[UNIX、Linux、Windows]

キュー・マネージャーとインストールの関連付け

キュー・マネージャーを作成すると、そのキュー・マネージャーは、crtmqm コマンドを実行したインストールに自動的に関連付けられます。 UNIX, Linux®, and Windowsでは、 setmqm コマンドを使用して、キュー・マネージャーに関連付けられたインストール済み環境を変更できます。

本タスクについて

キュー・マネージャーが関連付けられているインストールは、そのキュー・マネージャーに制限を課します。 つまり、そのキュー・マネージャーは、そのインストールからのコマンドでしか管理できないのです。 これには、以下に示した重要な 3 つの例外があります。
  • setmqm は、キュー・マネージャーに関連付けられたインストール済み環境を変更します。 このコマンドは、キュー・マネージャーが現在関連付けられているインストールからではなく、キュー・マネージャーに関連付けたいインストールから実行しなければなりません。 setmqm コマンドによって指定されたインストール名は、このコマンドの実行元であるインストールに一致している必要があります。
  • strmqm は通常、キュー・マネージャーに関連付けられているインストール済み環境から発行する必要があります。 ただし、 IBM WebSphere MQ 7.1 以降のインストール済み環境で IBM® WebSphere® MQ 7.0.1 以前のキュー・マネージャーを初めて開始する場合は、 strmqm を使用できます。 この場合は、strmqm がキュー・マネージャーを始動し、このコマンドの実行元のインストールにそのキュー・マネージャーを関連付けます。
  • dspmq は、 dspmq コマンドと同じインストール済み環境に関連付けられたキュー・マネージャーだけでなく、システム上のすべてのキュー・マネージャーに関する情報を表示します。 dspmq -o installation コマンドは、どのキュー・マネージャーがどのインストールに関連付けられているのかについての情報を表示します。

HA 環境の場合、addmqinf コマンドは addmqinf コマンドの実行元のインストールにキュー・マネージャーを自動的に関連付けます。 strmqm コマンドが addmqinf コマンドと同じインストールから実行される限り、これ以上のセットアップは必要ありません。 別のインストールを使用しているキュー・マネージャーを始動するには、最初に setmqm コマンドを使用して、そのキュー・マネージャーに関連付けられているインストールを変更する必要があります。

キュー・マネージャーをインストール済み環境に関連付ける場合は、setmqm コマンドを以下の方法で使用できます。
  • IBM MQの同等のバージョン間で個々のキュー・マネージャーを移動する。 例えば、テスト・システムから実動システムにキュー・マネージャーを移動します。
  • 個々のキュー・マネージャーを古いバージョンの IBM MQ から新しいバージョンの IBM MQにマイグレーションする。 キュー・マネージャーをバージョン間でマイグレーションすることには、留意しなければならないさまざまな影響があります。 マイグレーションについて詳しくは、 保守およびマイグレーションを参照してください。

手順

  1. 現在キュー・マネージャーに関連付けられているインストール済み環境から endmqm コマンドを使用して、キュー・マネージャーを停止します。
  2. そのインストール済み環境から setmqm コマンドを使用して、キュー・マネージャーを別のインストール済み環境に関連付けます。
    例えば、Installation2 という名前のインストールに関連付けられるようキュー・マネージャー QMB を設定するには、Installation2 から次のコマンドを入力します。
    
     MQ_INSTALLATION_PATH/bin/setmqm -m QMB -n Installation2
    
    ここで、 MQ_INSTALLATION_PATH は Installation2 がインストールされているパスです。
  3. キュー・マネージャーに現在関連付けられているインストール済み環境から strmqm コマンドを使用して、キュー・マネージャーを開始します。
    このコマンドは、必要とされるキュー・マネージャーのマイグレーションを実行し、結果として、そのキュー・マネージャーを使用する準備が完了します。

次のタスク

キュー・マネージャーが関連付けられているインストールが削除されていた場合、またはキュー・マネージャーの状況情報を使用できない場合、setmqm コマンドはキュー・マネージャーと別のインストールとの関連付けに失敗します。 この状況では、以下のアクションを実行します。
  1. dspmqinst コマンドを使用して、システム上の別のインストールを表示します。
  2. mqs.ini 内の QueueManager スタンザの InstallationName フィールドを手動で変更し、別のインストールを指定します。
  3. そのインストールから dltmqm コマンドを使用して、キュー・マネージャーを削除します。