財務報告での「革命」によってより迅速で深いインサイトを実現
Solar Coca-Cola社の新しい経営モデルは持続的な統合計画プラットフォームを活用して成功を収める
工場内の機械で動き回る缶
ブラジルで、最近のある朝、国内で2番目に大きく世界でも15番目に大きいコカ・コーラのボトラーであるSolar Coca-Cola社の上級幹部は、いつものように大口の取引先を訪問していました。今後のビジネスについて説明するための訪問でしたが、避けられないこととして取引価格の話題になりました。そのときに、その幹部はつい最近まで夢に見ることしかできなかったことを実行しました。スマートフォンを使い、その顧客との取引の最新の実質利益データを取得したのです。

この幹部が驚いたのは、そのタイムリーさと利便性だけではありませんでした。SKU、パッケージング、その他のいくつかの変数を用いた精細なレベルにより、間違いなく「情報に基づいた」話し合いができました。

しかし、以前からそうだったわけではありません。ここからはすべてがどのように始まったかについてのストーリーです。

ブラジル北東海岸のフォルタレザにあるSolar本社を拠点としているHermeson Anibal Marques氏は、財務部門の十数名から成るチームを率いており、その任務はチームを頼りにする多くの意思決定者に数値のレポートを提供することです。レポート作成分野で10年のベテランであるMarques氏は、他の誰よりも、Solarの財務報告が驚くほどの短期間にどれほどの進化を遂げたかを語ることができます。

「会社のある種のレポート作成ハブとして、社内の多くの情報源から財務情報を収集し、それを一連のスプレッドシート・ベースのモデルを通じて、計画や予算編成などに適した高度にカスタマイズされた“スライス”に変換することが私たちのチームの仕事でした」とMarques氏は説明します。「多くの作業でさまざまな意思決定シナリオのシミュレーション実行が含まれていましたが、ほとんどすべてを手動で行っており、実行にはかなりの時間がかかりました。」

作業時間を25%短縮

 

スプレッドシートでの手動のモデリングを排除することで、部門の作業時間を25%以上短縮

10倍に増強

 

従業員数を増やさず全体的なレポート作成の出力を10倍に増強

既存のシステムでは、複雑になってしまったデータのレポート作成とモデリングに対応できませんでした。展開しているビジネスの複雑さに対応できる計画ツールが必要でした。 Hermeson Anibal Marques氏 シニア財務マネージャー Solar Coca-Cola社
ゲームチェンジャー的インサイトを活用した新しい経営モデル

単なる1つの曲がり角であったのではなく、変化の必要性に応えるよう求める力が長い間蓄積されていました。たとえば、Solar社は市場での存在感を拡大し、市場シェアを獲得するために、何カ月にもわたってブラジル国内の他のボトラー会社を買収していました。この拡大と並行して、Solar社は事業のさらなる分散化にも取り組んでおり、州レベルの18の部門の取締役が経営上の決定と収益性について責任を負っていました。このモデルを成功させるためにSolar社は、計画と意思決定のために高レベルの精細さでスライスした適切なデータを、分散した各部門で利用できるようにする必要がありました。

問題は複雑さであったとMarques氏は言います。「既存の(スプレッドシートベースの)システムでは、かなり複雑化していたデータのレポート作成とモデリングには対応できないということで大方の意見は一致していました」と彼は説明します。「システムを適応させることは無理と分かっていましたし、信頼していたソリューション・プロバイダーもその意見に同意していました。ビジネスの複雑さに対応し、アジリティを実現する障壁を取り除くことができる計画ツールが必要でした。」

Marques氏の言葉によれば、プロバイダーのCTI Global社(意思決定支援ソリューションを専門とするIBMビジネス・パートナー)は、Solar社との長い取引関係において、より多く、より優れた、より速いデータへの需要が着実に高まる中で、重要な局面で財務チームを支援することで信頼を築き上げてきました。Marques氏とチームが別の重要な地点にいる今、Marques氏は最も必要としている分野にCTI社の深いプロセス知識が理想的であると考えました。それはテクノロジーではありませんでした。「私たちが本当に求めていたのは、特定のビジネス上の意思決定に最も関連性の高いデータを提示する場合のベスト・プラクティスが分かっている、財務プロセスレベルの専門知識でした」とMarques氏は言います。「CTI社はそのような専門知識を持っていました。ただしそれと同じくらい重要であったのは、私たちのチームが自力でそれを扱えるようになることに全力で取り組んでくれたことです。」

大きく言えば、Solar社はCTI社に対して、会社の計画と意思決定に非常に重要である財務シミュレーションを実行するプロセスの最適化を求めていました。これは、プロセスがさらに高速で正確になるだけでなく、Solar社のさまざまな事業部門による分散分析がより柔軟にサポートできるようになることを意味します。

実装の観点から見ると、このようなシステムの構築には2つの課題がありました。1つは、CTI社の実績に頼ることが不可欠であると判明した分野ですが、Solar社の最重要であるビジネス上の意思決定を適切に形成するために、適正な財務データ要素の使い方を知ることでした。それが単純なことのように思えるのは、ただ1つの意思決定をシミュレートするために動的で相互依存しているすべての要素の複雑さを考慮するまでのことであるとMarques氏は言います。「単一の市場での単一のSKUの価格変更がマージン、税引き後利益、キャッシュ・フローにどのような影響を与えるかをシミュレートする場合、非常に複雑な因果関係を示す財務モデリングで、実際のデータを使って非常に細かいレベルで仮定をテストできなければなりません」と彼は言います。「そうであるからこそ、ボトリング・プロセスの財務上の重要な要素に関する確かな経験がそれを正しく実施するための絶対的な前提条件となります。」

もう1つの大きな課題は、Solarが目指している分散型意思決定のタイプに直接関係しています。CTI社の業務執行役員であるFrancisco Loschiavo Neto氏は、基本原則は単純であるが、実行は決して簡単ではないと述べています。「プランナーやディレクターが州レベル、さらには顧客レベルでシミュレーションを実行する場合、企業全体への影響を確認することと、信頼できる唯一の情報源を持つことは絶対に不可欠です」とLoschiavo氏は言います。「持続的な統合計画はスプレッドシートのアプローチでは処理できないものであり、IBM Planning Analyticsが他のどのソリューションよりも優れていると確信しています。」

約10倍の情報とより深いインサイトを社内ユーザーに提供できるようになりました。Planning Analyticsの新しいレポート作成機能により、財務分野では一種の「革命」が起こりました。 Hermeson Anibal Marques氏 シニア財務マネージャー Solar Coca-Cola社
財務報告における「革命」

5カ月強で、CTI社はSolar社の財務チームと緊密に連携して、統合計画ソリューションを設計し実装しました。現在、Solar社はそのソリューションを独自に実行し保守しています。プロジェクトの中心的なタスクの1つは、IBM® Planning Analyticsを、Solar社が財務報告に長年使用してきた既存のIBM® Cognos Analyticsプラットフォームと統合することでした。並行して、CTI社の別のチームはあらゆる面のユーザー・エクスペリエンスの設計に重点的に取り組み、その取り組みはエンド・ユーザーに表示されるデータ要素から計画ダッシュボードのレイアウトにまで及びました。

知識移転フェーズの一環として、プロジェクトの最終段階で、財務チームの指定メンバーが、Planning Analyticsプラットフォームの中核となるビジネス・ルール機能の使用方法を学びました。これはMarques氏に言わせれば、システムを毎日使用する、氏の言うところの「財務の強者たち」の専門知識にまさにうってつけのアクティビティでした。「必要に応じてシステムを適応できるという自分の技量を信頼できることで、かなり大きな柔軟性が得られます。それはチームがより効率的で生産性が高いということを意味します」とMarques氏は主張します。

おそらく効率的であることの最も明白な証拠は、Marques氏とそのチームがもはや、複数のソースからデータをまとめて抽出し、スプレッドシートに読み込み、低速でエラーが発生しやすいモデルを実行するという手法をとっていないことに見られます。Marques氏はこう述べています。「チーム全体として、以前にスプレッドシートのレポート作成に費やしていた時間を毎月5日から7日程度省けるようになりました。また、全体的なアウトプットの点では、同じ人数のままで約10倍の情報とより深いインサイトを社内ユーザーに提供できるようになりました。Planning Analyticsの新しいレポート機能により、財務分野では一種の「革命」が起こりました。」

データ駆動型の文化が根付いて定着する

また、革命的な影響は企業のあらゆる部門とあらゆる管理レベルに広がり、Planning Analyticsによって生成されたインサイトにより、従業員は複雑な意思決定をより短時間でさらに確信を持って行うことができるようになりました。計画データの革命により、ゆっくりとしかし確実に新しい意思決定文化が全社的に形成し直されているとMarques氏は確信しています。「当社ではより多くの従業員が興味を持つという段階を通り越し、今ではますますそれを求めているという状況です」と彼は言います。

Solar社の計画トランスフォーメーションの次の章は現在、バリュー・チェーンのサプライ・サイドで展開されています。Planning Analyticsの“what-if”機能を使って、商品価格、税金、為替レートといった外部コスト要因の変化が、価格ポリシーだけでなく、需要水準、在庫、生産計画にどのような影響を与えるかを確認することが当面の目標であると、Marques氏は説明します。「これは非常に詳細で複雑な作業ですが、柔軟で適応しやすいビジネス・ルールがあればはるかに簡単になります」と彼は言います。

中南米、そして実際には世界最大のコカ・コーラ・ボトラー会社の1つであるSolar社は、その分散化傾向によって現地での意思決定の価値を強く支持するようになっています。新しいPlanning Analyticsソリューションにより、この企業はシミュレーション・ベース分析の力を事業に導入できるようになり、かつてない機敏さを獲得しています。

 

 

    Solar Coca Colaのロゴ
    Solar Coca Cola社について

    ブラジルのフォルタレザに拠点を置くSolar Coca-Cola社(ibm.com外部へのリンク)は、ブラジルで2番目に大きく、世界で15番目に大きいコカ・コーラのボトラーであり、ブラジルの北部と北東部に13の工場があります。Solar社は15,000人以上の従業員を擁し、Coca-Cola社のポートフォリオからの350以上の製品の製造と流通を担当しています。年間売上高は約96億レアルで、ブラジル全土で2,500万世帯にリーチしています。

    CTI Global社のロゴ
    CTI Global社について

    1992年に設立されたCTI Global社(ibm.com外部へのリンク)は、企業経営を専門とする会社であり、財務および統制計画における豊富な経験を持ち、ビジネス、財務、テクノロジーの知識を結集させています。経営幹部が戦略的および経済的シナリオのシミュレーションを行うのに役立つ、中規模および大規模企業向けの意思決定ソリューションを開発しています

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    脚注

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    2023年6月。

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