バーチャル・アシスタントが高等教育における格差を埋める
AtlasRTX社とIBM watsonx Assistant、入学希望者が自分の言葉でコミュニケーションできるよう支援
スマートフォンで通知を受け取っている女性

時計が午後6時を指すと、大学のアドバイザーは会議のメモを保存して、持ち物を手に取り、オフィスに鍵をかけます。

その頃、入学希望者は数軒先で、食料品店のシフトを終えます。彼女はレジに鍵をかけ、入学手続きについてアドバイザーに相談したいと思い、急いでキャンパスに向かいました。

午後6時半にアドバイザーのオフィスに到着しましたが、オフィスにはもう鍵がかかっていました。落胆した彼女は、携帯電話を取り出して仕事のスケジュールを確認し、次の休みの日を確認しました。

日曜日

残念ながら、この日もオフィスは締まっています。

これが、多くの大学進学希望者が直面している現状です。仕事と個人的な務め、学業のバランスを何とか取っています。スケジュールの調整で失敗が生じる度に、その行動全体がリスクとなり、何か一つを実現するために、他の何かを犠牲にせざるを得なくなります。

その結果、大学教育を諦めることになってしまいます。

可用性の確保

 

バーチャル・アシスタントを使用した応募者のうち、52%がクラナート経営大学院に合格しました。

労働時間の削減

 

ロックハースト大学、バーチャル・アシスタントの助けを借りて、毎月260時間以上の従業員の時間を節約

今日の学生は、午後2時にスタッフと電話をする場合でも、午前2時にバーチャル・アシスタントとチャットする場合でも、即座の結果とリアルタイムでの体験を期待しています。 Mike Bills プレジデント AtlasRTX社

ロックハースト大学とパデュー大学クラナート経営大学院は、上記のシナリオのように、入学希望者を遠ざける可能性のある障壁を取り除くことで、入学者数を増やしたいと考えていました。

この2つの大学は何百キロと離れており、それぞれが独自のデジタル・エクスペリエンスを提供していますが、共通の目標がありました。それは、いつどのような方法でも、母国語が何であれ、どのような社会経済的グループに属しているかにかかわらず、すべての入学希望者と在校生に同じ質のサービスを提供することでした。

クラナート経営大学院とロックハースト大学は、入学希望者がいつ、どこで、どのように情報を求めているかを把握するために、Webサイトでの学生のエンゲージメントを詳しく分析しました。その結果、Webトラフィックの大部分が従来の営業時間後の時間帯であることを突き止めました。「ユタ州パークシティにあるソフトウェア開発会社、AtlasRTX社のマーケット・ディベロップメント責任者のChris Austin氏は言います。「多くの入学希望者はフルタイムで働いていたり、日中に外せない用事あります。つまり、大学の営業時間中に大学に連絡を取る時間がないのです」

「これらの入学希望者は、夜間や週末、あるいは簡単に検索できる時は、いつでも学校のことを調べています。通常、この時間帯にスタッフは対応できませんが、多くの入学希望者が情報を必要としており、すぐに必要としています」

より多くのスタッフを雇用するリソースがなかったため、krannert.purdue.eduおよびrockhurst.eduにアクセスしたユーザーの3分の2は、新しい情報の迷宮に迷い込むことになりました。どちらの大学も、スタッフが不在の時に、学生のエンゲージメントを自動化する方法が必要であることを認識していました。

情報ギャップを解消

クラナート経営大学院とロックハースト大学は、いつでも誰とでも通信できるデジタル・リソースを導入すべく、IBMのビジネス・パートナーであるAtlasRTX社に注目しました。

AtlasRTX社は、AI、バーチャル・アシスタント、人間のチームを組み合わせて、大学が学生との有意義なエンゲージメントを促進できるよう支援しています。「私たちが求めているのは、ヒトとバーチャル・アシスタントがより良く連携できるようにすることです」と AtlasRTX社で社長を務めるMike Bills氏は言います。「私たちは、仮想リソースと人的リソースを連携させて、可能な限りのサービスを学生に提供したいと考えています」

AtlasRTX社の対話型AIエンゲージメント・プラットフォームを使用することで、パデュー大学やロックハースト大学などの教育機関は、その時々のニーズに基づいて、バーチャル・アシスタントやスタッフに役割を割り当てることができます。Bills氏は、「バーチャル・アシスタントは、よくある質問に答えるなど、特定の機能には適していますが、大学職員が学生をキャンパスに案内するなど、後の段階での対応に適しています」と言います。

クラナート経営大学院は、IBM watsonx™ Assistantテクノロジーを活用したAtlasRTX社のバーチャル・アシスタントを在宅、およびオンラインの大学院ビジネス・プログラムに導入しました。パデュー大学は世界中から人材を採っているため、クラナート経営大学院のバーチャル・アシスタントは、数百もの言語でコミュニケーションできる必要がありました。

IBM watsonx Assistantは、バーチャル・アシスタントが膨大な言語データをインテリジェントに処理できるようにする、自然言語処理(NLP)モデルに基づいて構築されています。IBM watsonx Assistantで構築され、教育されたバーチャル・アシスタントは、意図分類やエンティティー認識のような言語機能により、どのような言語が話されていても、ネイティブ・スピーカーと同じように会話を理解するように学習することができます。

さらに、IBM watsonx Assistantは、高等教育機関などのビジネスならではの特性を理解しているため、学生の問い合わせに適切な言葉で対応するだけでなく、適切な文脈に沿って回答することができます。「多くの場合、留学生はバーチャル・アシスタントを使用することを好みます。バーチャル・アシスタントが理解してくれ、偏見を持たずに、いつでも対応してくれるので、安心して母国語で質問することができます」とBills氏。

ロックハースト大学は、「Kaycee(ケイシー)」と呼ばれるEduBotを学部プログラムに導入しました。KayceeもIBM watsonx Assistantを搭載しており、ロックハースト大学の学部生にとって重要な連絡窓口として機能する専門のバーチャル・アシスタントです。Kayceeは日々、何百もの会話を行い、質問に答え、入学希望者を応募者に変換しています。

「エンゲージメントはホームページで始まり、ホームページで終わるわけではありません」とBills氏。入学希望者は、入学プロセスのどの段階にいるかによって、新たな質問やニーズを抱えています。Kayceeはチャネルを切り替えて、SMS、Webチャット、アプリ内またはソーシャル・メッセージングを介して、オフラインで対話を続けることができます。例えば、Kayceeは、FAFSAフォームに記入するようリマインドするテキストメッセージを送信するかもしれません」

学生たちがロックハースト大学についてのリサーチを深めるなか、Kayceeは24時間いつでも、入学プロセスのあらゆる段階で学生たちに寄り添います。Kayceeは、勤務時間外にスタッフ・メンバーに代わって、学生向けのリソースとして、24時間体制でサポートを提供しています。

Kayceeが提供する、カスタマイズされたマルチチャネル・エンゲージメントと24時間365日の可用性により、将来的な入学希望者との戦略的な人材エンゲージメントへの扉が開かれます。

「バーチャル・アシスタントは、大きな変革をもたらしてくれました。Kayceeを導入する以前、ユーザーは特定の情報を見つけたり、特定のフォームに記入するのをサポートしてくれるスタッフの助けが必要でした。年中無休のコールセンターがないので、Kayceeをスタッフに加えることで、対面でもオンラインでも、学生が大学に期待するレベルのサービスを提供できるようになりました」と、ロックハースト大学でマーケティング担当バイス・プレジデントを務めるDave Hunt氏は言います。

今日の学生は、かつてないほど多様化しています。より多くの第一世代学生、留学生、社会人学生が高等教育を受けるようになっています。私たちが導入したバーチャル・アシスタントは、自動化により、学生がいつでも必要な情報にアクセスできるようにしてくれます。 Mike Bills プレジデント AtlasRTX社
情報が得られた入学希望者を将来の卒業生に変換

クラナート経営大学院とロックハースト大学の両校ともに、バーチャル・アシスタントを導入し、目覚ましい成果を上げています。

クラナート経営大学院バーチャル・アシスタントは、同大学で2番目に多く応募を生み出しています。2021年には、入学希望者から応募者へのコンバージョン率が5%以上増加しました。さらに、同大学院では、オンライン・プログラムの提供により、コンバージョン率が大幅に増えました。オンラインでのエンゲージメントの約20%が応募書類の提出につながりました。応募前にバーチャル・アシスタントを利用した応募者のうち、52%が最終的にクラナート経営大学院に入学しました。

ロックハースト大学は、バーチャル・アシスタントの導入により、月間260時間を超える従業員の時間を節約しました。Web訪問者の33%がKayceeとの会話を開始し、入学ページに到達した入学希望者のうち、67%が積極的にKayceeにサポートを求めています。

教育機関には、学生の成功を支援する義務があります。こうした学生にサービスを提供するスタッフを増やすことができない場合、バーチャル・アシスタントは、学生の数に対して足りていない職員をカバーし、学習成果に目立った変化をもたらしてくれます。 Mike Bills プレジデント AtlasRTX社
AtlasRTXのロゴ
AtlasRTX社について

AtlasRTX社External Link(リンク先は、ibm.com外です) は、AI、バーチャル・アシスタント、ヒトのチームを組み合わせて、企業が購買サイクルのあらゆる段階でエンゲージメントを高めるリアルタイムの体験を創造できるように支援しています。同プラットフォームは、テキスト、Facebookメッセンジャー、Webチャットなどの人気チャネルを活用して、顧客の獲得、維持、ロイヤルティを促進します。

With Watsonのロゴ
With Watsonについて

With Watsonプログラムは、Watsonテクノロジーを自社製品に導入している組織を対象に、独占的なブランド、マーケティング、イネーブルメント・リソースを提供するグローバルなカスタマー・サクセス・プログラムです。

次のステップ

この記事で紹介されているIBMソリューションの詳細については、IBMの担当者またはIBM ビジネス・パートナーにお問い合わせください。

PDFファイルを読む 他の事例を見る IBM Institute for Business Value

仮想エージェント・テクノロジーの価値

レポートを読む
Mawson’s Huts Foundation

Mawson's Huts Foundation、IBM Cloud上でAIを活用した学習を開始

お客様事例はこちら
ヨーク大学

ヨーク大学が5万人の学生に即時にパーソナライズされたセルフサービスを提供している方法

ブログを読む
法務

© Copyright IBM Corporation 2022. 日本アイ・ビー・エム株式会社 〒103-8510 東京都中央区日本橋箱崎町19-21

米国で製作、2022年2月

IBM、IBMロゴ、ibm.com、Cognos、IBM Cloud、IBM Watson、およびWith Watsonは、International Business Machines Corp.の商標であり、世界中の多くの管轄区域で登録されています。その他の製品名・サービス名はIBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの登録商標の最新リストは、Webサイトの「著作権および登録商標情報」(ibm.com/legal/copyright-trademark)でご確認いただけます。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。