snmptrap コマンド

目的

指定メッセージを使用して SNMP マネージャーにイベントを報告するための 通知 (トラップ) を生成します。

構文

snmptrap [ -a host ] [ -h targethost ] [ -c community ] [ -o oid ] [-d ] -m message

説明

指定メッセージを使用して SNMP マネージャーにイベントを報告するための 通知 (トラップ) を生成します。

フラグ

項目 説明
-a host 指定ホスト上の SNMP エージェントへの接続を指定します。-a フラグ を指定しない場合は、デフォルト・ホストはローカル・ホストとなります。 host には、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、またはホスト名を 使用できます。
-c community 使用するコミュニティー名を指定します。このコミュニティーは、SNMP バー ジョン 3 の場合は /etc/snmpdv3.conf、SNMP バー ジョン 1 の場合は /etc/snmpd.conf に設定しておく必要があり、 少なくとも指定ホストまたはローカル・ホスト上で実行する SNMP エージェントに対して読み取りアクセス特権が必要です。-c フラグを指定しない場合は、 デフォルトのコミュニティー名は「public」となります。
-o oid トラップ・メッセージを生成するイベントを指定します。 oid が指定された場合、これはトラップ・パケットで使用されます。このパラメーターが指定されない場合、トラップ・パケットではデフォルトの OID が使用されます。 この指定された OID の成否の妥当性検査は、行われません。
-d デバッグ機能を使用可能にします。
-h targethost トラップ・メッセージの送信先のターゲット・ネットワーク・マネージャー・ホストを指定します。 ターゲット・ホストには IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、またはホスト名を使用できます。-h フラグは -a フラグとは異なります。-a フラグは、AIX® SNMP エージェント (snmp) が稼働しているはずのホストを指定するもので、SNMP エージェントはこのトラップをネットワーク・マネージャーに転送します。 しかし、-h フラグの場合は、AIX SNMP エージェントがトラップ・メッセージをネットワーク・マネージャーに転送する必要がなく、トラップは直接ネットワーク・マネージャーに送信されます。 -h フラグも -a フラグもない場合は、トラップはローカル・ホスト上の AIX SNMP エージェントに送信されます。
-m message snmptrap コマンドが送信するメッセージを定義します。message は、トラップが保持する情報を指定します。 この情報のフォーマットはテキストです。 -m フラグは、最後のフラグにしてください。

終了状況

0
トラップ情報を正常に送信しました。
1
プロセス中に何らかの異常があったことを示します。

  1. ローカル・ホスト上で稼働している SNMP エージェントに、メッセージ「hello world」のトラップを送信するには、次のように入力します。
    snmptrap -m hello world
    注: コミュニティー「public」には、ローカル・ホスト上で稼働している SNMP エージェントに対する読み取りアクセス権が必要です。詳しくは 、SNMP の構成に関する資料を参照してください。
  2. リモート・ホスト blah 上で稼働している SNMP エージェントに、コミュニティー名「community1」、メッセージ「hello world」のトラップを送信するには、次のように入力します。
    snmptrap -c community1 -h blah -m hello world
    注: コミュニティーの「community1」には、ホスト「blah」上で実行中 の SNMP エージェントに対して読み取りアクセス権が必要です。詳しくは 、SNMP の構成に関する資料を参照してください。
  3. ホスト名が nehcyg である Linux プラットフォームで稼働しているネットワーク・マネージャーにトラップを送信するには、次のように入力します。
    snmptrap -h nehcyg -m hello world
  4. ホスト名が nehcyg で、OID が 1.3.6.1.4.1.2.6.191.1.6.1.0 の Linux プラットフォームで実行するネットワーク・マネージャーにトラップを送信するには、以下のように入力します。
    snmptrap -h nehcyg -o 1.3.6.1.4.1.2.6.191.1.6.1.0 -m hello world
  5. community1 というコミュニティー名でトラップを送信し、メッセージ hello world を IPv6 アドレス上で稼働する SNMP エージェントに送信するには、以下のコマンドを入力します。
    snmptrap -c community1 -h 2000:1:1:1:209:6bff:feae:6d67 -m hello world
    注: community1 コミュニティーには、IPv6 アドレスで稼働している SNMP エージェントへの読み取りアクセスが必要です。詳しくは、ネットワーク管理のための SNMP を参照してください。
  6. IPv6 アドレスで稼働しているネットワーク・マネージャーに OID 1.3.6.1.4.1.2.6.191.1.6.1.0 を使用してトラップを送信するには、次のコマンドを入力します。
    snmptrap -h 2000:1:1:1:209:6bff:feae:6d67 -o 1.3.6.1.4.1.2.6.191.1.6.1.0 -m hello world

ファイル

項目 説明
/etc/snmpdv3.conf SNMP バージョン 3 エージェントの構成ファイルが入っています。
/etc/snmpd.conf SNMP バージョン 1 エージェントの構成ファイルが入っています。