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AIを活用した「推奨活動自動立案」システムの構築にIBM SPSS Modelerを採用。 保険加入等の見込度が高いお客様をその理由とともに営業職員へ提示することで、効率的なアプローチが可能に。

朝日生命保険相互会社(以下、朝日生命)は、2021年度から、3カ年中期経営計画「Advance~The road to 2030~」をスタート。DX戦略の取り組みの一つとして、AIを活用した営業職員向けの「推奨活動自動立案」システムを開発し、営業職員に最適な訪問先の提案を行う仕組みを導入。 営業活動の効率化、高度化を目的とした「データ分析プロジェクト」を進める過程で、お客様の属性や営業職員の活動データをAIが分析した高度な分析モデルを自社開発し、営業職員が保有する営業用端末に推奨訪問先リストを自動で表示する仕組みを導入しました。データ分析基盤には、IBM SPSS Modeler(以下、SPSS Modeler)が採用されています。

ビジネス上の課題

朝日生命は、全社DX戦略における取り組みの一環として、データを活用した「営業活動の効率化、高度化」を目指してきました。これまで全社で整備してきたデータ基盤をベースに、過去に成約したお客様の情報や営業職員の活動等を分析して営業活動の効率を向上させるためデータ分析ツールを導入。2018年には同ツールを活用して、加入見込みの高いお客様を予測するシステムを開発しました。このシステムでは成約率の向上など一定の効果が確認できましたが、データ分析活用のメリットが十分理解されていませんでした。

概要と経緯

データを活用した営業活動をより定着させるため、2019年7月にAIによる推奨活動自動立案システムの開発に着手しました。お客様の年齢、世帯構成、既存の契約内容、⼿続き情報を踏まえたAIベースの分析モデルを構築し、営業職員の営業用端末に自動で訪問先の提案を行う仕組みを開発しました。従来は予測確率を出すモデルのみを活用していましたが、新たにお客様をセグメント分けするモデルも取り入れ、より精度を高めました。モデル構築にあたっては営業を統括する部門の協力を得ましたが、システム・スキルを有していない営業企画部門でも、SPSS Modelerを分析基盤として活用することによって、ノンプログラミングで最適な分析モデルを開発することができました。またSPSS Modelerで分析したモデルを既存業務に展開するための仕組みにはIBM SPSS Collaboration and Deployment Services (CADS)を活用して構築しました。CADSを利用することにより、SPSS Modeler上でAI分析した結果を継続的に営業職員の端末に表示することができます。システムの環境構築と運用サポートは、株式会社AITが担当しています。

効果と今後の展望

AIによる推奨活動自動立案システムは、実証実験を経て、2021年7月末から約1万3500人の営業職員向けに本格展開。営業管理部門との密な連携により現場への浸透をはかり、推奨訪問先リストには見込度が高いと判断した根拠を提示するなど、営業職員が活用しやすい工夫をした結果、営業職員の活用度も大幅に向上しました。今後はより“使いやすいシステム”として成長させるため、見込度の高いお客様を提示するだけでなく、見込度を上げるために営業職員が実施すべき活動の具体化や、お客様のニーズに合致した保険商品の提示などのレベルアップを検討しています。また、朝日生命グループの各チャネルが持つお客様データ分析への活用や商品開発、バックエンド業務など、他分野におけるデータ分析への展開も期待されています。


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​​​​​​​製品・サービス・技術情報

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

データ分析に対する理解や、活用しやすいリストが評価され、いまでは多くの営業職員に活用されています。社内では、これまでの取り組みも含めてDX推進戦略の一環として評価され、IT部門からも今後の全社的なAIやデータ活用に向けて注目されています 横山 一樹氏 営業企画部 シニアアソシエイト 朝日生命保険相互会社

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