xmodem コマンド
目的
xmodem プロトコルを使用して、ファイルを転送し、 非同期伝送中のデータ伝送エラーを検出します。
構文
説明
xmodem シェル・コマンドは、FileName パラメーターで指示されたファイルを、xmodem プロトコルを使って転送するために、非同期端末エミュレーション (ATE) プログラムと一緒に使用します。
xmodem プロトコルは 8 ビットの転送プロトコルであり、データ伝送エラーを検知した後でデータを再送することができます。データを受け取る準備ができたことを知らせるシグナルをリモート・システムが送信するまで、データ送信側のワークステーションは待機します。
受信側システムはデータを受け取ると、送信側システムに肯定応答を戻します。ATE プログラムでは、受信側システム時刻が、ファイル転送が開始されてから 90 秒以内にデータを受け取らなければ、タイムアウトになります。
xmodem コマンドを使って行う送受信は相補的操作です。一方のシステムが受信する設定になっているとき、もう一方のシステムは必ず送信する設定になっていなければなりません。 リモート・システムの xmodem コマンドは、ローカル・システムの「ATE Connected Main Menu (ATE 接続メインメニュー)」からの send サブコマンドあるいは receive サブコマンドと組み合わせて使用します。
xmodem ファイル転送に割り込むには、Ctrl-X キー・シーケンスを押します。
- DOS オペレーティング・システムでは、
ASCII ファイルの各行の終了には、改行文字と復帰 (Ctrl-M) 文字が使用されます。
UNIX
では、ASCII ファイルの各行の終了には、改行文字のみが使用されます。DOS ファイルが AIX® に転送されるときも復帰文字は保持されます。
vi テキスト・エディターを使用して次のサブコマンドで、
関係のない Ctrl-M 文字を除去することができます。
ここで <Ctrl-V> と <Ctrl-M> は、 それぞれ入力される単一の制御文字を表します。 しかし、Ctrl-V は ATE のデフォルト MAINMENU_KEY であるため、 ATE でログインしている間は、 vi サブコマンドを発行するために ATE のデフォルトを変更する必要があります。:%s/<Ctrl-V><Ctrl-M>//
- xmodem ファイル転送プロセスでは、 最後に転送されるパケットに 128 バイト長にするための Ctrl-Z 文字が追加されます。 そのため、転送されるほとんどのファイルの終わりに、Ctrl-Z 文字が追加されることになります。 DOS オペレーティング・システムでは、 ASCII ファイルの終了に Ctrl-Z 文字が使用されます。 したがって、DOS から AIX に転送されるあらゆるファイルは、 少なくとも 1 つの Ctrl-Z 文字で終了します。この余分の Ctrl-Z 文字を、 vi テキスト・エディターを使用して除去することができます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-r | ローカル・ワークステーションからデータを受信します。 |
-s | ローカル・ワークステーションへデータを送信します。 |
例
xmodem プロトコルを使ってファイルを送る場合
xmodem プロトコルを使ってファイル myfile を送信するには、ate コマンドと、connect または directory サブコマンドを使ってリモート・システムへ接続します。
- リモート・システムへログインしてから、ローカル・システム上の ATE へ戻るために MAINMENU_KEY (通常は Ctrl-V キー・シーケンス) を押す前に、シェル・コマンド・ラインで下記のように入力します。
xmodem プロトコルが、リモート・システム上で受信モードを開始します。xmodem -r myfile
- MAINMENU_KEY を押してローカル・システム上の ATE へ戻ります。
「ATE Connected Main Menu」が表示されます。
- 「ATE Connected Main Menu」上のプロンプトで、下記のように send サブコマンドを入力します。
send サブコマンドはローカル・システムに対して、リモート・システムへ myfile を送るように指示します。ファイル転送後、「ATE Connected Main Menu」が表示されます。s myfile
xmodem プロトコルを使ってファイルを受け取る場合
xmodem プロトコルを使ってリモート・システムからファイル infile を受け取るには、 ate コマンドと、 connect あるいは directory サブコマンドを使ってリモート・システムへ接続します。
- リモート・システムへログインしてから、ローカル・システム上の ATE へ戻るために MAINMENU_KEY (通常は Ctrl-V キー・シーケンス) を押す前に、シェル・コマンド・ラインで下記のように入力します。
xmodem プロトコルが、リモート・システム上で送信モードで開始されます。xmodem -s infile
- MAINMENU_KEY を押してローカル・システム上の ATE へ戻ります。
「ATE Connected Main Menu」が表示されます。
- 「ATE Connected Main Menu」上のプロンプトで、下記のように receive サブコマンドを入力します。
receive サブコマンドはローカル・システムに対して、リモート・システムから infile を受け取るように指示します。ファイル転送後、「ATE Connected Main Menu」が表示されます。r infile
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
ate.def | ATE のデフォルト値が入っています。 |