アーキテクチャー定義では、SCLM の制御の下でのアプリケーションの構成とその構築および統合方法について記述します。 アーキテクチャー定義は、開発者によって作成および更新され、アプリケーションのアーキテクチャー
を記述したものです。 アーキテクチャー定義には、ビルド機能のデータ生成の指定、およびプロモート機能のグループからグループへのデータ移動の指定が記述されています。 アーキテクチャー定義は、別のアーキテクチャー定義を参照できるので、複雑なアプリケーションの
定義に対して、簡単なビルディング・ブロック・ツールが提供されることになります。
- データ生成
アーキテクチャー定義は、ビルド機能に対して下記の事項を指定することができます。
- 変換プログラム (例えば、コンパイラー) への入力がどこから来るか。
- 変換プログラムからの出力はどこに保管されるか。
- 変換プログラムには、どのようなパラメーターが必要か。
1 つのアーキテクチャー定義から他のアーキテクチャー定義を参照するだけで、
大きく複雑なアプリケーションに対して、すべてのデータ生成が行われるように指定する
ことができます。
- データ移動
アーキテクチャー定義によって直接的または間接的に参照されるすべてのデータは、その
アーキテクチャー定義のプロモート時にプロモートされます。 プロモートされるデータには、組み込まれたアーキテクチャー定義と、そのアーキテクチャー
定義で記述されているシステム・コンポーネントが含まれます。 このように、単一の上位アーキテクチャー定義を指定してプロモートすると、アプリケーションの全体が
プロモートされます。
この章では、アーキテクチャーを定義するために使用できる方法を解説し、アーキテクチャー・メンバー
の例をいくつか示し、アーキテクチャー・メンバー・ステートメントの使用方法について説明します。