startsrc コマンド
目的
サブシステム、サブシステム・グループ、またはサブサーバーを始動します。
構文
サブシステムを始動する
startsrc [ -a Argument] [ -e Environment] [ -h Host] { -s Subsystem | -g Group}
サブサーバーを始動する
説明
startsrc コマンドは、サブシステムまたはサブシステム・グループの始動要求、あるいはサブサーバーを始動するサブシステムにパケットを渡す要求をシステム・リソース・コントローラー (SRC) に送信します。
サブサーバーの始動要求が SRC に渡されて、そのサブサーバーが所属しているサブシステムがアクティブ状態でないと、SRC はサブシステムを始動し、サブサーバーの始動要求をサブシステムに転送します。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a Argument | サブシステムの実行時にサブシステムに渡される引数文字列を指定します。 この文字列はコマンド・ラインから渡され、サブシステムのオブジェクト・クラスからコマンド・ラインの引数に追加されます。 指定される Argument 文字列は、最大 1200 文字で、これを超えるとコマンドは正しく実行されません。 コマンドの引数は、シェルが使用する規則と同じ規則に従って、SRC によってサブシステムに渡されます。 引用符付き文字列は、単一の引数として渡され、引用符付き文字列の外にあるブランクは、引数を区切ります。 単一引用符と二重引用符の両方が使用できます。 |
-e Environment | サブシステムの実行時にサブシステム環境に入れられる環境文字列を指定します。
指定される Environment 文字列は最大 1200 文字で、これを超えるとコマンドは正しく実行されません。
シェルで使用される規則と同じ規則を使用して、SRC はサブシステムの環境をセットアップします。
引用符付き文字列は単一の環境変数に割り当てられ、引用符付き文字列の外にあるブランクは設定される各環境変数を区切ります。 例えば、-e "HOME=/tmp TERM=dumb MESSAGE=¥"Multiple word message¥"" は、サブシステムの最初の環境変数として HOME=/tmp を設定し、2 番目の環境変数としてと TERM=dumb を設定し、3 番目の環境変数として MESSAGE="Multiple word message" を設定します。 |
-gGroup | 始動されるサブシステムのグループを指定します。 Group 名がサブシステム・オブジェクト・クラスに含まれていないと、このコマンドは正しく実行されません。 |
-hHost | この始動アクションが要求される外部ホストを指定します。 ローカル・ユーザーは "root" として実行中でなければなりません。リモート・システムは、リモート・システム・リソース・コントローラー要求を受け入れるように構成する必要があります。すなわち、srcmstr デーモン (/etc/inittab を参照) が -r フラグで始動され、/etc/hosts.equiv または .rhosts ファイルがリモート要求が行えるように構成される必要があります。 |
-o Object | サブサーバーのオブジェクトが文字の文字列としてサブシステムに渡されることを指定します。Object 文字列の妥当性は、サブシステムが判別します。 |
-p SubsystemPID | サブサーバーの始動要求が渡されるサブシステムの特定のインスタンスを指定します。 |
-s Subsystem | 始動されるサブシステムを指定します。 Subsystem には、実サブシステム名またはサブシステムの同義語名を使用できます。 Subsystem がサブシステムのオブジェクト・クラスに含まれていないと、このコマンドは正しく実行されません。 |
-t Type | サブサーバーが始動されることを指定します。 Type がサブサーバーのオブジェクト・クラスに含まれていないと、このコマンドは正しく実行されません。 |
セキュリティー
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意:
このコマンドは特権命令を実行できます。
特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。
権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー
」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。
例
- 引数および環境変数を指定してサブシステムを始動するには、以下のように入力します。 これにより、 "TERM=dumb" と "HOME=/tmp" が環境変数として指定され、 また "-D DEBUG" が 2 つの引数としてサブシステムに渡されて、 srctest サブシステムが始動します。
- 外部ホスト上のサブシステム・グループを始動するには、以下のように入力します。 これによって、zork マシン上のサブシステム tcpip グループのすべてのサブシステムが始動されます。
- サブサーバーを始動させるには、以下のように入力します。startsrc -t testerこれによって、tester サブシステムを所有しているサブシステムへサブサーバーの始動要求が送信されます。
- コマンド引数を指定してサブシステムを始動するには、以下のように入力します。 これによって、1 番目の引数として "-a"、 2 番目の引数として "123"、 3 番目の引数として "-b"、 4 番目の引数として "456" が srctest サブシステムに入れられます。
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/etc/objrepos/SRCsubsys | SRC サブシステム構成オブジェクト・クラスを指定します。 |
/etc/objrepos/SRCsubsvr | SRC サブサーバー構成オブジェクト・クラスを指定します。 |
/etc/services | インターネット・サービスに使われるソケットとプロトコルを定義します。 |
/dev/SRC | AF_UNIX ソケット・ファイルを指定します。 |
/dev/.SRC-unix | 一時ソケット・ファイルの位置を指定します。 |