QDIO アクセラレーター

QDIO アクセラレーター機能は、HiperSockets™ アクセラレーター機能を拡張します。HiperSockets アクセラレーターは、以下のタイプのパケットに対して、データ・リンク制御層での加速転送を提供します。

HiperSockets アクセラレーターについての詳細は、HiperSockets アクセラレーターを使用する効率的なルーティングを参照してください。

QDIO アクセラレーターは、HiperSockets アクセラレーターによってサポートされるすべての機能を提供します。また、以下のタイプのパケットに対してデータ・リンク制御層での加速転送も提供します。

QDIO 加速は、VIPAROUTE ステートメントあり、またはなしでサポートされています。QDIO アクセラレーターがアクティブな場合、スタックは、先に記述したインバウンドおよびアウトバウンドのデータ・リンク制御の任意の組み合わせでパケットを転送する際、動的に QDIO アクセラレーターの経路を作成します。データ・リンク制御層は、これらの経路全体で、スタック内の IP 転送機能をバイパスして、パケットに対する加速ルーティングを実行できます。同様に、スタックは、インバウンドおよびアウトバウンドのデータ・リンク制御の任意の組み合わせで、シスプレックス・ディストリビューターによって転送されるパケットに対して、動的に QDIO アクセラレーターの経路を作成します。データ・リンク制御層は、そのようなパケットに対して、加速されたシスプレックス・ディストリビューター・ルーティングを実行できます。

QDIO アクセラレーターを構成するには、IPCONFIG ステートメントで QDIOACCELERATOR パラメーターを指定します。IPCONFIG ステートメントについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。

Netstat ROUTE/-r レポート・オプションを QDIOACCEL 修飾子とともに使用して、シスプレックス・ディストリビューター以外のパケットに対して動的に作成される QDIO アクセラレーター・ルーティング・エントリーを表示できます。 Netstat ROUTE/-r レポートについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP システム管理者のコマンド」を参照してください。

DETAIL 修飾子を指定して Netstat VCRT/-V レポートを使用すると、シスプレックス・ディストリビューター接続が加速の対象かどうかを表示することができます。Netstat VCRT/-V レポートについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP システム管理者のコマンド」を参照してください。

また、VTAM® チューニング用統計を使用して加速されたパケットをモニターおよび測定することもできます。チューニング用統計の収集について詳しくは、「z/OS Communications Server: SNA ネットワーク・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。

制約事項:
ヒント: パケット・トレースが有効になっている場合、QDIO アクセラレーターによって加速されたパケットは、パケット・トレース内には存在しません (インバウンドまたはアウトバウンドいずれも)。QDIO アクセラレーターと連携する、パケット・トレース機能と同様の機能が必要な場合は、OSA-Express ネットワーク・トラフィック・アナライザー (OSAENTA) を使用して、OSA-Express QDIO との間で加速されるこれらのパケットをトレースすることができます。OSAENTA についての詳細は、OSA-Express ネットワーク・トラフィック・アナライザー・トレースを参照してください。