イタリア最大の石油会社の1つであるQ8 Italia社は、全国でサービス・ステーションと給油ステーションを運営しています。その姉妹会社であるQ8 Northwest Europe 社は、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクで事業を展開しています。両組織は、ヨーロッパ、中東、アジアで事業を展開するKuwait Petroleum International社の子会社です。
営業地域が非常に広範囲に及ぶため、標準化を一つの統合プラットフォームで行うことは困難でしたが、そのような取り組みが運用の効率化と開発コストの削減に役立つことは明らかでした。Rischia氏とBove氏は、理由は異なりますが、IBM Cloud Pak for Integrationが標準化に適したプラットフォームであると考えていました。
Rischia氏にとって重要なメリットは、強度と安全性でした。「当社ではこのプラットフォームをIBM® DataPower® Gatewayと組み合わせて導入しました。新しいプラットフォームではAPIが外部に公開されるため、セキュリティが重要です。DataPowerは、競合他社と比較して、セキュリティの観点から見て、おそらく当社にとっては最大の価値があると思っています。」
Bove氏にとって、柔軟性が重要なポイントでした。「当社は多様性のある組織です」と彼は述べています。「プロセスの標準化を保証する必要がありますが、イタリア市場は北西ヨーロッパ市場とはかなり異なるため、ある程度の柔軟性も必要です」と彼は述べています。
Q8 Italia社のチームは、IBM Cloud Pak for Integrationを使用して、3つの個別の APIカタログ (Q8 Italia社用、Q8 Northwest Europe社用、Kuwait Petroleum International社用) を作成できました。これにより、同グループ会社の3事業部門すべてが、それぞれの特定市場内で機能できるAPIを開発することになります。
Q8 Italia社では、この作業は企業間(B2B)および企業対消費者間(B2C) 取引のためのデジタル決済プロセスを構築するところから始まりました。同時に、同社は、企業や個人の顧客が携帯電話で支払いができるようにするモバイル・アプリの開発も進めています。このソリューションは、Q8 Italia社のロイヤルティ・プログラム・アプリである Club Q8とも統合されます。
Rischia氏は次のように述べています。「当社は、アプリを通じてクライアントが利用できるサービスの数を増やし始めています。このようなサービスがバックエンド・システムとやりとりするには、APIがより高速で適切な方法です」