meemooはフランドル政府から資金提供を受け、フランドルの歴史の保存に注力している非営利団体です。ゼネラル・マネージャーのNico Verplancke氏はこう説明します。「私たちは、フランドル地方の公共放送局や地方放送局、パフォーミング・アート・センターやその他の文化遺産施設を含む約160のメディア組織と協力して、歴史的コンテンツのデジタル化に取り組んでいます。劇場のパフォーマンスからストライキの画像、1940年代の演説の映像まで、あらゆるものが含まれます。非常に多様な資料のセットです」

それは非常に大規模な資料のセットでもあります。meemooのアーカイブにはすでに約19PB のデータが含まれており、その数は毎年約2PBずつ増えています。Meemooは、フランドルの市民がさまざまな用途にこの資料を利用できるようにして、文化組織、伝統組織、メディア組織と協力し、この地域の豊かな歴史を保存・記念することを目的としたプロジェクトを実施しています。meemooの主力プロジェクトの1つは教育プログラム向けアーカイブです。

Verplancke氏はこう説明します。「教育プログラム向けアーカイブは、コンテンツ・パートナーのアーカイブ資料を活かすためのチャンネルのひとつです。視聴覚教材は教師にとって、青少年とつながるための非常に優れた方法であると信じています。現代の教師にとっては、単に黒板にものを描くよりもはるかに自然な教え方です」。

「このプラットフォームは大きな成功を収めています。利用可能な視聴覚教材が増え続ける中、教育プログラム向けアーカイブを利用する教師や生徒の数が増加していることがわかります」と彼は言います。ただし、よくあることですが、このプラットフォームの成功から、元の内部インフラストラクチャでは長期的には不十分であることも明らかでした」

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、教育プログラム向けアーカイブを生徒に直接公開するというmeemooの計画が加速しました。その結果、ユーザー数は15万人を超え、その人気は高まり続けています。これはVerplancke氏のプラットフォームに対するビジョンによく合致しています。「ユーザー数を増やしたいのはもちろんですが、システムの機能も高めたいと思っています。教師が青少年に、メディアとの付き合い方、賢い検索方法、メディアの解釈の方法を教えるとき、このプラットフォームがサポートできるようにしたいのです。こうした情報の扱い方を学び、自分の意見を組み立てていく方法を学ぶのは非常に重要です。私たちはフランドル政府と協力してこのような分野に投資したいと考えています」

De Ridder氏もアーカイブの将来についてのアイデアを持っています。「生徒がプラットフォームを閲覧して、たとえばスピーキングの練習やプレゼンテーションを行うときに使用する視聴覚コレクションを自分で構築できるようにしたいと考えています。生徒たちは他にも視聴覚素材を扱う方法が欲しいと考えています。私たちは授業でインスピレーションを与えるだけでなく、プラットフォーム上で新しいツールを開発することで、生徒たちを支援していきます」。

meemooと教育プログラム向けアーカイブがどのような未来をもたらすにしても、一つ確かなことがあります。フランドルの生徒にとって、過去は注目に値するものなのです。

2020年にフランドルの3つの機関が合併して設立された meemoo（外部リンク） は、フランドルのアーカイブ研究所です。40人を超える常勤職員を擁する非営利団体で、教師、文化遺産研究所、その他の文化、メディア、政府機関と継続的に連携してコレクションを増やしています。ベルギーのゲントに本社を置くmeemooは、政府補助金による資金提供を受けています。