ビジネス戦略を実現するためにアジャイルを最適化する

ETAS社は、強化されたエンタープライズ・アジャイル・プランニングのためにIBM Targetprocessを選択しました。
自動車に乗ってタブレットを持っている男性の画像
異種ツールセットと限られた可視性

車載用ソフトウェア会社であるETASは、アジャイル手法を導入しています。数年前、組織はチームレベルで従来のウォーターフォール手法からアジャイルへの移行を開始しました。会社全体で複数のスクラム・チームが活動していましたが、個々のチームは作業を管理するために異なるツールを使用し、リリース・トレインはMS Projectで管理されていました。

このように、各チームが異なるツールを使用する環境により、いくつかの課題が生じまていした。マネージャーは各チームの作業内容を把握できる範囲が非常に限られており、チームは付箋を使用してバックログを管理していました。こうした状況により、チームの作業を戦略目標と一致させることが困難でした。

「全チームを上手に連携させてより大きなソリューションを実現することができないでいました」と、ETAS社のLean Agile Centre of Excellence(LACE)の責任者であるRichard Mutschler氏は言います。「一方、当社のお客様は、問題を解決するために、より大きなソリューションを必要としていました」。

30%+ 戦略KPI目標の達成率を改善
当社では、IBM Targetprocessを各チーム・メンバーの作業割当の管理のみではなく、社内共通の戦略目標と一致するよう、目標と主要な結果(OKR)の計画策定の際にも使用しています。「従来、KPI目標の達成率は50~60%でしたが、SAFeとIBM Targetprocessを導入した後、この達成率は一貫して90%を超えています。
Richard Mutschler氏 Head of Lean Agile Centre of Excellence(LACE) ETAS
アジャイル・チーム間の透明性

この課題に対処するために、ETAS社は、チームの作業を最適化し、アジャイル・プラクティスを拡張するように設計されたプロセスとワークフロー・パターンの標準フレームワーク、Scaled Agile Framework(SAFe)を導入しました。

しかし、SAFeの導入は解決策の一部にすぎませんでした。ETAS社はすぐに、エンタープライズ・アジャイル・プランニング用の共通プラットフォームなしでSAFeを導入しても、複雑なポートフォリオのアジャイル・プロセスを効果的に管理できないことに気付きました。そのため、ETAS社はIBM® Targetprocessの導入を選択しました。

Targetprocessでは、各チーム・メンバーがプラットフォームを使用して自分に割り当てられた作業項目を管理するため、マネージャーはアジャイル・チームが取り組んでいるすべての作業を確認できます。これにより、マネージャーはすべてのプロジェクトのステータスを確認して作業負荷を管理することで、全社的な戦略目標に沿って開発者をより優先度の高いプロジェクトに再割り当てできるようになります。

効率を高めながら戦略を実行

Mutschler氏は「当社では、IBM Targetprocessを各チーム・メンバーの作業割当の管理のみではなく、社内共通の戦略目標と一致するよう、目標と主要な結果(OKR)の計画策定の際にも使用しています」と言います。「従来、KPI目標の達成率は50~60%でしたが、SAFeとIBM Targetprocessを導入した後、この達成率は一貫して90%を超えています」。

Mutschler氏は、開発者がTargetprocessを共通プラットフォームとして使用することで、幅広いツールのサポートにかかるオーバーヘッドを削減し、会社の複雑なプロジェクト・ポートフォリオを以前よりも効率的に管理できるようになったと語ります。

この統合により、開発プロセスが簡素化され、より効果的なプログラム増分(PI)計画が可能になりました。「特にPI計画を立てる際には、整合性の透明性が最も重要な価値となります」と Mutschler氏は言います。「これは、依存関係を視覚化するための計画ボードすべてを備えた優れたツールで、最終的には各自に必要な作業の部分を確認できます」。

ETAS社はTargetprocessを使用して、次のような重要な運用改善も実現しています。

  • 顧客からの問い合わせに応えるために必要な時間を大幅に短縮
  • 手動テストを自動テストに置き換えて時間を節約し、効率を向上
  • プロセスを最適化し、コラボレーションを強化する透明性を確立

これらのメリットにより、ETAS社の開発チームの生産性が向上し、提供される製品の信頼性と品質に関して顧客からの信頼が高まりました。

アジャイル手法を導入する企業へのアドバイス

ETAS社はIBM Targetprocessを使用してアジャイル変革を大幅に進めましたが、今後さらに進展が期待されます。次のプロジェクトでは、ETAS社のリーダーはTargetprocessの使用範囲を拡大し、組織全体にわたる包括的かつ包括的なポートフォリオ管理を行うことを目指しています。

アジャイル手法の導入を検討している企業へのアドバイスを尋ねられると、Mutschler氏は次のように答えてくれました。「忍耐強くあることが重要です。アジャイル手法に関しては、考え方と原則が非常に重要です。結局のところ、それは私たちがどのように協力し合い、どのように会社を率い、どのように意思決定するかに関するものだからです」。

この考え方を育むことができる環境を提供することがETAS社の成功に不可欠で、Targetprocessは重要な要素でした。「IBM Targetprocessの可能性を仲間に示すと、全員が口を揃えて『自分のチームでも導入したい。そんな素晴らしい製品なら、ぜひ、うちのチームにも導入してもらいたい。できるだけ早く導入できるように手配してほしい』と言います。私のチームでの大成功を目の当たりにし、社内では新規ユーザーの待機リストができています」。

ETAS社のロゴ
ETAS社について

ETAS社は、ドイツのシュトゥットガルトに本社を置く大手ソフトウェア会社で、Robert Bosch社の完全子会社です。同社はソフトウェア定義車両を実現するためのソリューションを提供しています。ETAS社のポートフォリオには、ソフトウェア開発ツール、ソフトウェア・テスト・ソリューション、自動車ミドルウェア、データ取得および処理ツール、オーサリングおよび診断ソリューション、自動車サイバーセキュリティー・ソリューション、エンドツーエンドのエンジニアリングおよびコンサルティング・サービスがあります。

製品・サービス IBM® Targetprocess
アジャイル・トランスフォーメーションを加速

IBM Targetprocessは、戦略と実行を総合的に結び付けて成果、価値、および全面的な改善を実現する、強力でありながら柔軟なエンタープライズ・アジャイル・プランニングSaaSソリューションです。

IBM Targetprocessを無料で試す お客様事例はこちら
法務

© Copyright IBM Corporation 2025。IBMおよびIBMのロゴは、米国およびその他の国におけるIBM Corp.の商標または登録商標です。本資料は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国または地域であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

引用または説明されているすべての事例は、一部のクライアントがIBMの製品を使用し、達成した結果の例として提示されています。他の運用環境における実際のパフォーマンス、コスト、節約、またはその他の成果は異なる場合があります。