サイバー攻撃は驚くべき変化を遂げています。専門家は、自動攻撃からよりハイブリッドなアプローチへと移行する傾向にあると見ています。この方法では、自動化を使用して組織の最も弱いセキュリティー・リンクを見つけ、人間の介入によってネットワークを突破して障壁を打ち破ります。
サイバー攻撃で唯一変わっていない側面は、最大限のスピードで脅威を特定し軽減する必要性です。
Sophos社の世界クラスの防御ツールとサービスは、組織が迅速に対応し、攻撃者を排除し、損害を修復できるように支援します。実際、150か国以上、50万社を超える組織と数百万の消費者が、保護目的で同社のソリューションを利用しています。また、IBM® B2B Integration SaaS技術により、Sophos社は重要なサイバーセキュリティー・ソリューションの注文をより迅速に処理できるようになりました。
Sophos社は、多層チャネルを通じて独占的に製品を販売しています。世界中の販売代理店ネットワークを利用して、世界中の販売店からの注文を中継します。注文を迅速かつ正確に処理することが重要です。組織がセキュリティー・ソフトウェアを購入する場合、ほとんどが、できるだけ早く購入したいと考えます。
Sophos社のITアプリケーション担当シニアディレクターであるRachel Lacy氏は次のように詳しく述べています。「チャネルにとって本当に重要なのは、シームレスな購入者エクスペリエンスです。EDI(電子データ交換)で販売代理店と連携するとき、私たちは摩擦を減らし、注文をより迅速に処理するよう努めています。また、当社への注文も簡単なメカニズムで提供したいと考えています。」
以前まで、販売代理店は電話、電子メール、またはファックスで注文を送信しており、その後、注文処理チームがそのリクエストをSophos社の注文管理システムへ再入力していました。手動プロセスは時間がかかるだけでなく、Sophos社と販売代理店による注文状況の把握もしづらい状況になっていました。注文量が増加するにつれ、同社はチームの処理能力がもうすぐ限界に達してしまうことに気づき、そうなれば、成長が遅れる可能性もあったのです。
Sophos社の注文管理担当ディレクターであるPaul Warren氏は次のように付け加えています。「注文の追跡と処理に膨大な時間と労力がかかるだけでなく、手作業によるアプローチでは、人為的なミスがプロセス上で起こり、遅延を引き起こすリスクが常にありました。当社の長期的な成長をサポートするには、取引先とのコミュニケーションをより迅速かつ効率的に行う必要があったのです。そこで、プロセスを自動化する方法を探しました。」
注文処理が80%高速化
すべてのEDIトランザクションの90%を24時間以内に完了
Sophos社は、IBM Sterling B2B Integration SaaS技術のプレミアム・エディションを選びました。マッピングおよび実装を支援する専任のプロジェクト・エグゼクティブとともに、このソリューションを使って取引ネットワーク全体にクラウドベースの接続を提供しています。
「意思決定プロセスの早い段階で、導入時間を短縮するにはクラウドベースのソリューションが最良の方法であると判断しました」とWarren氏は振り返ります。「私たちが検討したすべてのプロバイダーの中で、B2B統合分野ではIBMが明確なリーダーであると感じました。IBM Sterlingは、当社の世界中の販売代理店が求めるEDI標準プロトコルと暗号化プロトコルに対応しているだけでなく、拡張性も提供してくれました。当社のビジネスが成長するにつれて、このプラットフォームなら当社のニーズを継続的にサポートしてくれるという確信を得たのです。」
Sophos社はIBMと連携して、発注書、販売時点管理(POS)、注文確認書、請求書のB2Bワークフローをサポートするため、Sterling B2B Integration SaaSソリューションを構成しました。
「間違いなく、IBMのおかげで、オンプレミス・ソリューションを構築する場合よりもはるかに速くB2Bワークフローを自動化できました」とWarren氏は言います。「Sterling B2B Integration SaaSのおかげで、単独でやっていたら何年もかかったかもしれないことを、数カ月で達成することができました。」
B2Bの主要なワークフローを自動化することで、Sophos社は時間のかかる手作業から社員を解放し、増加する注文量に対応するために必要な余裕を生み出しています。
現在、Sophos社はIBMプラットフォームを使用して、最大規模のグローバル・ディストリビューター20社と毎月平均5万件のドキュメントをやり取りしています。注文の処理は以前より80%速くなり、また、注文を受けてから完了するまでの平均時間は50%短縮しました。すべてのEDIトランザクションの90%はわずか24時間以内に完了します。
「現在、EDIの注文は当社の年間売上高の60%以上を占めています」とWarren氏は言います。「そして、これらの取引のほとんどでは、私たちのチームによる手動の関与がほとんど、またはまったく必要ないため、プロセスに人的エラーが入るリスクが大幅に軽減されています。」
このソフトウェアは、B2Bドキュメントフローの自動化に加えて、トランザクションのライフサイクルをリアルタイムで可視化します。問題をより迅速に特定して解決することで、購入プロセスがより簡単かつシームレスになります。
Lacy氏は次のように説明します。「電子メールで注文を受け付けた場合、それは単なるフリー・テキストのときもありますし、注文書が添付されているかもしれません。受信したデータが注文を正常に処理するために必要なものであることを検証するための制御などは何もありません。そして、メールを追跡することは絶対に不可能です。」
彼女はこう続けます。「Sterlingプラットフォームの大きなメリットの1つは、受信するデータを検証できることです。販売代理店は、注文に問題があるかどうかをすぐに知ることができるため、事前に修正することができます。また、どのメッセージが正常に受信されているか、拒否された数を比較することもできます。Eメールでの注文では、そのようなことは一切できません。Sterlingはそのフィードバックループに一役買っています。データが手際よく流れることが全員の利益になるため、好循環が生まれます。」
Sterlingテクノロジーの導入以来、Sophos社の小規模販売代理店の多くは、EDIが費用対効果の高い選択肢となる規模にまで成長しました。その結果、オンボーディング数は増加しています。
「世界中の企業と消費者は堅牢な情報セキュリティーを必要としています。そして私たちは新たな機会を捉える準備をしておく必要があります」とWarren氏は結論づけています。「IBM Sterling B2B Integration SaaSのおかげで、当社は年々成長し続けるために必要な注文処理能力を備えることができています。」
Sophos社(ibm.com外部リンク)は、MDR(Managed Detection and Response)やインシデント・レスポンス・サービス、エンドポイント、ネットワーク、電子メール、クラウドのセキュリティー・テクノロジーなど、先進的なサイバーセキュリティー・ソリューションの世界的リーダーである革新的な企業です。最大規模かつ専業サイバーセキュリティー・プロバイダーの1つであるSophos社は、世界中で50万を超える組織と1億人を超えるユーザーを、アクティブな敵対者、ランサムウェア、フィッシング、マルウェアなどから守っています。Sophos社のサービスおよび製品は、クラウドベースのSophos Central管理コンソールを通じて接続され、同社のクロスドメイン脅威インテリジェンス・ユニットであるSophos X-Opsによって強化されています。Sophos X-Opsのインテリジェンスには、Sophos Adaptive Cybersecurity Ecosystem全体を最適化します。このエコシステムには、顧客、パートナー、開発者、その他のサイバーセキュリティー・ベンダーや情報技術ベンダーが利用できる豊富なオープンAPIセットを活用した一元化されたデータレイクが含まれます。Sophosは、フルマネージドのターンキー・セキュリティー・ソリューションを必要とする組織に対し、サービスとしてのサイバーセキュリティーを提供します。お客様は、Sophos社のセキュリティー運用プラットフォームを使用してサイバーセキュリティーを直接管理したり、脅威ハンティングや修復といった同社のサービスを社内チームに補完してハイブリッドなアプローチを利用したりすることもできます。Sophos社は、自社製品を世界中の再販パートナーおよびマネージド・サービス・プロバイダー(MSP)を通じて販売しており、英国オックスフォードに本社を置いています。
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2022年12月
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