swcons コマンド

目的

システム・コンソールの出力を、一時的に指定されたデバイスまたはファイルへリダイレクトします。

構文

swcons  [ -p Log_File ] [ -s Log_Size ] [ -t Tag_Verbosity ] [ -v Log_Verbosity ] PathName

説明

swcons コマンドは、システムの運用中にシステム・コンソール出力を別のターゲットへも一時的に切り替えます。このコマンドは、システム情報要求メッセージ、エラー要求メッセージ、および介入要求メッセージ出力を指定された宛先に切り替えます。getty コマンドによるログインを提供されているシステム・コンソール・デバイスの操作には、swcons コマンドの影響はありません。

もう一度 swcons コマンドで変更されるか、またはシステムが次回に始動されるか、または指定されたデバイスやファイルにアクセスするときコンソール・ドライバーがエラーを検出するまで、このコマンドの使用中に指定されたデバイスやファイルはコンソール出力用のターゲットのままになっています。 オープン・エラーまたは書き込みエラーが、swcons コマンドで指定されたデバイスまたはファイル上で検出されると、コンソール・デバイス・ドライバーは、 すべての出力を、システムが始動されたときにコンソール・サポートを提供したデバイスやファイルに切り替えます。

PathName パラメーターは、システム・コンソールのメッセージ出力を受け取るデバイスまたはファイルへの完全修飾パス名でなければなりません。PathName パラメーターに存在しないファイルを指定すると、swcons コマンドはそのファイルを作成します。ファイルが存在するときは、swcons コマンドは、ファイルの内容に新規のコンソール・メッセージ出力を追加します。

注意: swcons コマンドを使用してコンソール出力を NFS マウント・ファイルシステムまたはディスクレス/データレス・クライアントに切り替えると、オペレーティング・システムが停止することがあります。

フラグ

項目 説明
-p Log_File コンソール出力ログ・ファイルに使用する絶対パス名を指定します。
-s Log_Size コンソール出力ログ・ファイルのサイズ (単位: バイト) を指定します。
-t Tag_Verbosity コンソール出力タグ付けの詳細レベルを指定します。ゼロはタグ付けを使用不可にし、 1 から 9 はタグ付けを使用可能にします。 コンソール出力ロギングおよびタグ付けの詳細については、 「ファイル参照」の console Special File のセクションを参照してください。
-v Log_Verbosity コンソール出力ロギングの詳細レベルを指定します。ゼロはロギングを使用不可にし、 1 から 9 はロギングを使用可能にします。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー 」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. システム・コンソール・メッセージ出力を /tmp ディレクトリー内の console.out というファイルに変更するには、 以下のように入力します。
    swcons /tmp/console.out
  2. システム・コンソール・メッセージ出力を、 論理名が tty3 である端末に変更するには、 以下のように入力します。
    swcons /dev/tty3
  3. システム・コンソール・メッセージ出力を、 システム始動時にコンソール出力をサポートしていたデバイスまたはファイルに戻すには、以下のように入力します。
    swcons

ファイル

項目 説明
/dev/console システム・コンソールのアクセス用のスペシャル・ファイルを指定します。
/usr/sbin/swcons swcons コマンド・ファイルが含まれます。