Network SLAPM2 MIB を使用した、ポリシーのモニター

Network SLAPM2 サブエージェントは、サービス・ポリシーに関する情報とそれらのポリシーへマップされたアプリケーションのパフォーマンス・データを、slapm2PolicyRuleStatsTable によって提供します。

注: Network SLAPM2 サブエージェントを使用すると、DiffServ ポリシーをモニターできます。
slapm2PolicyRuleStatsTable
ポリシー規則単位で統計情報を提供します。

Network SLAPM2 サブエージェントは slapm2PRMonTable オブジェクトを使用したパフォーマンス・モニターもサポートします。モニターするために必要な基準を設定するために、エントリーがモニター・テーブルに作成されます。次のレベルのモニターが提供されています。

Aggregate
モニターは、1 つ以上のサービス・ポリシーにマップされている、すべての TCP または UDP アプリケーションの集合に対して実行されます。

以下の 3 つのモニターのタイプが、アプリケーションのパフォーマンスを測定するために、提供されています。

TCP 往復時間
アプリケーションの現行の TCP 往復時間が、モニター・テーブル・エントリーで設定されたしきい値と比較されます。 現行の速度が高しきい値を超えるか、低しきい値を下回った場合、トラップが使用可能になっていれば、SNMP トラップが送信されます。
TCP パケット再送率
アプリケーションの現行の TCP パケット再送率が、モニター・テーブル・エントリーで設定されたしきい値と比較されます。 現行の速度が高しきい値を超えるか、低しきい値を下回った場合、トラップが使用可能になっていれば、SNMP トラップが送信されます。
平均受信キュー遅延
アプリケーションの現行の平均受信キュー遅延が、モニター・テーブル・エントリーで設定されたしきい値と比較されます。 現行の速度が高しきい値を超えるか、低しきい値を下回った場合、トラップが使用可能になっていれば、SNMP トラップが送信されます。

さまざまなモニターの計算方法について詳しくは、/usr/lpp/tcpip/samples に入っているサンプル・ファイル slapm2.mi2 内の NETWORK-SLAPM2-MIB を参照してください。

SNMP トラップが使用可能で、not achieved トラップが上記のように送信されると、トラフィックがもう一度モニター・テーブル・エントリーに設定された境界に達した時点で、対応する okay トラップが送信されます。

例えば、slapm2PRMonTcpRttDelayHigh 値が 2 秒に設定されており、slapm2PRMonTcpRttDelayLow 値が 1 秒に設定されているとします。 TCP 往復遅延が 2 秒を超えると、not achieved トラップが送信されます。TCP 往復遅延が 1 秒を下回ると、問題が解決したことを示すために okay トラップが送信されます。しかし、設定された境界内に収まる前にこの行が非アクティブになった場合、okay トラップは送信されません。このトラップは、このエントリーについてのモニターを除去するからです。

テーブル管理をモニターするために、以下のトラップが使用されます。

Policy deleted
slapm2PolicyDeletedTrapEnabled が使用可能 (1) の場合、slapm2PolicyRuleStatsTable からエントリーが削除されると、slapm2PolicyRuleDeleted トラップが送信されます。
Monitor deleted
slapm2PolicyDeletedTrapEnabled が使用可能 (1) の場合、slapm2PRMonEntry が削除されると slapm2PolicyRuleMonDeleted トラップが送信されます。