レガシー・インストーラーがモダナイゼーションの障害となった際、Migrato社はIBM Bobを活用して、将来のJavaアップグレードに向けたよりスムーズな道を切り開きました。
多くの企業にとって、モダナイゼーションにおける課題は思いがけない場所で発生します。企業の非構造化コンテンツの分析、インベントリー作成、クレンジング、移行を支援するオランダのソフトウェア会社Migrato社にとって、その障害は主要なアプリケーションや業務プロセスではありませんでした。それはソフトウェア・インストーラーでした。
Migrato社のソフトウェア・スイートであるMICC(Migrato Intelligent Content Classifier)は、Java 8で記述された10年前のインストーラーに依存していました。このインストーラーは、MICCスイート全体のアプリケーションのインストールや更新を行うという、限定的でありながらも重要な役割を果たしていました。しかし、Java 8に依存していたため、Migrato社はそれを用いてJavaランタイムをスムーズに置き換えることができませんでした。アップグレードを提供するために設計された仕組み自体が、JavaベースのプラットフォームをモダナイズするというMigrato社のより広範な取り組みにおいて、最初の障害となっていたのです。
MICC Managerとインストーラーは連携して、ライセンス管理、サーバー接続、アプリケーションへのアクセス、ソフトウェア・アップデートを管理していました。顧客環境を手動で更新することは、運用作業の負担を増やし、アップグレードの調整をより困難にするものでした。JavaおよびPythonに強みを持つ6名の開発チームを擁するMigrato社は、インストーラーの既存の動作や顧客体験を維持しながら、ランタイムへの依存関係を解消したいと考えていました。同社は、顧客が使い慣れている体験を損なうことなく、将来のモダナイゼーションに向けた道を切り開く実用的なアプローチを模索していました。
数週間を要すると見込まれていたJava 8からC++へのインストーラー移行の完了
変換の計画およびIBM Bobによる初期C++実装の生成
インストーラーの動作に必要とされ、将来のJavaアップグレードに向けた独立したデプロイメント・パスを構築
インストーラーを理由にMICCスイート全体を書き換えるのではなく、Migrato社は将来のJavaアップグレードの障壁となっていた最初の障害を取り除くことに注力しました。インストーラーをC++で再構築することで、同社は起動にJava仮想マシンを必要としないネイティブ・アプリケーションを作成し、MICCコードベースの残りの部分はJavaのまま維持できるようにしました。このアプローチにより、既存のユーザー・エクスペリエンスを維持しつつ、より広範なプラットフォーム・モダナイゼーションに向けた実用的な基盤を確立しました。Migrato社がバックグラウンドでインストーラーのモダナイゼーションを進める間も、顧客は使い慣れたMICC Managerの操作感でアップデートの管理を継続することができました。
IBM® Bobを活用し、チームは「計画・実装・検証」のアプローチに従いました。既存のインストーラーを移行の基準(リファレンス)とし、開発者がC++でアプリケーションを再構築する際にも確立された動作を維持できるよう役立てました。IBM BobはJavaコードを分析してC++のプロジェクト構造を提案し、依存関係をマッピングした上で、開発者が設計アプローチをレビューして承認した後に新たな実装を生成しました。
その後、チームは元のアプリケーションの動作と照らし合わせて、新しいインストーラーの検証を行いました。開発者は生成された実装をレビューし、セキュリティーに関わる機能を確認した上で、既存のテストを再利用して互換性を検証しました。テストによってインストーラーとMICC Managerとの間のタイミングの問題が判明した際、チームはIBM Bobを活用して問題の特定と実装の調整を行い、インターフェース・テストが引き続き合格することを確認しました。この取り組みを通じて、アーキテクチャーの決定、依存関係の選択、および検証に関する責任は一貫して開発者が担いました。
Migrato社は、数週間を要すると見込まれていたプロジェクトをわずか3日で完遂しました。1人の開発者がIBM Bobを活用することで、計画立案からコード生成までを1日未満で完了し、レビュー、テスト、統合検証を含めた移行作業全体を3日間で終えることができました。このアプローチにより、Migrato社の6名の開発チームは、アーキテクチャーの決定、セキュリティー・レビュー、最終検証の主体性を維持しながら、不慣れなC++への移行を完了することができました。
その結果、Javaランタイムから独立して動作しながらも、元のJavaアプリケーションの動作を維持する実用的なインストーラーが完成しました。インストーラーが更新対象の環境に依存しなくなったため、あらかじめ個別のランタイム・アップグレードを行うことなく、Javaベースのコンポーネントやパッケージ化されたランタイム・アップデートをデプロイできるようになりました。インストーラーがバックグラウンドでデプロイメント作業を処理する間も、顧客は使い慣れたMICC Managerの操作感でアップデートの管理を継続できます。
レガシー・インストーラーの課題から始まった取り組みは、将来のモダナイゼーションを加速させる絶好の機会となりました。デプロイメントにおけるボトルネックが解消されたことで、Migrato社は顧客が使い慣れている体験を維持しながら、Javaモダナイゼーション戦略を推進するための実用的な道を切り開きました。
2014年に設立され、オランダのストライエンに本社を置くMigrato社は、文書、PDF、スキャン記録、電子メール、チャット・メッセージなどの非構造化コンテンツの分析、インベントリー作成、クレンジング、移行を支援する企業です。カスタム構築のソリューションを活用し、非構造化情報を従業員や業務プロセスに価値をもたらす実効性のある洞察へと変換します。
© Copyright IBM Corporation. August, 2026.
IBM、IBMのロゴ、およびIBM® Bobは、世界中の多くの国で登録されたIBM Corp.の商標です。
記載されている事例は参考例です。実際の結果はお客様の構成や条件によって異なるため、一般的に予測される結果を提示することはできません。