「あなたはロケットを手に入れてください。私たちは科学を担当します。」訪問者を迎える言葉として、このフレーズはマレーシアを拠点とするTIME dotCom本社ロビーに掲げられています。
これは、急速な変化を遂げる現代社会で成功するために必要とされるスピード、パワー、テクノロジーを顧客に提供するインフラストラクチャ、つまりエンジンの構築に専念する企業にふさわしいスローガンだと言えます。
TIME社は、総人口は6億5,000万人以上にもなる10カ国が参加する経済連合である東南アジア諸国連合（ASEAN）において、イノベーションと商業の推進力となるクラウド、データセンター、接続サービスを提供する地域のハイパースケール通信サービスプロバイダー（CSP）です。
TIME社は、過去10年間でGDPが2倍となり、経済規模が世界第12位から第5位にまで成長したASEANの急速な変化を強く後押ししてきました。同時に、ASEANにおけるテクノロジーへのアクセスと利用も急増しています。2010年から2019年にかけて、この地域のインターネット加入者数は200%以上増加しました。
労働時間の削減
TIME社は、サービス導入のための労力を最大80%削減します
大規模な運用
大規模な運用を維持するために必要とされる手作業を最大20分の1にまで抑えられます
成長を実現することだけでなく、その永続化をサポートすることを、TIME社はミッションとして掲げています。そのハイパースケール機能により今後に向けて有利な立場を確保しているものの、引き続き、時に予期せぬ形で要件は進化し続けるであろうことをTIME社は理解しています。
たとえば、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行はCSPへの圧力を強め、今後も続くであろう変化の必要性を高めました。急激な増加を遂げた在宅勤務者の数は、おそらくパンデミック前のレベルに戻ることはないでしょう。企業に関して言えば、ますます多くの組織がクラウドの導入を加速し、デジタル変革のスピードは猛烈なものとなりました。
B2C市場とB2B市場の両方において進化し続けるニーズを満たすということは、スピードと一貫性を最大化し、とどまるところを知らず成長するサービスのエコシステムへの最もアジャイルなアクセスを実現することを意味します。
TIME社は、ロケットを打ち上げるために必要とされる科学技術を洗練し続けることで、これを実現します。
TIME社は、ビジョンを掲げていました。ネットワークの柔軟性をさらに高め、オンボーディングの瞬間から最高の顧客エクスペリエンスを提供したいと同社は考えていました。2018年に、このビジョンの実現に向けた大きな一歩を踏み出します。マレーシア初の水平Network Functions Virtualizationインフラ（NFVI）を立ち上げ、顧客にオンプレミスまたは仮想化ネットワークセットアップのいずれかの選択肢を提供したのです。2019年、TIME社は、顧客ライフサイクル管理を運用するためにIBM自動化テクノロジーを採用した最初のマレーシア企業となりました。
現在、TIME社はこのビジョンを完遂するため、ネットワーク上の自社制御におけるAI搭載型の自動化とアジリティを推進することにより顧客に提供する柔軟性の最大化を目指しています。同社はこれを、包括的なサービス・オーケストレーション・ソリューションによって実現します。
TIME社の最高技術責任者であるAng Thing Jiun氏は次のように説明しています。「私たちは、完全に自動化されたライフサイクル管理を実現することにより、当社サービスにおけるアジリティと柔軟性を最新化します。NFVIとサービス・オーケストレーションの実装により、当社の顧客はネットワーク計画、実装、運用、さらには予算計画などにおける柔軟性を獲得することができます。」
適切なオーケストレーション・ソリューションを特定するため、TIME社は複数の企業から概念実証を募りました。
その1つが、IBMのビジネス・パートナーであるPersistent Systems社でした。Persistent社は、すでにTIME社と数年間にわたる協働を通してネットワーク監視ソリューションの実装を支援していたため、前述のビジョンを深く理解していただけでなく、効果的なソリューションを提案する準備ができていました。
Persistent社の世界各地販売担当の上級副社長であるMark Kelemen氏は次のように説明しています。「より多くの企業顧客を受け入れてネットワークを拡大する中、TIME社は、規模の拡大とネットワーク標準への準拠に役立つソリューションを必要としていました。」
Persistent社のチームは、現在IBM Cloud Pak® for Network Automationの一部となっているIBM® Agile Lifecyle Managerソフトウェアに基づくソリューションを提案しました。
「ゼロ・タッチのネットワーク自動化は可能です。そのためには、運用プロセスの標準化とデジタル化、適切なソフトウェアによる管理とオーケストレーション、そしてさらに重要なのは、飛躍に向けたビジョンと勇気が必要となります。」と、Kelemen氏は述べています。
TIME社には、このビジョンと勇気がありました。最終的に、同社はPersistent社とIBMソリューションを選択して前進することを決め、CSP業界でネットワーク自動化テクノロジーを早期に導入した企業の1つとなりました。ソリューション設計からシステム統合およびカスタマイズに至るまで、TIME 社の成功を確実にするために、Persistent社はエンドツーエンドのサービスを提供しました。「成長痛はありましたが、IBM製品およびサポートチームと緊密に連携することで、ソリューションの機能が確実にTIME社の要件を満たすよう私たちは努めました。」このようにKelemen氏は述べています。
新機能は、次の3つの領域に対応しています。
自動化されたエンドツーエンドのサービス・ライフサイクル管理：TIME社は、物理ネットワークと仮想ネットワークにまたがるサービスを自動的にプロビジョニングし、柔軟なスケールイン／アウト（仮想マシンやその他のリソースの追加／削除）およびスケールアップ／ダウン（メモリ、CPU、ストレージ容量の調整）が可能です。
顧客向けのセルフサブスクリプションおよびアクティベーションサービス：動的なサービスチェーンにより、個々の顧客のニーズに合わせてサービスを効率的に調整できます。
レジリエンスを高める閉ループ操作：自動修復と使用量ベースのAuto-Scalingにより、手作業の労力を最小限に抑えながら安定性とパフォーマンスを維持できます。
「サービス導入の労力を約80%削減し、大規模な運用を維持するために必要とされる手作業を約20分の1にまで減らします」と、Ang氏は述べます。
これらの数字は、当然のことながら、より迅速なデプロイメントと市場投入のスピードを意味します。自動化が進むということは、ヒューマンエラーのリスクが減るということです。何よりも重要なのは、これらの改善が顧客体験の強化に役立つということです。TIME社は、必要とされる帯域幅と安定性、および求められるサービスの提供を継続し、正確なタイミングで正確なサービス内容に顧客がアクセスできるということです。一方で、TIME社もまた、より多くの顧客を追求してオンボーディングする能力を高めてきました。
「NFVI機能を備えたエンドツーエンドのエコシステム上のネットワーク自動化により、大規模なワークフローを体系的に実行できるようになります。これをセットアップすることにより、お客様はデジタル・トランスフォーメーションの取り組みにおいてスピードと効率を高めることができます。TIME社とその顧客にとって、その取り組みは現在も続くものです。「今後も、当社のネットワークをさらに強化し、クライアントに提供するサービスとエクスペリエンスを改善するために、新しいテクノロジーの探索と評価を継続していきます」と、Ang氏は述べています。
TIME社（ibm.com外部へのリンク）はマレーシアに本社を構える電気通信プロバイダーで、ASEAN全域の顧客に国内およびグローバル接続、データセンター、クラウド・コンピューティング、そしてマネージドサービスを提供しています。TIME社のビジネスは、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナム、カンボジアにまたがる光ファイバー・ネットワーク資産により支えられています。TIME社のネットワークは同地域外にも拡張されており、複数の海底ケーブルシステムのステークを介して国際接続を提供しています。
世界各地に14,000人の従業員を擁するIBMのビジネス・パートナー、Persistent社（ibm.com 外部へのリンク）は、デジタル・ビジネスの加速化、企業のモダナイゼーション、およびデジタル製品のエンジニアリングを30年以上にわたり提供してきたグローバル・ソリューション・リーダーです。Persistent社は、通信およびメディア企業による顧客体験の再定義、デジタルコンバージェンスの活用、新しいビジネスモデルの立ち上げを支援してきた豊富な経験を有します。
法務
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2021年8月アメリカ合衆国で制作
IBM、IBMロゴ、ibm.com、IBM Cloud Pakは、世界の多くの国々で法的に登録されているInternational Business Machines Corp.の商標です。その他の製品名およびサービス名はIBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの商標の最新リストは、Web 上の「著作権および商標情報」（ibm.com/legal/copyright-trademark）で入手できます。
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記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。