アプリケーションおよびサブアプリケーション・コンポーネントの定義

アプリケーションおよびサブアプリケーションは、上位 (HL) アーキテクチャー・メンバーを使用して定義できます。HL アーキテクチャー・メンバーを使用すれば、ロード・モジュール、オブジェクト・モジュール、およびその他のソフトウェアを相互の関連性に基づいて分類することができます。

あるプロジェクトのアプリケーション全体を定義するために、HL アーキテクチャー・メンバーを 1 つだけ維持することができます。この HL アーキテクチャー・メンバーがその他のアーキテクチャー・メンバーを参照し、それらのアーキテクチャー・メンバーを通じて、最終的にはアプリケーションに含まれるすべてのコンポーネントを参照します。ソース・メンバーを直接参照することもできますが、この場合、作成される出力はソース・メンバー の言語で定義されます。 この HL アーキテクチャー定義をビルド機能、またはプロモート機能への入力として使用する ことによって、すべてのアプリケーションが確実に最新のものとなるか、プロジェクト階層内で 次のグループへプロモートされるようにすることができます。 HL アーキテクチャー・メンバーをビルドするか、またはプロモートすると、参照されたすべてのソフトウェア・コンポーネントがビルドされるか、またはプロモートされます。 このように、アプリケーション全体の完全性が保証されます。

サブアプリケーション・ソフトウェア・コンポーネントを定義するためにも HL アーキテクチャー・メンバーを使用できます。サブアプリケーションは、ロード・モジュールの組み合わせであっても、制御すべき内部データ項目の 単なるリストであってもかまいません。 こうして定義されたサブアプリケーションは、他のサブアプリケーションを任意の深さまで参照することが できます。 HL アーキテクチャー・メンバーを使用することで、アプリケーションのモジュール化が大幅に進みます。

コンパイラーまたはリンケージ・エディターによって処理されず、処理プログラムの呼び出しにも 使用されない ISPF パネル、骨組み、およびメッセージも、SCLM で制御して追跡すること ができます。 このような特殊な形式のソフトウェアはコンパイラー、リンケージ・エディター、 またはその他の処理プログラムによって処理されないので、データ依存関係と 見なされ、したがって、PROM ステートメントを使って制御することができます。

パネル、骨組み、メッセージに見られる依存関係は、ほとんどの場合、LEC、CC、汎用のアーキテクチャー・メンバーで使用されることはありません。 HL アーキテクチャー・メンバーで、すべてのダイアログ機能ソフトウェアを制御します。例えば、パネル用、骨組み用、メッセージ用に、それぞれ 1 個ずつの HL アーキテクチャー・メンバーを使用し、その 3 個の HL アーキテクチャー・メンバーを参照するダイアログ機能の全体に対して、さらに 1 個のアーキテクチャー・メンバーを使用することができます。

PROM ステートメントに date_check パラメーターを指定すると、SCLM は、参照された メンバーの日付検査を回避することができるので、そのメンバーを修正するとき、 プロモートする前にビルドを行う必要がありません。 このように PROM ステートメントを注意深く使用することによって、不要な SCLM 処理を 省き、処理効率を高めることができます。