倉庫)から発送されるとします。商品が顧客の手元に届くまでに、1週間以上かかる場合があります。店員、コールセンター担当者、顧客は在庫状況をリアルタイムで確認できませんでした。このシステムでは、顧客がオンラインで商品を購入して、近くの店舗で受け取ってもらう(オンラインで購入して店舗で受け取る(BOPIS))オプションに対応できませんでした。
また、システム上、近くの店舗から顧客の自宅に商品を発送することもできませんでした。さらに、顧客がオンラインで商品を注文したものの、2日後に店舗に来店して、そこで商品を確認して購入したいと思った場合、World Market社の販売員は、オンラインでの注文を店舗内の商品にそのまま適用することはできませんでした。顧客は店舗で商品を購入して、オンライン注文をキャンセルするか、配達後に商品を返品する必要がありました。
World Market社は、古いOMSに取って代わる、新しいソリューションを模索し始めました。にデジタル・トランスフォーメーションの基盤として、注文、在庫、フルフィルメントをネットワーク全体で一元的かつリアルタイムに可視化・管理できる、よりロバストなソリューションです。
World Market社は、eコマース・ストラテジーの開発と実践を支援してもらえるように、IBMビジネス・パートナーのNextuple社を迎え入れました。Nextuple社のカスタマー・ソリューション責任者兼共同設立者であるLaxman Mandayam氏によると、新しいOMSの選定プロセスは短期間で完了したと言います。World Market社の目標を達成するための唯一のソリューションである、IBM Sterling Order Managementの採用を決定しました。そのおかげで、既存のOMSシステムからIBMのシステムに移行するためのコストと、ロジスティクスを把握することに重点を置くことができました」
IBM® Sterling Order Managementソリューションには、コールセンター、インベントリーの可視化、エンゲージメント・コンポーネントが備わっています。これらを組み合わせることで、World Market社が必要としているオムニチャネルの注文処理機能が提供されました。
店舗のエンゲージメント・コンポーネントは、BOPISおよび店舗から発送機能をサポートし、店員が顧客の状況に基づいてアドオン・サービスを提供できる機能を提供します。さらに、在庫の可視化により、チャネル全体で在庫の供給と需要の動きをリアルタイムで管理できます。コールセンターは、カスタマーサービス担当者や顧客自身が電話で注文の発注、キャンセル、変更を行える単一のアクセスポイントを提供します。
決定が下されると、World Market社、Nextuple社とIBMのチームは、導入に向けたロードマップの作成に着手しました。IBMは、業界の専門知識とノウハウを提供し、World Market社の従業員のオンボーディングからデザイン・レビューの実施、ツールやベスト・プラクティスの推奨に至るまで、計画・導入段階からその後のステップにわたって、同社を支援しました。
3チームが最初に取り組んだのは、BOPISオプションを提供することでした。チームはスプリント方式で、段階的にソリューションを展開しました。まず最初に2店舗で試験的に稼動させ、その後24店舗に拡大し、最終的には、2022年2月までにWorld Market社の全242店舗で展開しました。導入開始からわずか4カ月後のことでした。展開に先立って、IBMがシステムの操作・使用方法について、主要な担当者にトレーナー・セッションを実施しました。
今回の導入までのスピードと効率に寄与したポイントがあります。まず、Nextuple社、World Market社、IBMが1つのチームとして機能し、高度に組織化された方法で連携したことです。また、クラウドベースのSaaS(Software as a Service)ソリューションとして、構成の多くが事前定義されていたことで、チームが統合とテストに集中できたことです。
さらに重要なのは、導入前と導入プロセス全体を通じて、チームが店舗のオペレーション・マネージャーから意見を収集し、機能と使いやすさが店員や運営担当者のニーズと一致していることを確認したことです。
BOPIS機能を店舗で実装した後にWorld Market社が目を向けたのは、店舗からの出荷を可能にすることです。この小売業者は、直送距離を短縮することで配送コストの削減と顧客注文の配送の迅速化を目指しました。この機能は2022年11月に最初に40店舗で導入され、その後2025年には102店舗へと拡大されました。
World Market社は今も、IBM Sterling Order Managementソリューションのさまざまなメリットを享受しています。「店舗への配送は、フェーズ1における大きな変革でした」とRoy氏は言います。「私たちは在庫、BOPIS、店舗への配送のワークフローを分離しました。これにより、店舗に商品が届けば、顧客は商品を受け取るまで14日間も待つ必要がなくなりました。今では、2、3日で手に入れることができます」。
2021年初頭にBOPIS機能が導入されて以来、顧客は配送コストを節約するために、BOPIS機能を利用することが増えています。「2022年の独立記念日からレイバー・デーまで、ソファーやガーデン・ファニチャー、寝室の家具など、店舗での受け取り注文がたくさんありました」とRoy氏は言います。「そして現在、eコマースの注文全体の67~68%でBOPISオプションが利用されています。新しいOMSなくしてはあり得ないことでした」。
「今では、店舗からの配送を行っています」と同氏は続けます。「バージニア州からロサンゼルスまでソファを配送する代わりに、ストックトンから顧客の自宅近くの店舗までソファを配送することができます。小型バンを使えば顧客の自宅に配達できるので、コストと時間を大幅に節約できています」
店舗スタッフやコールセンターの担当者は、インターフェイスを使用して、在庫と注文情報に即座に直接アクセスできるようになりました。在庫情報は常に更新され、店舗スタッフやオペレーション担当者はリアルタイムで確認できます。店舗スタッフは、商品をキャンセルしたり、再注文することなく、既存の注文を変更したり、料金を変更して、既存の注文に割引を適用することができます。
World Market社はまた、顧客がオンラインで在庫の確保をリクエストできる機能を追加しました。在庫の確保がリクエストされると、システム内で在庫情報が即座に更新されます。これは、カスタマー・サービスに大きな影響を与える小さな変更の一例にすぎません。
World Market社、Nextuple社とIBMの関係は依然として強固であり、ビジネスをスムーズに前進させ、新機能を模索するための定期的な電話会議を行っています。「素晴らしいパートナーシップです」とRoy氏は言います。「両社には、今後も当社のOMSプロジェクトに参加してもらいたいと思っています。eコマースの新しいステップを踏み出しています。最近では、新しいマイクロ・フロント・エンドや来年実施することになったコールセンターのモダナイゼーションなど、既存の店舗ソリューションのアップグレードの可能性について話し合いました」
このプロジェクトは、Nextuple社とIBMのパートナーシップをさらに強固なものにしました。「IBMとは、素晴らしい関係性を築いています」とNextuple社のCEO(最高経営責任者)兼共同創設者であるDarpan Seth氏氏は言います。「このIBM OMSソリューションを数年間にわたって扱っており、多くの顧客企業に導入し、成功を収めています。本当に信頼のできるソリューションです」。
「私たちは真のパートナーシップを結んでいます」と、Nextuple社のGTM& パートナーシップ担当責任者であるRitika Chaudhury氏も同意します。「数十億ドル規模の企業にメールを送信し、製品責任者に返信してもらえることに、クライアントが驚くことがあります。IBMからの支援がなければ、これほど成功していなかったでしょう」。
1958年に設立されたWorld Market社(ibm.com外部へのリンク)は、全米に240店舗以上を展開する小売チェーンです。同社は、カリフォルニア州アラメダに本社を構えています。
IBMビジネスパートナーのNextuple社(ibm.com外部へのリンク)は、小売業者、食料品業者、B2Bディストリビューターの在庫および注文管理のモダナイゼーションを支援する、専門的なITサービスおよびコンサルティング企業です。同社は、最新のシステム統合、AIを活用したカスタムソリューション、戦略的なインサイトを通じて、卓越した顧客体験の提供、業務の俊敏性向上、持続可能な成長の実現をサポートしています。
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2025年4月。
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