エネルギー供給のためのスマートなアプローチ
CleanSparkはマイクログリッド開発のリーダーとしての地位を確立
夜の川沿いの街並みのイルミネーションの空撮

最も基本的には、送電網とは中央の電源からエンド・ユーザーにエネルギーを送る相互接続ネットワークです。ほとんどの家庭や企業では、プラグを壁のコンセントに差し込むだけで簡単に送電網に接続できます。

送電網は一般に信頼性がありますが、停電や電圧低下が発生する可能性があり、風力や太陽光などの代替エネルギー源に比べて高価で、それほどクリーンではない可能性があります。これらの代替エネルギー源はますます人気が高まっていますが、可用性と蓄電に関しては限界があります。

マイクログリッドは、従来の送電網、太陽光、風力、燃料電池、その他のエネルギー技術を組み合わせて、企業が電力需要を満たすのに役立つように設計されます。理想的には、さまざまな電源間の負荷要件のバランスをとり、クリーンでコスト効率の高いエネルギーを安定的に顧客に提供します。CleanSparkは2012年に設立され、各組織が独自にマイクログリッドを開発できるように支援しています。

マイクログリッドはワンパターンで済むものではありません。一世帯のエネルギー需要に対応するためのものであれ、地理的に離れた場所から相互に接続された大規模なビル群に対応するためのものであれ、マイクログリッドは複雑であり、その最適化には、気の遠くなるような多くの要素が必要となります。CleanSparkのデータ分析担当ディレクターであるRich Inman氏は、マイクログリッドの最適化プロセスでは、10²⁰もの要素を含む可能性のある疎行列内の数千万の変数を評価すると推定しています。

簡単に連携

 

 

会社の既存のテクノロジースタックと直接連携して、時間を大幅に節約

データに基づいた意思決定

 

膨大な量の貴重なデータでマイクログリッド技術の向上をサポート

私たちは技術の最先端のさらに先へと進んでいました。 Rich Inman Director of Data Analytics CleanSpark

数年間、Inman氏とCleanSparkのチームは、MATLABコンピューティング環境を使用して製品を開発していました。しかし、会社が成長するにつれて、チームはより洗練されたモデリング最適化方法を望むようになりました。「私たちは技術の最先端のさらに先へと進んでいました」とInman氏は言います。クライアントのニーズに応え続けるために、CleanSparkは、社内の既存の技術インフラストラクチャと連携する強力な最適化機能を必要としていました。

最適なソリューション

慎重な調査と費用対効果の分析の結果、CleanSparkはIBM® ILOG® CPLEX® Optimization Studioソフトウェアを選択しました。Inman氏は次のように説明します。「IBMは、私たちの要件に対する価格だけでなく、前進し続けるために必要なサポートの面でもトップに立っていました。」IBM ビジネス・パートナーであるNewcomp Analyticsの協力を得て、CleanSparkはサブスクリプション・ベースでソフトウェアをテストすることから始めました。6カ月が経過し、多くのベンチマークが成功した後、CleanSparkはIBMソフトウェアの永久ライセンスを購入しました。

きわめて高いレベルで、CPLEXソリューションはCleanSparkの最適化モデルの解決に役立っていますが、同社の最高技術責任者(CTO)兼主席アーキテクトのAmanda Kabak氏は、それだけに留まらないと説明しています。各顧客の過去のエネルギー消費量、運用される利用価格、サイジングの制約などに関するデータが異なるため、そのバランスは契約ごとに根本的に異なります。また、誰もが同じことを目指しているわけではありません。内部収益率を優先する顧客もいれば、サステナビリティーーやレジリエンスを重視する顧客もいます。

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「通常のプログラミング・コードを書くだけでは無理なのです」とKabak氏は説明します。「これらのそれぞれを方程式でモデル化し、その方程式のバランスを取って最適化する必要があります。CPLEXが行うのは、実際にこの問題を解くことです。」

これらすべてのデータが、CleanSparkを再生可能エネルギー分野の思想的リーダーとして位置づけるのに役立っています。私たちはグローバルな知のエコシステムに貢献しているのです。 Amanda Kabak CTO and Principal Architect CleanSpark
継続的改善

CleanSparkでは、IBM CPLEX Optimization Studioソフトウェアにより、きわめて複雑な問題解決の支援を受け、時間の大幅な節約が実現しました。Inman氏の説明によれば、ソフトウェアがCleanSparkのテクノロジー・スタックとシームレスに統合されたことで、彼は数カ月で組織の最適化を独自に構築できました。

また、このソリューションにより、エネルギー最適化の問題に対してより包括的な答えが得られたため、CleanSparkは競合他社を大きくリードしました。Kabak氏は次のように説明します。「これは市場における100%の差別化要因です。競合他社の多くでは、同様のモデリングを行っても、最適化はしないでしょう。私たちは格段に複雑な問題を解決し、はるかに有益な情報を顧客に提供しています。」

最後に、IBMソリューションは、CleanSparkを顧客にますます価値のある情報を提供する方向へと導いています。CleanSparkがプロジェクトを完了するたびに大量のデータが生成され、CleanSparkチームはこれらのデータをさらに分析して、最適化のための新しい道筋を見つけることができます。その結果、同社はマイクログリッド技術を磨き続け、製品だけでなく、エネルギー消費に対するアプローチ全体を改善することができます。Kabak氏は次のように結論付けています。「これらのデータはすべて、CleanSparkを再生可能エネルギー分野の思想的リーダーとして位置づけるのに役立っています。私たちはグローバルな知のエコシステムに貢献しているのです。」

CleanSparkロゴ
CleanSparkについて

CleanSpark(ibm.com外部へのリンク)は、マイクログリッド技術の使用を通じて、顧客のエネルギー利用の最適化を支援することに専念しています。世界中のあらゆる業種の企業と協力し、カスタム・マイクログリッドの設計、開発、設置、保守を行っています。CleanSparkは主にソフトウェア会社ですが、卓越したサービスも提供しています。カリフォルニア州サンディエゴに本社を置き、約50名の従業員を擁しています。

Newcomp Analytics社について

IBMビジネス・パートナーのNewcomp Analyticsは、カナダのオンタリオ州に本社を置き、銀行、教育、医療、その他の業界の顧客が分析を使用して強力な洞察を得られるよう支援しています。同社は、北米の400社以上の企業に、自社データを理解するための適切なツール、ソフトウェア、専門知識を提供してきました。Newcomp Analyticsは1991年に設立され、約100名の従業員を擁しています。

次のステップ

この記事で紹介されているIBMソリューションの詳細については、IBMの担当者またはIBM ビジネス・パートナーにお問い合わせください。

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2021年7月、米国で制作。

IBM、IBMロゴ、ibm.com、CPLEX、ILOGは、世界の多くの国々で法的に登録されているInternational Business Machines Corp.の商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBM商標の最新リストは、ウェブ上の「著作権および商標情報」 https://www.ibm.com/jp-ja/legal/copytradeで入手できます。

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記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本書の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。